「なぞとき工房」 解明企画
カテゴリ未分類92
祈り11
神の言葉9
不思議9
予感11
裁きの真相14
主の訓練1
真理1
滅びの道5
ひらめき3
不安4
後悔3
旅立ち8
決意8
宿命1
光の道2
脱出2
全8件 (8件中 1-8件目)
1
厳しい稽古を重ねて無事に本番の舞台の上に立てるように、思慮深く注意して見ていなさい仮舞台で一生懸命セリフの丸暗記しても、本番舞台直前で「配役が違う」と降ろされるなら、折角の苦労と努力が「水の泡」。その警告を見逃してはならない。思慮深く見張りなさい…。仮舞台のせっかち師匠が配役を間違えて訓練した「間違ったセリフ」を正しく書き換えよ!
2007.10.24
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荷物はいつでもすぐ運べるように、皆が気がつかない倉庫入口に予め密かに移動していた。この日、メンバー達は国民宿舎へ研修会に出発してから、まだ帰ってなくて誰もいなかった。重要方針を聞く為に全員ワゴン車に乗り込んで出発したのか幸い乗用車が1台残っていた。事務所に入り、キーを持ち出し、トランクと後座席に荷物を積めるだけ積み込んで運び出した。
2007.03.08
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翌朝、兄は早起きして部屋から出る時、目が覚めた彼女を横目でチラリと見て降りて行った。昼前、母が郵便預金を下ろしてくれた。(母さん…本当にありがとう!後で必ず返すからね…)母にお金を借り、兄に保証人の捺印を貰い、古い2階建木造アパートの小さい部屋を借りた。夜になって皆に気づかれないよう彼女のまとめた荷物を少しずつ何回にも分けて車で運んだ。
2007.03.07
同じ組織だった者達の「明日への旅立ち」は、明暗を分ける正反対の方向に進みだしていた。教団のメンバー達の向かう「滅びの道」は、一見すると楽しい集団の旅行の雰囲気であった。一方、脱会決意して向かう二人の進もうとする「見知らぬ道」は不安と戸惑いの中にあった。教義に背く負債感を振り払いつつ、逃避への選択がいつか正しかった…となることを祈った。
2007.03.03
その頃、組織では研修会に向けて出発しようとしていた。国民宿舎で3日間、新方針を聞く、重要な研修会で皆、準備して乗り込んだが、ワゴン車には二人分だけが空席のままだった。準備もせず消えた二人を探しても見つからず、いくら待っても来ないので仕方なく出発した。途中「うわさ話」が出て(あの二人は怪しい…男女問題を起こしたかも)冗談を言い合った。
2007.02.28
二人は駅を出てしばらく国道を歩いた。昔あった広い材木屋の敷地はコンビニになっていた。久しぶりに帰ってきた寂しい田舎にも、時代の変化が少し現れて華やかな風が香っていた。やがて小さな橋の上に来ると忠霊塔の丘が見えてくる。麓に建ち並ぶ民家が川面に映った。橋を渡って川沿いの細い小道を歩いていくと、いよいよ懐かしい「実家の裏庭」が見えてきた。
2007.02.22
車窓の景色を見ながら、私は萎縮した心で汽車通学していた高校時代の頃を思い出した。久しぶりの旅気分で、彼女も私の育った実家に連れて行かれるのがとても嬉しそうだった。列車は糸島郡に入り田園の風景に変わった。彼女はこの地域に何か言い知れない切ない淋しさが漂うものを感じた。車内の壁面の地図をぼんやりと見てつぶやいた。(犬がいる…)
2007.02.15
急に「内部研修会」で全員宿舎に集ることになり、みんな2日宿泊予定の身支度をしていた。二人は示し合わせて脱会の手筈を決めた。私は彼女を連れて故郷に向かう電車に乗った。皆とは反対方向の列車に乗り、「新たな旅立ち」に踏み出した。昼間は乗客が少なく、空席には暖かい陽が当たり、心地よい揺れとレール音に、懐かしい田舎の風景が流れていった。
2007.02.14