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テーマ:ニュース(99462)
カテゴリ:日記のようなもの
久々の更新、になってしまいましたか。
福島の原発騒ぎも長期戦だし、都知事選は石原が翻意した瞬間に終わってたし、リビアもぐだぐだだったし、というわけで気乗りしなかったのでtwitterで用を済ませてました。 開票始まる前に当確なんてのは予想通りだったのですが、得票数が意外でした。東国原と渡辺を足すと270万票で、石原の260万を上回っていたのですね。 まぁ、次がどうなるかは不明ですが、何かの光明なんですかね。かといって東国原に何も期待してませんけど。 不毛な話に用は無いので、これから震災に対して必要な対策についていくつか触れておきます。 石原は4期目の目標の一つとして、耐震性の問題に取り組むと言っています。もちろんそれは無駄ではないでしょうが、今回の東北を震源とした大震災で判明したのは、津波対策の必要性です。 地震そのものによる建物の倒壊よりも圧倒的に多くの人が津波で亡くなられています。ギネスにのった防波堤も、津波を若干遅らせる効果はあったようですが、力に力で対抗しようとしても根本的な解決にはならないという例証として活かすべきでしょう。 より頑強でより高い防波堤で日本の海岸線を埋め尽くす事は不可能なのですし。 論点を絞ります。 1.地震による建物の倒壊より、津波による被害の方が大きい 2.死因の大半は、水死かがれきと共に流されたことによる多発性外傷 3.死者の過半数は、高齢者(つまり逃げ遅れやすい) まず、1の津波による被害ですが、当然、ゼロには出来ません。よほどSF的な発明などが為されない限り、焦点はだから、如何に犠牲を減らすかという1点に絞られます。 そして津波は、例えゼロメートル地帯でも、どこまでも進むものでもありません。 国土地理院がまとめた津波影響範囲の地図を見ると、おおよそで5km程に留まっています。 ニュースなどを見ていると、家族などを探しに行って(戻って)そのまま行方不明になったりするケースも多かったようです。 つまり、今回の教訓を活かすのならば、津波の被害の恐れがある海岸付近、具体的には、10km内には、高齢者を集約する施設を置かない事が重要です。病人や子供などが集中する施設も、よほどの高台にでも無い限り、海岸線10km圏内に置かなければ、彼らを心配して戻る必要性を最初から無くせます。 立地的にどうしても5km範囲内に引っかかってしまう地域も存在するでしょうけれども、それはこれからの復興プロセスなどの中で、津波のリスク、つまり命と引き換えにしてもそこにまた住みますか?、という問いかけと向きあわなくてはいけません。 行政が万能で有り得ないのも、常に証明され続けている事実に過ぎません。政治は結局の所、自分達がどうするのかという問いかけに落ちつくのですから。 まず、津波の影響から、犠牲者になりやすい層を最初から除外しておく事。これが二次被害を最初から最小化する唯一で最高の効率の施策です。 次に、津波による死者の減らし方です。 東京都内の場合、海岸線から5km程のラインに、東京23区の少なからぬ部分が入ってしまいます。飯田橋とか上野とかも含まれます。川を遡って津波が内陸地まで入り込む事も実証されていますから、墨田区や台東区なども安穏としてられません。 港湾施設は東京の生命線でもありますので、海岸線を堤防で埋め尽くすわけにもいきません。ではどうするのか? 単純に現在でも出来る事としては、震災直後に、高層建物は全て、避難場所として誰でも逃げ込めるようにする措置が非常に効果的でしょう。普段は外部の人をシャットアウトするマンションも例外ではありません。可能な限り多くの人を緊急時に速やかに受け入れられる体制と施設を整えておく事と、近隣住民や会社員の誘導なども含めて訓練しておく事が欠かせません。 外部電源が全て落ちた場合なども想定しておく事も重要です。場合によっては開かなくなった正面自動ドアを叩き割って入ったりとか、屋上のドアを叩き壊して入ったりとかしないといけない場合も出てくるでしょうから、そういった緊急時の行動が罪に問われないような法体制を整備しておく事も必要です。 かといって、震災発生後30分以内に、全ての住民が15m以上の高さのある建物に避難できるかというと、現実的に難しいでしょうから、逃げ場所を確保できない人の生存率を高める措置も必要になります。 犠牲者を減らすには、死因を減らす必要があります。 その対策としては、以下の3点が考えられます。 ・障害物対策(スクリーニング) ・建物対策(カバーリング) ・溺死対策(フローリング) 今回の津波にのまれた方でも、浮いていられれば助かったケースは複数報告されています。津波とは押し寄せる水ですから、そこに油やヘドロが混じっていようがとにかく水面に浮かんでいられれば呼吸はできますし、建物などに避難できる可能性も増えます。 一番単純なのは、飛行機に乗る時に装備されてる救命胴衣を、都民や東京都などで働く人達全員に配布しておく事。コストパフォーマンスも悪くは無いでしょう。(荷物とかを持っているとそれらが元で溺れる可能性も増えますから、公的な荷物預かり所を津波の影響を完全に排除できる地域に用意しておくのも効果的です。) 漁港で魚のイケスに使うプラスチック容器に人が入って浮かんでてそれで助かっていた人達もいますので、高齢者を含む家族向けにもゴムボートなりがあっても良さそうです。ただし直撃された場合間違い無く転覆するでしょうから、何らかの対策は最初から必要です。 次に、障害物対策(スクリーニング)です。 今回の震災では、大量の自動車が流されてそれが通りを塞いでたり、家そのものが流されたりしてましたが、最初からそれらが起こる事を想定して、なるべく水だけを濾して流す措置を都市(防災)設計として組み込みます。 単位としては、流されない建物(ブロック)と通り(ストリート)、濾し棒(スクリーニング・スティック)で構成します。 鉄筋コンクリートの建物はよほどの事が無い限り、津波の直撃を受けても流されません。後に述べる建物対策(カバーリング)で屋内への水の侵入をなるべく防ぐ事も試みますが、ここで肝要なのは、家屋や車などの大規模障害物を後方に流さない事です。 これは震災や津波襲来後の救命や復興活動までにかかるロスを短縮する為にも重要な作業です。 海岸に高くて厚い堤防を築くのではなく、流されないビルとビルの間、特に道路を、地中深くに埋め込んだ柔軟性を持つゴムの柱のような物を立てる事で、大規模障害物をスクリーニング(除去)します。 全ての道路に施設する事は難しいでしょうけれども、都内の主要道路から手をつけていく事は可能で、大規模堤防で東京湾岸を覆うよりは実質的な効果は高いでしょう。 絵的には、エヴァの地中都市が地表に出てくるような感じで、電柱より細い柱(高さ15m程度)が2メートル未満の感覚で通りを何重か(2か3くらい?)で立てます。埋め立て地域は液状化も起きるでしょうから、それも計算に入れると土木作業的には大変そうですが、要は流されない柔軟な柱が大きな障害物を流さないような間隔で立っていれば良いだけの話です。 下手(上手?)な話、穴だけ用意してあって、津波が来るまでの間に立てられてれば良いだけ。下手に電子化して大規模な震災来て全部ダウンして使い物にならなかったというよりはローテクの方が良いのやも知れません。どの道、道路は完全に麻痺するでしょうから、車が邪魔で柱が立てられないなんて状況の方が多発するでしょうけれども、それらを傷つけてでも強制的に立てられる仕組みが望ましいですね。 この柱は当然、誰かがそこに捕まって(登って)波をやり過ごせられるようなものである必要があります。実際に電柱に登って助かった方々もいらっしゃいましたから。 まぁ、津波に対するスクリーニングは、多少SFチックというか、今後都市の防災計画とともに技術開発して実現するかどうかという類のものですが、最後の建物対策(カバーリング)は、単純に建物の外周を弾力性と耐水性のあるシートで覆ってしまう措置です。 戸建住宅はどんなに頑丈に立てても流されてしまうでしょうけれども、病院や商業施設、団地やマンションなどは、手抜き工事されてない限り、建物の基礎部分は大丈夫でしょう。 沿岸から若干遠い地域では、戸建住宅でも被害を免れる可能性も高まりますが、1階部分が浸水して、家の中の物が流れ出してしまうというケースは十分考えられ、そして流れ出た物は全て、津波に呑まれた人々への障害物、凶器となります。 カバーリングは、それらを最小化する為の措置です。 スクリーニングで大きな物を防ぎ、カバーリングで細かいものをなるべく流さないようにしましょうという事です。 これはハウスメーカーさんと大学研究室ででも開発して欲しいですが、建物の家屋そのものをシートの様なもので覆う(カバーする)事は難しくない筈です。そしてなるべくなら、津波を受け流すかその衝撃をいくらかでも柔らげ、家の中への浸水を防ぐ事が要点です。 今回の震災で海岸近くに立っていた頑丈そうな病院の建物はほぼ無事だったものの、内部に車その他が突っ込んできてて利用不可能な状態に陥ったりしていましたが、建物そのものが津波に耐えられるのであれば、その外側を水の流れを誘導できるもので覆えれば、建物の内部まで保護する事は可能ではないでしょうか。 コンピューターのシミュレーションとか大規模実験施設とかも必要になるでしょうけれど、東京が同程度の震災と津波に襲われれば、今回の犠牲者や不明者数より、1桁か2桁は多くなるでしょうから、やる価値は有ります。天災後の復旧にかかる費用や期間も短縮できるでしょうし。 もっと言うなら、数百万人単位の避難受入先地域や施設の確保なんかも、相互に策定しておくべきなんですけどね。それはまた別の長い話になりそうなんで、今回はこの辺で。 それではまた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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