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読書の部屋からこんにちは!

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2007.02.12
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カテゴリ:映画と原作
ある意味、この本はとっても怖い本です。
ネタバレするかもしれません。


人と話をしていて、よく知っているはずの俳優の名前が出て来ないってこと、ありませんか?
顔は思い出せるのに、名前がどうしても出て来ない。
ほら、あの人。あれに出ていたでしょ。
あの番組に出ていた、その番組名がまた、思い出せない。


それがこの本の主人公(49歳)が、若年性アルツハイマーにかかる前の不吉な徴候でした。
病院で医師から簡単な検査を受けるシーンもあります。
机の上に並べた、腕時計やハンカチ、ペンなどの品物を、
紙で隠して「さあ。机の上に何がありましたか?」
アトランダムな数字を4つ続けて言ってから、「今の数字を逆に並べてください」
私はそれにサッと答える自信がありません。
特に数字の方は、出来ないと思います。


読者が、自分をちょっと疑いたくなるような気分にさせておいて、
主人公の症状は、どんどん悪くなっていきます。
記憶が抜けていくだけではありません。
頭痛、めまい、不安感、情動失禁、味覚などの感覚も失い、
会社も退職してしまう49歳の男性を、一生懸命支えようとする、妻。
男性の周囲の人々もいい人ばっかりだっただけに、
陶芸教室の教師の小さな小さな裏切りが、とても悲しかった。



映画は、原作にかなり忠実に作られています。
誠実に作ったという印象があって、非常にいい映画でした。
ただ、映画は視覚に訴えるものですから、原作の最後の衝撃と悲しさが伝わらないのがとても残念でした。
原作では、とうとう彼が妻すら分からなくなったということが、
最後の最後の数行まで伏せられていくんです。
映画では、妻がそこにいるって見えているわけですから、重みが違うんですよね。
文章の勝ち!
そういう風に感じました。

     





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Last updated  2007.02.13 00:11:26
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