「なぞとき工房」 解明企画
カテゴリ未分類92
祈り11
神の言葉9
不思議9
予感11
裁きの真相14
主の訓練1
真理1
滅びの道5
ひらめき3
不安4
後悔3
旅立ち8
決意8
宿命1
光の道2
脱出2
全9件 (9件中 1-9件目)
1
食事を終えて兄は階段を上がってきた。兄は自分の部屋に入ろうとフスマの前まで来た時、二つの布団のこちら側に寝ている、見知らぬ不思議な雰囲気の女性の寝顔に気がついた。気配を感じた彼女が微かに目を開けた。「…!」兄は慌てて自分の部屋に入り襖を閉めた。彼女は初めての他人の家に泊まることになって、興奮と緊張感の中で実は寝つけなかった。
2007.03.06
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彼女が「主人」の立場に立ち、私を「ポチくん」と呼んでくれることに心踊る快感が走った。不思議な「道案内人」を連れて、私は犬の前足にあたる懐かしい故郷の駅に近づいていた。彼女は私の未来にやがて必要となる不思議な閃きの手がかりを何気なく見せてくれていた。この時、私はまだ彼女のおどけた姿に隠されたギャグのしぐさの深い意味が判らなかった。
2007.02.20
(「地図の犬」に対しての今の列車の位置を訊ねているのか…)最初はそう思ったが違った。(僕が「ポチ」なのか?)犬の地形の地図を見ながら答えた。「んーと今、首の下辺りかな…」いつの間にか私の「あだ名」は勝手に「ポチ君」にされてそのまま受け入れて返事していた。「ポチくん」と呼ばれてもまんざら悪い気ではなく、むしろ(お気に入り)のニックネームだった。
2007.02.18
忍耐猫の「記憶と意味」を彼女が引き出していた…「閃きのカギ」を預かる存在の予感がした。冬の闇から、主の待つ新居に戻るまでの「猫の忍耐」が示す「課題」を悟る最初の閃きだった。(不思議な子だ、きっと…この子と一緒に脱け出して、次の道へと進んでみよう…)果たして…、「不思議な心」の道案内の明かりを手にして、密かに「闇の道」から脱け出せるのであろうか?
2007.01.12
お互いの背後の何かが一つに重なり、歓喜の世界に変わっていく不思議な感覚に包まれた。自分を包む背後の霊界が、歓喜にあふれて広がり、心の底から喜びが溢れてくるのを感じた。目を閉じて彼女の手と頭に触れていると、ふと幼い頃の記憶が浮かんできた(懐かしい感触…昔…行方不明の猫がやつれて戻ってきた時、全身喜びに包まれてミケを抱いた、あの記憶…)
2007.01.10
目を閉じて話す癖の彼女の姿があった。言われた通り暗闇に「光る輪郭」を感じようとしていた。新しい人が出入りする度に目を閉じて(「仄かに輪郭が光る者」が現れないか…)と探していた。その頃、「道案内する不思議な心」を探していた私が、彼女の前に現れた。彼女は目を閉じて、「印」を探した。一瞬の闇に仄かに「光る輪郭」が見えた。(この人だ…私が連れ出す相手は…)
2007.01.03
(私は…祝福受ける必要のない人間なの?…どんなに実績を出して奉仕しても意味がないの?私のような無知で中途半端な人間がここにいても、誰もが不可解で迷惑な存在だけなんだわ…局長はいつも褒めてはくれるけど、売り上げを出してるから、うまくおだてられているだけかな…もういい…私は、祝福なんかもう受けなくても構わない。もう決めた、今すぐここから出よう…)
2006.12.31
彼女は意外な悩みを抱えていた。それは教義がよく判らないのに祝福を受けようとする自分が他の信者の感情を逆撫ですることに悩んでいた。それは偶然、ある夜の帰宅時に、部屋の扉の前で聞いた自分への陰口から「脱会への決意」を強く持ったという。「あの子はここに居る必要がない人よ。教義が全く理解できない人が、祝福を受けても何の意味もないわ」(…あっ)
2006.12.30
彼女とは以前、台所で話したことがあったが、教義が頭に入っていない「不可解な子」だった。強引に勧められて入信したものの、特殊な心の為に、教団の外で経済を支える立場になった。ただ、(ここで頑張っていればいつか「祝福」が受けられる…)と、それだけを希望に抱き、日々地下商店街の露店で装飾品販売をして、毎日相当な売上げを出し組織の経済を支えていた。
2006.12.29