カテゴリ:本の感想(海外の作家)
コレット(堀口大學訳)『青い麦』
Gabrielle Colette, Le Ble en Herbe ~新潮文庫~ 夏休み、例年のように海岸の別荘を訪れたヴァンカとフィリップ。二人は兄妹のように育ち、恋仲にあった。不器用で、喧嘩もしながら、それでも二人はお互いに愛していると思っていたのだが。 ある日、フィリップは白衣のマダムに出会う。後日、お使いに行った帰り、フィリップは彼女-カミル・ダルレーと再会した。そこでオレンジエードをご馳走になった彼は、その後ダルレーへの思いを募らせていく。 …ところが、ある日、ダルレーは彼に告げないまま別荘を去り、ヴァンカはフィリップの浮気に激怒する-そういう話でした。 その、ヴァンカの激怒のシーンは、さすがに訴えてくるものがありました。それに対するフィリップの反応に、どこかいらいらしながら読みました。 海外の名作ということで、普段なら長めに内容紹介をメモするのですが、本作はとりわけ細かく内容紹介もしづらいので、この程度で。 興味深かったのは、ヴァンカとフィリップの親たち-大人が、「影」と表現されていること。地の文では、大人たちの名前は一切出てこなかったように思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.02.13 15:59:23
コメント(0) | コメントを書く
[本の感想(海外の作家)] カテゴリの最新記事
|
|