目薬のさしかたについて
しばらく前に休みの日に散歩をしていると多目的広場でおばあさんたちがクロッケーをしていました。何の気なしに眺めているとそのうちの一人がベンチに座り目薬をさし始めました。「うまくさせるかな?」と気になって見ていると、おばあさんは目薬を滝のように流し、そのほとんどは目じりから下の地面にぽたぽたと落ちていました。 外来ではいつも患者様に説明はしているのですが、 目薬は一回に一滴させば十分です。 目薬の一滴は50マイクロリットル(1ミリリットルの20分の1)なのですが、私たちの結膜嚢(眼の中の目薬を貯めるところ)の大きさは30マイクロリットルしかないのです。つまり目薬は一滴で十分効くようにできているのです。 目薬が目の周りにこぼれると皮膚のかぶれの原因となったり、からだ全体への副作用がでることもあるので注意が必要です。 目薬を一回にたくさんさすことのメリットはただ一つ、 薬が早くなくなって製薬会社が喜ぶ ことだけですので(笑)、皆様気を付けてくださいね。