いつもとは違う・おろした前髪が。
なんだか昨日のことを思い出してしまいます。 ざわつく教室、どうしましょう。 「俺の誕生日は8月1日。もういい?」 「了解。んじゃ、訳して。」 真夏は皆が自分と先生を交互に見ているのは感じました。 けれど動揺を悟られないように・悟られないように。 もう目を見ないで、頑張りました。 「真夏、先生と何かあったの?あんな冗談言う人だったの?」 彼女がこそっと聞いてきました。 「しらん。」 本当にこのままやりすごせたら。 昨日の自分はどうかしていました、熱に浮かされたように、何かが・・欲しくて・・? いけません。思い出しては。 「真夏、耳が赤いよ?どうしたの?」 「なんでもない。」 でも真夏の様子はしっかり見られていました。 授業が終わると、真夏はまた職員室に呼ばれました。 「今日早退しろ。」 「は?」 「わかるだろ?このままじゃきついだろ?ってこと。」 「は・・あのな・・。」 耳をひっぱられます。 「抱かせろ。」 「・・は?」 「昨日みたいな中途半端はごめんだ。」 先生の目が真夏をつかんで離しません。 「俺も今日は早退する。下で待ってろ。」 「せんせ、待ってよ。」 「待てない。じらされて気が狂いそうだ。」 体の奥がじん・・とします。 先生に見つめられると熱いです。 どうしよう。 昨日の・・あの先がみたい気もしているのです。 でも。 行ったら戻れなくなりそうで。 「真夏。」 「・・先生、」 「いいから。下で待っていなさい。」 先生の車の前に立って、ぼうっとします。 どうしよう・・。 「またさらっちゃおうか?」 びくんと反応しました。 声に聞き覚えが。 「それとも。ほっといて欲しい?ねえ真夏ちゃん。」 今日も白いシャツで。ギャルソンエプロンで。ブーツで。 「そのさあ、熱っぽい顔。」 ごつい指輪をした指が真夏の唇に触れます。 「俺、欲しいんだけど。」 どうしましょう・・。体の奥が熱くて・痺れたように。 真夏はゆっくり口を開きます。 冬至の指がするりと入り込んで・歯を抜けて・真夏の舌を探り当てます。 「なめて。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/04/13 05:50:04 PM
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