万雑676_中臣氏・藤原氏の系譜で万葉集に歌がある人(藤原房前3)
次も、藤原房前(藤原;北家)の歌2首(1764,1765)ですが、万葉集には藤原房前の家で作られた歌と記載されています。しかし作者は未詳となっており、ここでは取り敢えず藤原房前の歌として取り上げました。
七夕の歌(長歌と短歌);
1764_「ひさかたの 天の川 上つ瀬に 玉橋渡し 下つ瀬に 船浮けすゑ 雨降りて 風吹かずとも 風吹きて 雨降らずとも 裳濡らさず 止まず来ませと 玉橋渡す」
※_「(ひさかたの)天の川に、上の瀬に美しい橋を渡し、下の瀬に船を湊ににつけて、雨が降って風の吹かない夜も、風が吹いて雨が降らない夜も、裳を濡らすことなく、止まずにおいで下さいと、美しい橋を架け渡す」と歌っています。
1765_「天の川霧立ち渡る今日今日と我が待つ君し船出すらしも」
※_「天の川には霧が一面に立ち渡っている。今日こそ今日こそと、私が待った君が船出するらしい」と歌っています。
<記事>
中臣氏;
中臣東人(済)、中臣清麻呂(済)、中臣宅守(済)
藤原氏;
藤原鎌足(済)、藤原房前(済)、藤原宇合、藤原麻呂、藤原光明子
藤原仲麻呂、藤原豊成、藤原永手、藤原八束、藤原清河
藤原宿奈麻呂、藤原広嗣、藤原久須麻呂、藤原執弓、藤原郎女
藤原夫人(円方女王)、藤原部等母麻呂、藤原武良自藤原広嗣
<備考>_中臣氏・藤原氏系図(改_3)
以上