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ヒロガルセカイ。

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柊リンゴ

柊リンゴ

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2006/04/09
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「いやあ・お父さん。お騒がせして申し訳ありません。
 直ちにこの変態教師を外に放り出しましょう。」
あなたもですよ・・。

真夏は腰にべっとり付いている教師の手をつねって離させます。
先生は痛そう・・おや?でも嬉しそう・・?

「おやじごめん。俺、先帰るわ。」
「おい真夏、」
「お騒がせしてすみませんでした。」
深く頭を下げて、ひとり出て行きます。
するとあわてて二人がついていきます。
「・・うちの息子は大丈夫だろうか。」
見送るお父さんは、とても心配です。でも、これで静かになりましたね。
真夏、捨て身です。

一歩・外に出たとたんに、猛烈に走り出しました。
「ああっ。」
驚いて立秋が後を追います。
先生は・・おや、どこへ行ったのでしょう・・諦めましたか。

真夏は自宅とは逆の方向へ走っていきます。
完全に まく気です。
そうとは知っても、止められないのが思春期の男の子・・。
さすが学年2番、追いつきそうで追いつかない。
まるで後を追うのが楽しいみたいですね。
そうとは知らない真夏は必死です、公園横切ったり、横道へ入ったり。
信号で止まったらアウトなのに・・。必死で逃げてます。

横断歩道に差し掛かった時に、突然車が突っ込んできました。ぶつかる、
と、よけようとしたら
ドアが開いて 腕が伸びて
引っ張り込まれてしまいました。
助手席に顔を突っ込んで、体が運転者の膝の上。
お尻のあたりに・・何か金属があたっています。
体は く の字に曲がって。髪の毛はぐしゃぐしゃと思われます。

「はい。ごくろうさん。」
過呼吸になりかけてむせる真夏は、そのおかしな格好のまま・・持ち去られました。
息を深く吸ったときに・・煙草の匂いが。
「へっ?」
「どうした真夏。動くなよ、運転してるから。」
「先生?ちょっ・・。」
「動くなっていってるだろう。足、ばたつかせるな。」





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Last updated  2006/04/09 10:10:34 PM



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