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2007/06/24
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カテゴリ:感想【小説】
伊坂幸太郎さん「チルドレン」を読みました。

 チルドレン



著者: 伊坂幸太郎
出版社: 講談社
サイズ: 文庫
ページ数: 347p
発行年月: 2007年05月

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々―。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。

【目次】
バンク/チルドレン/レトリーバー/チルドレン2/イン





表紙がとってもカワユス(*'‐'*)
単行本と同じ表紙みたいです。

伊坂さんは「アヒルと鴨~」で一発でファンになり、「重力ピエロ」、「オーデュボン~」「陽気なギャング~」と読んできましたが、まだ文庫になっている作品が少なく読んでしまうのがもったいなくて、「ラッシュライフ」は読まずにとってありました。

そしたら先月新刊でこちらが出ているのを発見し即買い。
何となくこっちを先に読んじゃいましたf^^;
「ラッシュライフ」はもう少し寝かせておきます。

連作短編、ということで数少ない登場人物たちによる作品集です。

主役となる人物は「陣内」

そしてその友人「鴨居」、1作目の『バンク』で知り合った盲目の青年「永瀬」、その恋人の「優子」、それから陣内の職場の後輩「武藤」


1作目を読んだ時には「鴨居」目線だったのでてっきり彼が主人公かと思ってしまいましたが、2作目で家裁調査官になった「陣内」と職場の後輩の「武藤」の「武藤」目線でのお話だったので一瞬戸惑ってしまいました。
全ての作品は「陣内」をとして(主役ではなく脇役的に登場している話もあるので、「中心」というよりは「核」と表現した方が正しい気がします)、「陣内」以外の人物目線で語られます。


この作品、これまで読んだ伊坂作品で一番好きです!

伊坂作品はどれも好きですが、その中でも最高!

★5つ!

(*^^)/。 ・:*:・゜ ★,。 ・:*:・゜☆パチパチパチ


おそらく、他の作品と違って、『暗さ』が無いのがその最たる要因だと思われます。


これまで読んだ「陽気なギャング~」を除く伊坂作品に共通する傾向として、どれもどこか救われない感じがあったんですけど、この作品にはそれがない。
かといって「陽気なギャング~」みたいなリアリティのない世界でエンターテイメント性を追求した作品でもなく、しっかりと現実的でシビアな世界に基づいてます。


そして、何といっても「陣内」がすごく魅力的!

破天荒な言動で奇人とも言える人物ですが、周りの人間を巻き込みどこかへ導くパワーがあります。


以下、各短編の感想に変えて、陣内名言(迷言?)集とします。


■バンク

閉店時間が何だって言うんだよ。時間よりも客の方が大事だろ。タイム・イズ・マネーと言うじゃないか。時間は金ってことは、金を預かるのが銀行なんだから、ここには時間だってあるんじゃないか?そうだろ?

なんという屁理屈w
しかし名言です。


■チルドレン

少年と向かい合うのに、心理学も社会学もないっつうの。あいつらは統計じゃないし、数学でも化学式でもない。それに、誰だって自分だけはオリジナルな人間だと思ってるんだよ。誰かに似てるなんて言われるのはまっぴらなんだ。俺は、ジョン・レノンに似ているといわれるのだって我慢できないね。
調査官は、担当する少年が、『他の誰にも似ていない、世界で一人きりの奴』だと思って、向かい合わないと駄目なんだよ


なんとも素晴らしい発言!
でもその後にしっかりオチがつくんですけどねw


■レトリーバー

このあたりの世界は動くのをやめたんだよ。顔ぶれは変わらず、誰も立ち去らない。鞄男も不機嫌カップルも動こうとしない。読書は進まないし、ウォークマンの曲は終わらない。なぜか。世界が止まったからだ。なぜか

陣内が失恋したから?

その通りだよ、永瀬


素晴らしいセリフと台詞回し。
舞台劇を見ているようですね。



■チルドレン2

俺たちの仕事はそれだよ
俺たちは奇跡をおこすんだ

少年の健全な育成とか、平和な家庭生活とか、少年法とか家事審判法の目的なんて、全部嘘でさ、どうでもいいんだ。俺たちの目的は、奇跡を起こすこと、それだ

俺たちは奇跡をやってみせるってわけだ。
ところで、あんたたちの仕事では、奇跡は起こせるのか?


最後の決めゼリフ、カッコ良すぎです。
これで完全にノックアウトされました。


■イン

おまえにも、謎ってあるんだな

おまえはたいていのことが分かってるんだ。目が見えないのに、おまえには見えてるんだ!

永瀬なんて、まったく普通じゃねえか。世間の奴らが注目するのは、もっと、特別な奴だ


永瀬が「目が見えない」ことを「背が高い」とか「太ってる」とか、そんなことと同じレベルで捉えている。


陣内がどんなやつか分かって頂けたでしょうかw?



一編一編にそれぞれちょっとした謎が仕掛けられていて単独でも楽しめますが、やはりこの作品は全体で一つの作品を捉えた方がより面白いです。

ただ単に同じ人物が出てくる短編を寄せ集めたものではなく、共通するテーマがあり、陣内の父親との確執という裏ストーリー(?)があり、よくある連作短編集よりも一貫性が高いように思います。



これ、続編とか出ないんですかね?

かなり好きなんですけど。




●感想を読ませていただきましたブログ様

本を読んだら・・・by ゆうき
AOCHAN-Blog
苗坊の読書日記
たこの感想文
どくしょ。るーむ。
書評風 - 読んだら軒並みブックレビュー
Nakadarumi Lab
M's BOOKcaSe



●追記

P19~20にかけての文章が間違ってる(?)ように思うんですけど、、、。

まことに申し訳ありません、平にご容赦を、と鴨居に頭を頭を下げる思いだった。

のところは、

まことに申し訳ありません、平にご容赦を、と鴨居頭を頭を下げる思いだった。

が正しいんじゃないかと。。。

でもこういうのって単行本の時にミスがあっても文庫では直ってるもんですよね?
気のせい?でも気になる。



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最終更新日  2007/09/26 11:54:17 PM
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