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柊リンゴ

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2006/04/02
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先ほどまで餃子が焼かれた臭いが残る実習室。
「ねえ。くさいんだけど。」
真夏はついてきたことを、激しく後悔しました。
臭いもそうですが、このひと。知り合いでもない、なのに
なんの用事なのでしょう。
見つめる目に、気まずさを覚えます。
「こうしてきみと話をする機会をもてて、僕はとても嬉しいよ。」
「なんなの。」
「まあ。座りたまえ。」
実習室のいすを、すすめられました。
少し距離をつくって、すわります。
「おまえも・・すわれば?」
「いや結構。きみをこんな角度でみられることに幸せを感じているんだ。」
真夏は・いよいよ後悔です。
腰がひけます。
桜餅のことは諦めて、逃げましょう。
そうです、帰りにお父さんに山ほど買ってもらえばいいのです。
「真夏くん。左の目もとに、泣きぼくろがあるんだね?
 初めて知ったよ・・ああ、なんだかとても嬉しいな僕は。」
帰ろう、もう嫌だ、なんだか怖い、気持ち悪い。
「何の用事だ、俺、帰る。」
「ああ、待ってくれ真夏くん。これを・・食べたくはないかい?」
え?
立秋は冷蔵庫から、タッパーをごそごそと取り出しました。
え?
「ほおら。真夏くんの食べたい・・ロールケーキだよ。」
中身は・・ロールケーキが2切れ・・。
「はああああ?」
真夏は絶叫です。もう何のことやら、わかりません。
「失礼ながら・・・昨日学校帰りのきみのあとをつけていたんだ。」





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Last updated  2006/04/04 06:00:37 PM



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