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テーマ:海外生活(7789)
カテゴリ:社会問題
先週の木曜日、ジョージから夫の携帯に電話がありました。
「明日、メキシコシティーを経ちます。飛行機でティワナ(無法地帯の町)に行って、そこから国境に向かって歩きます。土曜日に帰ります。」 私たちはみんな、心配で、心配で、心配で。。。 でも、どうすることもできませんでした。 マムは教会で、ジョージの身の安全を守ってください と、神様にお祈りをささげました。 土曜日の夕方、ジョージから夫の携帯に電話がありました。 国境を越えたので、もうすぐ帰ってくる。 という連絡でした。 ほっ。。。。無事帰ってきたんだね。。。 よかったよかった。。。 でも、負傷してるとのことでした。 国境付近で、12人組のコヨーテに襲われたのです。 国境を越えたところから運転してくれる、ドライバーに払う1200ドルを奪われたのだそうです。 夫は1200ドルを持って、ドライバーが到着する場所に行きました。 左ひざをやられていて、立っているのがやっとの状態だったと、夫が言いました。 ジョージは今回、4人で不法入国を企てたそうです。 国境付近で、12人のコヨーテに捕まり、リンチされ、すべて奪われました。 4人のうち2人は、旅をあきらめてメキシコ側に逃げ帰ったそうです。 ジョージはリンチにあっているとき、頭を守り、体は固くしてかばっていたので、骨の損傷はなかったのですが、左ひざを横から、踏まれたのだそうです。かなり腫れていました。 リンチにあった後も、負傷した足で5時間 歩かねばならなかったジョージは 何度も、転んだそうです。 救急病院に行くように言いました。 ジョージのような不法滞在のメキシコ人でもカバーしてくれる、緊急の保険があるから、病院に行くように言いましたが、ジョージはその日は行きませんでした。 つぎの日、膝の状態を聞くために電話をしましたが、ジョージは「昨日よりもかなりよくなった」といって、病院に行く気はまってくないようでした。 骨には異常はないようです。 ジンタイが伸びていたり、膝のお皿を押さえているスジとかがやられていなければいいのですが。。。 ジョージは二日前から、仕事を始めています。 びっこはひいているが、よくなってきてはいるようだ。 と、夫は言います。 コヨーテに捕まったとき、大金を持っているほうがリンチの被害がすくないそうです。 300ドルしか持っていなかった人は、手のひらと手首をピストルで撃ちぬかれたという話を聞いていたそうです。 他の人は、携帯も奪われたそうですが、ジョージはボロギレでぐるぐる巻きにして、お守りみたいに体に巻きつけていたので、奪われることがなかったそうです。 夫がジョージからの話を聞いて、おかしいな。。。と思ったことがあったそうです。 一人の男、怖くなってメキシコに逃げ帰った男の一人は 頭に拳銃を突きつけられ、殺されかけたそうですが、あまり殴られていなかったと。 現金をほんの少ししかもっていなくて、殺されかけたその男。 結局、負傷もあまりせず、メキシコに逃げ帰った男。 仲間だったんじゃないか? ジョージ達がたどったルートを、コヨーテに漏らしていたのじゃないか? なんだか映画みたいな話です。 その話の事実は分かりませんが、充分ありえます。 まぁとにかく、ジョージは今日も夫のヘルパーとして 元気にお仕事してくれているみたいなので、よかったです。 1200ドル、しっかり働いて返してもらわんと。。。 国境のない島国から来た私には かなりショッキングな出来事でした。 悲しい世界を目の当たりにしてしまった出来事でした。 いつもありがとうございます。 人気ランキングにご協力ください。 ↓ ↓ ↓ ↓ をクリック! ![]() 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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良かった、、、けど、ものすごく衝撃的な話しですね。
やっぱり、つくづく私日本人だわ~と思ったのが、前回コヨーテの話しを読んだとき、それでも”いるところと、いないところがあるんでしょ?”とか、ジョージに限って会わないよね、運が悪い人が会っちゃうんだろね、、なんてまさに“他人事”、“自分には起こらない話し”みたいに考えていた部分もあっただけに衝撃。は~、やっぱりまだまだ現実感として感じられてないことが多いな、、、と思いました。何より、ジョージが帰って来てくれて安心!すごい勇気がある!でも、ジョージのような人が沢山いるのかと思うと、メキシコという国のこと、アメリカにおける不法滞在者・就労者のこと、考えてしまいますね。 (2006年04月29日 08時04分38秒)
無事に帰ってきてくれて何よりです。
なんだか日本で生まれ育つと、そんなに危険な思いをして他の国に行くという気持ちが分からないですよね。 国境のこちら側で生まれるか、あちら側で生まれるか、それによって人生がものすごく変わってしまう・・・(朝鮮半島なんかもそうでしょうが)ちょっと考えさせられますよね。 (2006年04月30日 01時31分06秒)
munch8さん
>良かった、、、けど、ものすごく衝撃的な話しですね。 >やっぱり、つくづく私日本人だわ~と思ったのが、前回コヨーテの話しを読んだとき、それでも”いるところと、いないところがあるんでしょ?”とか、ジョージに限って会わないよね、運が悪い人が会っちゃうんだろね、、なんてまさに“他人事”、“自分には起こらない話し”みたいに考えていた部分もあっただけに衝撃。は~、やっぱりまだまだ現実感として感じられてないことが多いな、、、と思いました。何より、ジョージが帰って来てくれて安心!すごい勇気がある!でも、ジョージのような人が沢山いるのかと思うと、メキシコという国のこと、アメリカにおける不法滞在者・就労者のこと、考えてしまいますね。 ----- 夫もマムも、外国人としてアメリカで留学したり暮らすことがどれだけ大変かなんてわかっていないことがよ~く分かりました。 結婚するとき、私がどのような手続きでグリーンカードを申請するのかとか、結婚するまえの私のステータスが「留学ビザ」で、どのような手続きで、どんなコンディションであるのかとか、アメリカ人はそんなこと、知る由もない人ばっかりなんだって分かりました。 日本で、中国人の留学生が居酒屋さんでアルバイトしていたけれど、日本での不法就労のルールとか規則なんて、私は知る必要なかったから全然、知らなかったです。「なんでそんなことも知らんの?自分の国やん。」って思ったけど、彼らには必要ないから、仕方ないんでしょうね。 ナデシコ (2006年05月01日 12時09分57秒)
shima0915さん
>無事に帰ってきてくれて何よりです。 >なんだか日本で生まれ育つと、そんなに危険な思いをして他の国に行くという気持ちが分からないですよね。 >国境のこちら側で生まれるか、あちら側で生まれるか、それによって人生がものすごく変わってしまう・・・(朝鮮半島なんかもそうでしょうが)ちょっと考えさせられますよね。 ----- メキシコ人の不法入国の動機は「貧困」「よい暮らしを求めて」が一番大きな割合を占めると思います。衣食住の食はほぼ確実に、確保できますからね。 私が働いていたレストランのメキシコ人達はみな不法入国者でした。生活は、狭いアパートを何人ものメキシコ人で暮らしているような、最低限の生活を強いられていましたが、食べ物だけはいくらでも、どこででも手に入るから、コロコロしてますよね。 「ダイエットしてるから。」 って、昼食抜いたり、してましたもんね。 なんか、皮肉な世の中。。。 ナデシコ (2006年05月01日 12時16分01秒) |