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2007.03.31
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カテゴリ:その他の本
この本は、郵便事情の側面から阪神淡路大震災を振り返って書かれた本です。

    


平成7年1月17日の未明に起こった大地震。
その日のうちに民間の宅配便の会社は、阪神地方への荷物の受付を停止します。当然ですよね。ガスや電気、水道、電話などのライフラインは全て寸断され、交通網も寸断、駅も港も建築物も壊滅状態。何もかもがストップしても仕方のない状況だったと思います。
しかし、郵便局では、翌日には自治体あての郵便物を急遽無料とし、郵貯、簡保などの非常取り扱いを開始します。全国から届く救援用小包、現金書留、安否を尋ねる速達を、一つ一つ配達していく。町は瓦礫と化し、住民はどこへ行ったか分かりません。いえ、生きているのかどうかさえ。
郵便屋さんは、避難所をまわり、宛名本人を探してまわったそうです。
高層マンションでは、エレベターが止まっています。荷物をかついで階段を登っていくしかありません。
小包の量は普段の10倍以上。郵便局の建物が使えないために、業務は駐車場で。
また、局員たち自身も被災者であり、家族を亡くした人もたくさんいたことでしょう。
瓦礫の中で呆然と立ちすくむ住民、家族を亡くして涙も出ない人々、そんな中を、赤いバイクや自転車で配達に来てくれる郵便屋さんの姿は、どんなにか明るく希望を運んでくれたことでしょう。
そんな話が、さまざまなエピソードとともに紹介されています。軽いタッチの4コママンガもあるし、衝撃的な写真もたくさん載っています。

そこには、気負いや手前味噌な雰囲気はまるでありません。
地域に密着し地域から愛されていた町の郵便屋さんの、淡々とした仕事振りが、感動を呼びます。私はこれを読みながら、涙が止まりませんでした。

お役所仕事とか言って、役所のすることは批判されることが多いですけれど、
郵政が民営化されてからも、ずっと地域と共にある郵便局であってほしいと、強く思いました。
また、この本はもっと世の中に広まってもいい、素晴らしい本だと思います。





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Last updated  2007.03.31 16:17:51
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