「なにをやっているんだ。処女じゃあるまいし。」
ベッドの上で布団をすっぽりかぶって、まるでみのむし。 先生の運転する車は、やはり・・真夏の自宅には行きませんでした。 川沿いの、レンガ調の・・・休憩所で。 車から出されたときに逃げようにも、騒ぐと人の目が気になるし。 ・・・こんなところ見られたくないですよねえ。ああ真夏・・。 「いい加減にしろよ?真夏。」 先生が煙草の煙を吐き出します。白く流れていきます。 「・・くさい。」 「あ?」 「煙草がくさい。」 布団の奥から声がします。 「はいはい・・。」 灰皿にぎゅううと押し付けました。か細い煙が生きていて天井へ向かいます。 「真夏。出て来い。」 顔をひょいと出しました。暑かったみたいで頬にうっすら紅がさします。 「ねえ。本気なの?」 「おまえ知ってるか?お前のにおい。いつも甘い果実の匂いがするんだ。 ガムでもかんでいるのかと思ったら。違うんだな。」 布団を剥ぎ取られます。制服を着たまま・ベッドの上で怖気ずく真夏です。 でも、まな板の上にいるお魚と同じですよ。 「ちょっと、待ってよ。先生。あのさ、。」 「制服は今のうちに脱いでかけておけよ。ああもうほこりがついてる。ほら、もう。」 言うが早いか。バナナをむくように上着を落とされました。 「先生。本気なの。」 いつもかけないシャツのボタンがうらめしいです。 はだけた奥から覗き見える華奢な鎖骨が震えています。 「ねえ。」 声も震えます。 「安心しろ。俺にも彼女がいる。だから、お前は。」 やっぱり・からかっているんだよね?そうだよね。よかったよかった。 まばたきをして・真夏は逃げれると思ったのか、じわりと力をぬきます。 足をだして、ベッドから降りようとつま先を伸ばします。 「愛人になりなさい。」 やさしい言い方とは逆に。 真夏はひげの感触をその肌でとらえました。 未知の感触に目を閉じます。ぎゅううと閉じます。 煙草の匂いがする。熱い息がぶわっとかかり、んっと顔を背けようと避けたら 冷たい手が腰をなぞり、わずかな隙間をかいくぐってお尻をなでます。 「真夏。」 背中にびりっと電気が走ったよう。 のけぞるラインを支える腕。 呼吸が辛い、苦しい。 からんでくる・かきまわしてくる ざらついた舌から逃げられなくて 泡を含んだ透明な唾液が、真夏の唇の隙間から零れ落ちます。 息が辛い。 苦しい。 背中を支える腕が大木に感じられ、体重をかけたくなります、きっと楽です。 「んーっ。」 せいいいっぱいの抵抗をします、嫌だ嫌だと舌を押し返します。 でも、ぽたり、ぽたりと唾液がおちて、どんどんしみが広がります。 息が荒いです。 過呼吸になりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/04/10 10:31:05 AM
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