私は今年、通信教育という形で英語の教員免許取得を目指しています。通信教育といっても履修方法がいくつかあり、(1)スクーリング(学校のような対面授業)、(2)通信教材でレポートをまとめる、(3)ビデオ教材による授業、などいくつかあります。私にとって最もやりやすいのが
(1)だと思います。
今年8月、私はそのスクーリングという方法で集中講義を受けていました。お盆休みを返上して講堂に来る日々でした。4種類の授業を履修した中で、
「スピーチ・コミュニケーション」という英会話の授業があります。
その授業中、受講されている方同士で英会話の練習をする場面がありました。テーマとして
「海外旅行の行先としておすすめの場所」が設定された時のこと。
私「My favorite city is Lisbon.」
と言ったところ、相手は困惑。
相手「(えっ・・・リ・・・、リスボン・・・?)」
私「ウソ・・・、リスボン(Lisbon)という町の知名度、低すぎない!?」
びっくりしたのはこっちです。
~私のポルトガル訪問の記録~
2014年夏・ヨーロッパ旅行記
(その2)、
(その3)、
(その4)
日本からポルトガルへの直行便が無いとはいえ、
リスボンって日本ではそんなに知名度が無いのでしょうか。
確かに、ヨーロッパサッカーではポルトガルよりスペインの方が有名です。街中でスペイン料理店はよく見かけても、ポルトガル料理店はあまり見かけません。ポルトガル語の看板を愛知県、群馬県あたりで見かけるかもしれませんが、それはブラジルのポルトガル語であって、決して本家(ヨーロッパ)のポルトガル語ではありません。
しかも現在は世間的にもポルトガル社会よりも、
カタルーニャ州の独立運動で揺れるスペイン社会の方に関心が高まっている時期です。
しかし、
高校の世界史の授業でポルトガルは16世紀のヨーロッパにおける海上帝国の一角として必ず登場します。17世紀から20世紀初頭にかけてポルトガルは存在感を高めていったわけですが、第2次世界大戦が終わると落ちぶれてしまいました。第2次大戦が終わっても独裁政治が続いたポルトガルは工業化が遅れ、「西ヨーロッパの中で一番の負け組」として見られるようになりました。
その中で、遠い昔を懐かしむという文化が作られていったようにも感じます。
新しいものと古いものが同化し、独特の文化を築いていった町。・・・つまり神戸と性格が非常によく似ている都市がポルトガルの首都・リスボンなのです。
リスボンにいると、何よりも
「最果てに来た!」という実感が湧きます。東京から約1万1000km。大陸にあるヨーロッパの国の首都では最西端。ユーラシア大陸の最西端・
ロカ岬へは電車とバスを乗り継いで約1時間半で行けます。行けるところまで行ってみよう!と私は挑戦してみて本当に良かったと思いました。