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人間革命 第4巻「波紋」より
http://plaza.rakuten.co.jp/namassaddharma/diary/200902070000/ …の続き

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こうして政党・労組 双方の全面的な支援の下に
GHQは「9原則」の実施に悠然と拍車をかけた。

「9原則」の第一原則「超均衡予算｣を現実に実行するにあたって､まず・・・

１・行政整理
２・企業整備の強行　

・・・を避けるわけには行かなかった

要するに､勤労者の 大量 馘首 である

そのための政治的圧迫が､全ての面で強化されていった。
「労働法規の改正」「県・市町村の公安条例制定」などが 各地方で急いで行われた。

また､「9原則」の強行は「政府資金支出」の縮小や延期
「銀行資金」の引き締めにより
各企業における賃金の遅配､欠配となって現れた。
労働基準局の統計によると､昭和２４年(1949年)２月～１２月までの間に
遅配､欠配件数が､実に13741件
金額にして85億7000万円　・・・と言う数字になっている。

またこの期間における中小企業の倒産件数が
10546件､整理人員数43万5000名に達した。
現実には､官庁の示す数字より遥かに多くの人が苦しんでいたかも知れない。

大企業の方に目を移すと｢企業整備｣は大規模な人員整理が開始された。

実例１：大同製鋼は8000名の従業員中 3000名を整理し
実例２：日本電気は1万名の従業員中 3500名を整理し
実例３：沖電気は6700名の従業員中 2800名を整理し
実例４：東芝は2万2000名の従業員中 4500名を整理する　

・・・といった､驚くべき大量解雇である

世情騒然とならなければ寧ろ不思議である。

更に､公務員・官業労働者の｢行政整理｣・・・となると
42万名を一挙に解雇する・・と言う乱暴なプランが立てられた。

政府は､この無理を通すために
あらゆる障害を予め取り除いておく必要があった。
五月十一日に｢行政機関職員定員法｣を国会に上程し
これを30日､保守派の絶対多数の圧力のもとに成立させている。

｢定員法｣の立法化は人員整理を容易にした。
それまでは解雇されても
｢審査の要求権｣｢苦情処理調整の請求権｣などが残されていた。
だが､定員法の立法化によって､こうした 組合の権利は
一時停止される事になってしまった。


法律は｢人間が作るものである｣
その｢法律｣で人々を思いのままに左右できる訳だ。

その権力をカサに着ていくような人間は
　　　断 じ て 政 界 に 出 し て は な ら な い

｢経済安定9原則｣と言う一石の波紋は､日ならずして全国に万破を呼んだ。
一つの怪物のような勧告が日本列島を震感させたのである。
同じ会社､同じ鉄道､同じ労働服､同じ家庭　・・・で､ありながら
一日､一日､社会も個人も荒廃していくのを､どうする事も出来なかった。

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※eco◆Smw69BiSBOの独り言

本当に時代はくりかえす

今の状況が社会情勢や政界の見解や構図に至るまで
その当時(1949年～1950年頃)と うり二つ なのは皮肉な話・・・・・

｢経済9原則｣とソレに伴う｢企業整備｣は､
今､問題とされている､｢労働者派遣法｣の歪み(所謂､派遣切り)と そっくりだし
｢行政整理｣が行政改革を巡る
霞ヶ関の仁義無き戦いにも見えるし

しかも皮肉な事に時の首相が､あの吉田茂の孫

また｢人間革命第4巻｣の｢波紋｣の章において

＞＞その権力をカサに着ていくような人間は
＞＞断じて政界に出しては ならない

・・・などと煽っておきながら､同じ轍を踏み積極的に奨めてしまったのが
この小説を書いた 池田大作氏 率いる創価学会の支持政党でもある 公明党


引き続き｢人間革命｣をお楽しみください

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工場閉鎖などの非常処置に対し､労働組合は必死に戦った
しかし・・・
「改正労働組合法」や「労働関係調整法」
それに「定員法」や「公安条例」などによって阻まれて
「2・1ゼネスト」の時代とは全く違って､不利な戦いをしなければならない。
まして・・・
当初「9原則」を支持した革新系の足並みは激化した現実の前に分裂し
左右両派の対立は､いよいよ決定的となってしまった。


(池田大作著：「人間革命第4巻」Ｐ.１３８～１４０より)

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※気になるLinkとKey-Word

「世にも不思議な３大事件」
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/3daijiken.htm

『祇園芸者萌子の「JR福知山線脱線事故を斬る」』
(注意 pdf形式です。)
http://fss.hp.infoseek.co.jp/moeko.pdf

「ずるい狐」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9A%E3%82%8B%E3%81%84%E7%8B%90

「公安調査庁」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%AE%89%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E5%BA%81

「諜報活動｣
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%9C%E5%A0%B1%E6%B4%BB%E5%8B%95

｢破壊活動防止法をオウム真理教に適用するか否かを審査する際
　一部団体より公安委員会へ示された意見陳述書
http://www.shinshuren.or.jp/habouhou.htm

｢共謀罪｣
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E8%AC%80%E7%BD%AA

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※お知らせ
掲載しました人間革命につきましては 一部文章を補訂させて頂きました。
ご了承ください。