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2012.01.07
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カテゴリ:書籍



世の中の意見が〈私〉と違うとき読む本

世の中の意見が〈私〉と違うとき読む本


 親にでも無条件に肯定してもらわない限り、今の社会の中で自分の存在価値、存在意義を確認するのがむずかしくなった(88ページより)

著者・編者香山リカ=著
出版情報幻冬舎
出版年月2011年03月発行

著者は、精神科医で立教大学現代心理学部映像身体学科教授でもある香山リカさん。
本書は、最愛の父親を自宅で看取った後に記されたもので、他書に比べてセンチメンタルで、香山さん個人の考え方がよく分かる内容になっている。

香山リカはもちろんペンネーム。コメンテーターとしてマスコミへの露出も多い香山さんは、しかし、本名で臨床診療の場に立っているという。
「ネットが普及してから、そこでの記録を“本当の現実”だと簡単に思い込む、あるいは見せかけることができるようになった」(38 ページ)ことから、ネットのアカウントをとるときは、ペンネームと本名の両方で登録し、各々への反響のギャップから、自分の立ち位置を決めているという。「偏見や先入観なくなるべく中立的、客観的に考える」(202 ページ)ということを大切にしているそうだ。

香山さんが最近臨床の現場で感じることは、患者さんの多くが「なぜ、ここまで親に執着し、『どんな自分でも認めてほしい』と望むのだろうか」(88 ページ)という疑問だ。「その理由のひとつとして考えられるのは、親にでも無条件に肯定してもらわない限り、今の社会の中で自分の存在価値、存在意義を確認するのがむずかしくなった、ということがあるだろう」と述べている。
また、社会問題にもなったホメオパシーについては、「ホメオパシーに科学的根拠がないことがわかったのだとしたら、『では、なぜそんな根拠も乏しい療法に人は殺到するのか』とその人気の高まりの理由を考え、そのウラにある医療への不信を分析すればよいのだ」と語る(106 ページ)。

ある事象がメディアやネットで報じられたら、常にその裏を考え、中立で客観的な立場であり続けたいというのが香山さんの信条であるらしい。
だが、その香山さんでも、親友同然の付き合い方をしていた父親が亡くなろうとしているとき、延命措置を断って自宅で看取ったという。それは中立で客観的であるはずの標準医療から外れる行いであり、それを万人に勧められるかどうか今も悩んでいるという。
マスコミで冷静なコメントを発している香山リカの本音を垣間見た思いがする。










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最終更新日  2012.01.07 18:28:51
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