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ヒロガルセカイ。

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柊リンゴ

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2006/04/14
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ゆっくりと動く指と、息がかかるほどに顔が近い冬至に。
もうこらえきれないくらいに、熱くて。

「そう・・もっと、すくうようになめてみて?」
言われるままに舌を指にからめます。
唇の隙間から唾液がこぼれます。
「出来上がっちゃったかな?」
するっと指をぬきました。
突然、火を消されても困ります。
「え・・」
口を半開きで、動けません・・。

「お願いする顔だね、真夏ちゃん。」
冬至が唇を重ねてきました。
舌をいれずに ちゅっ と。 
唇のピアスがひやりと冷たいです。
そしてゆっくり唇を離して。目をゆっくり閉じて、
鼻の頭ををこつんとくっつけてきました。
「ねえ。真夏ちゃん・どうしたい?」
抱かれた肩も・からだの奥も・熱くて痺れそうです。
細い体です。真夏も細い子ですが、どこにこんなに力があるの?と思う程に冬至は
しっかりと真夏を捉えています。
この熱さを悟られたくないけれど、我慢ができなくて息が荒くなります。
「真夏ちゃんの全部・俺にちょうだい。」

お返事が、できません・・。
熱でもあるのか、目が潤みます。
「かーわいい。やっぱり。」

ぎゅっと腕を掴むと、ぐいぐい引っ張って歩き始めます。
「と、冬至?」
「あっれー?覚えてくれたの?一回で。」
笑顔も近い・・。
「ふふ・・。悪くないね。」
「え・」
「今日はね、バンで来たの。ぼっちゃんがさあ、いきなりホールのケーキを持って来いって
 言うからさ。急いで持ってきたってわけ。バイクじゃなくてごめんね?」
「べつに・・。」
「感じちゃうもんね?あはは、かーわいい。」
笑顔でドアをがらりと開けます。
「後ろでケーキもっててね。後で食べさせてあげるから。」
ケーキを入れた保冷BOXが真夏より先に乗っています。
真夏はそれを膝の上に乗せました。
「いいの?このケーキ。」
「どおせ真夏ちゃんが食べる予定だったんでしょ。うちのぼっちゃんのことだから。」
立秋か・・。
あいつはよくわからないな・・。
冬至がエンジンをかけて、なれた手つきで車を動かします。
細い腕、どこにこんな大きな車を動かす力があるのかしら。
真夏がじーっと腕を見ていると。
「けっこう力あんのよ?真夏ちゃん・抱っこできるくらい。」






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Last updated  2006/04/14 04:28:36 PM



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