新　つれづれ日記　　　　　

私はこの年になるまで数えきれない失敗を重ねてきました。
深刻な失敗もあり、楽しい失敗あり。
せっかくなので　　楽しい失敗だけをいくつか書き残しておくことにします。

連れ合いはおっちょこちょいの私と結婚して大変だったと思います。　が
「君がこんな性格の人とは　結婚するまで知らなかった。でも楽しい毎日だったよ」と言ってくれました。



パトカーに乗った話　　その１



一番下の子が　まだ赤ん坊の時でした。その日は予防接種の日で３歳の子を歩かせ　赤ん坊をベビーカーに乗せて町役場に予防接種にでかけました。

私の家から役場まで普通の足で３０分ぐらいかかります。

街中の商店を見ながら歩いていて
ふと「アッ！！！卵を鍋にかけたままだった」と気がついたのです。

その日の離乳食用の卵を鍋にかけガスはつけたまま出てきてしまったのです。
今のように、自然にガス火が消える便利なガスレンジではありません。

私は真っ青になりました。我家が燃えているところが頭に浮かびました。

私はとっさに目の前の八百屋さんに飛び込み
「すみません！！　家が火事になりそうなので　この子供二人を　ちょっと預かってください。そして自転車かしてください」と乳母車を店の中に　突っ込ませました。

八百屋のおじさんの　返事を聞くか聞かないうちに　そこらにあった自転車に飛び乗り　家のほうに向かって猛烈に自転車をこぎました。。

。

「どうしよう！どうしよう！」汗が噴き出でてきます。

丁度反対側を、運よく見回りのパトカーが通り過ぎるところでした。
私は大声で　　「助けてください！！」と叫びながら　パトカーを追いました。

しばらく行くとパトカーが止まってくれました。
事情をはなすと、「奥さんすぐに車に乗ってください」といわれ、我が家に向けて猛スピードで走ってくれました。

家はまだ火事にはなっていません。靴のまま台所へ直行。鍋は真っ黒　卵も半分真っ黒になっていました。

「良かった―」　私はガスを切るとへなへなとそこに座りこみました。
お巡りさんが玄関から「奥さん大丈夫ですかー」と叫んでいます。

お巡りさんは台所まで来て「よかったよかった」と言ってくれ、簡単な調書をとられました。


私がパトカーのお礼をいうと
「いえいえ、そういう時のための巡回ですから。大いに利用してください。偶然あの場所を通っていてよかったですね」と言ってくれました。

それからが　厚かましい私
「すみません！！　子供を八百屋さんに置いてきたので、そこまで私を載せていってくださいませんか？」と頼みました。
お巡りさんは「どうぞどうぞ」言ってくれたので、またパトカーに乗せてもらいました。

八百屋さんは何が何だかわからず、子供をみててくれました。事情をはなすとよかったよかった。といってくれました。

一件落着！

３才の息子は
「いいなー　お母さんだけパトカーに乗ってずるい！僕も乗りたかったのにー」と言いました。
・・・・・

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