3294397 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

人生朝露

人生朝露

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ぽえたりん

ぽえたりん

Freepage List

話のタネ。


「虹」が虫偏である理由。


日本の苗字 五十音順。


高野山のキリスト教碑。


モテ女の秘密は近眼。


弓は剣よりも。


三蔵法師の旅 その1。


三蔵法師の旅 その2。


「ヒトラー最期の12日間」の間の日本。


ヒトラー最期の12日間の日本。その2。


「看羊録」その1。


「看羊録」その2。


「看羊録」その3。


「看羊録」その4。


「看羊録」 その5。


東国原(ひがしこくばる)県知事関連。


東国原(ひがしこくばる) その1。


東国原(ひがしこくばる) その2。


宮崎県政も見てやってください。


「荘子」と「進化論」シリーズ。


なぜ、日本人は進化論を信じられるのか?


ネルーの不思議な証言。


紀元前の進化論。


聖徳太子と荘子。


仏教と荘子。


禅宗と荘子。


長岡半太郎と荘子。


湯川秀樹と荘子 その1。


湯川秀樹と荘子 その2。


スティーブ・ジョブズと禅と荘子。


夏目漱石と荘子。


武道と荘子。


武道と田舎荘子。


中島敦「名人伝」と荘子。


荘子の生物学。


"Do The Evolution"。


チャップリンと荘子。


「火の鳥 鳳凰編」と荘子。


「火の鳥 復活編」と荘子。


ハイデガーと荘子 その1。


ハイデガーと荘子 その2。


ハイデガーと荘子 その3。


ハイデガーと荘子 その4。


『茶の本』と功夫。


マスター・ヨーダと老荘思想 その1。


マスター・ヨーダと老荘思想 その2。


荘子の道と、仏性、良知。


荘子の処世と、価値のない木。


孔子と荘子と司馬遷と。


荘子の養生と鬱。


荘子と寓言。


絶対者と荘子の造化。


荘子とGod。


荘子とビートルズ。


“Glass Onion”  と荘子。


老荘思想(Tao)とビートルズ(The Beatles)


“I Am the Walrus”と荘子。


荘子、古今東西。


アバター(AVATAR)と荘子 その1。


至一の時代の人々と荘子。


障害者と荘子。


アバター(AVATAR)と荘子 その後。


アバター(AVATAR)と荘子と鈴木大拙。


ネイティヴ・アメリカンと老荘思想。


小泉八雲と荘子。


李白の逆旅と芭蕉と荘子。


芥川龍之介と荘子。


八雲とユングと胡蝶の夢。


ユングとタオと芭蕉の鬱。


エヌマ・エリシュと老荘思想。


「認知のゆがみ」と荘子。


マトリックスと荘子 その1。


マトリックスと禅と荘子。


寓話と公案とシュレーディンガーの猫。


境地とZoneと日本の弓術。


量子力学と荘子。


荘子とアリスとセイウチの旅。


無何有の郷と"Nowhereman”。


明鏡止水と勝海舟。


自然を感じてしまう人。


インセプションと胡蝶の夢。


世捨て人の系譜。


ベスト・キッドと荘子。


パプリカとインセプションと胡蝶の夢。


荘子とゴースト。


意識と無意識のあわいの荘子。


秋水篇の世界。


人為を嘆くヒト。


『荘子』逆読みのススメ。


荘子がいるらしき場所。


老子とトルストイ。


新井白石と天地創造。


インセプションと荘子とボルヘス。


荘子と『水槽の脳』。


正岡子規と荘子。


スティーブ・ジョブズと禅と荘子 その2。


『論語』と『荘子』のドラッカー。


「素朴」対「機心」。


轍鮒の急と天地不仁。


至徳の世とプロメテウスの火。


「元気」の由来と日本書紀。


素領域と李白の逆旅。


大鵬図南と"From a Distance"。


曳尾塗中と籠の中の鳥。


荘子から陶淵明の草枕。


荘子の造化とラプラスの悪魔。


列子の人造人間は蝶の夢をみるか?


人のかたち、渾沌のかたち。


人間万事、ツァラトゥストラの偶然。


莫耶の剣の偶然、莫耶の剣の運命。


ユングと河合隼雄の道。


共時性と老荘思想。


心理と物理の“対立する対”。


ユングと鈴木大拙。


ジョン・ケージと荘子。


ジョージ・ルーカスと東洋思想。


荘子とクオリア。


ハイゼンベルクの機心。


スティーブ・ジョブズと禅と荘子 その3。


朝三暮四の認識論。


『マトリックス』と胡蝶の夢。


ジョン・レノンと禅と荘子。


カンフーパンダと荘子。


荘子と『変身』。


カフカと荘子。


「怪」を綴るひとびと。


カフカと荘子 その2。


井の中のカフカ。


カフカのリアリティ。


『道化師の蝶』と荘子。


荘子とカフカと中島敦。


『雨月物語』と荘子。


「怪」を綴るひとびと その2。


ミヒャエル・エンデと荘子。


湯川秀樹と老子。


長岡半太郎と荘子 その2。


湯川秀樹と渾沌。


湯川秀樹と『山海経』。


荘子とビートルズ その2。


「The Zen of Steve Jobs」と荘子。


荘子のいるらしき場所 その2。


夢と記憶の東洋古典。


ミヒャエル・エンデと胡蝶の夢。


夢と鏡のドッペルゲンガー。


ボルヘスと『聊斎志異』。


身体技法と老荘思想 ~技と道~。


フィリップ・K・ディックと東洋古典。


「ペルソナ」と荘子。


『ダークナイト ライジング』と荘子。


『ダークナイト』と荘子。


『ダークナイト』と荘子 その2。


『ダークナイト』と荘子 その3。


『バットマン ビギンズ』とユングと荘子。


『田舎荘子』より「猫の妙術」。


双葉山と木鶏。


ハイゼンベルクと荘子。


一休さんと荘子。


地震予知と杞憂。


『ジョジョ』と荘子 ~波紋と仙道~。


ディックとユングと東洋思想。


フィリップ・K・ディックと禅と荘子。


フィリップ・K・ディックと荘子。


ディックと禅とLSD。


大鵬と荘子。


『黄金の華の秘密』と『夜船閑話』。


瞑想と煉丹、瞑想と練金。


太陽と月、男と女の錬金術。


スカラベと玉蝉。


ユングと自然。


ユングと自然 その2。


ユングと自然(じねん)。


フィリップ・K・ディックのリアリティ。


ディックとユングと東洋思想 その2。


マトリックスと荘子 その2。


クラウド アトラスと火の鳥 その1。


クラウド アトラスと火の鳥 その2。


『完全なる首長竜の日』と胡蝶の夢。


アニメーションと胡蝶の夢。


荘子の夢、蕉鹿の夢。


「穆王の旅」と「浦島太郎」。


サリンジャーと荘子。


ボルヘスと荘子。


アーシュラ・K・ル=グウィンと荘子。


ル=グウィンと荘子 その2。


兼好法師と荘子。


兼好法師と荘子 その2。


兼好法師と老子。


兼好法師と荘子 その3。


『徒然草』と追儺。


追儺と鬼、追儺と桃。


四方拝と北斗七星。


桃符と急急如律令。


兼好法師と荘子 その4。


惻隠の情と千金の璧。


荘子と太一と伊勢神宮。


スティーブ・ジョブズと禅と荘子 その5。


ディックとル=グウィンの夢と現実。


「如水」の由来と諸子百家。


ブルース・リーと東洋の思想 その1。


ブルース・リーと東洋の思想  その2。


ブルース・リーと東洋の思想  その3。


ブルース・リーと東洋の思想  その4。


ブルース・リーと荘子。


ブルース・リーと禅と荘子。


『荘子』と『淮南子』の宇宙。


『淮南子』と『日本書紀』 ~天地開闢~。


嫦娥と兎とひきがえる。


中国古典と八紘一宇。


「民のかまど」と中国古典。


ユングと雨乞い、ユングと無為自然。


『今昔物語』『宇治拾遺物語』と荘子。


『竹取物語』と道教。


プーさんと老荘思想。


「Let it go」と禅と荘子。


扁鵲の心臓移植。


尸解の世界。


金庸と荘子 ~丘処機と養生~。


金庸と荘子 ~屠龍と碧血~。


スターウォーズと武侠。


ジョゼフ・キャンベルと黄金の華の秘密。


泰山府君と司命。


ジェダイ(Jedi)と道教(Taoism)。


スターウォーズと道教 ~フォース(Force)と氣(Qi)~。


スターウォーズと功夫(Gongfu)。


『荊楚歳時記』の正月。


天地開闢と洪荒之力。


道家と二十四節気。


スターウォーズと道教 ~呪禁と弾除け~。


Favorite Blog

HAVE A NICE DAY kelly:さん
コイケランド koike1970さん
SAMEJIマジメ日記 … musamejiこと鮫島宗哉さん

Comments

鴻蒙(こうもう)@ Re:『君たちはどう生きるか』とユングと東洋の思想。(08/08) こんにちは。以前一度平安京異星人の名前…
背番号のないエースG@ エースをねらえ あだち充「ラフ」に、上記の内容について…
ぽえたりん@ Re[1]:新・マトリックスと胡蝶の夢。(09/13) huiさんへ レスが遅れて申し訳ありません…
hui@ Re:新・マトリックスと胡蝶の夢。(09/13) 更新楽しみにしておりました! 「夢と蝶…
2014.04.20
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
まずは、『論語』から。

Confucius /Kongzi(孔子・551?479 BC)。
『有子曰「禮之用、和為貴。先王之道斯為美、小大由之。有所不行、知和而和、不以禮節之、亦不可行也。」』(『論語』学而)
→有子曰く「礼を用いるには、和(調和)を大切にしなさい。古の王の道も、これを美徳として、小事にも大事にもこれに則った。ただし、それでは上手くいかないことがある。和を思って和したとしても、礼節を留めておかねば、どうしてこれを実践できようか。」 

『顏淵問仁。子曰「克己復禮為仁。一日克己復禮、天下歸仁焉。為仁由己、而由人乎哉?」』(同 顔淵)
→顔淵が「仁」について質問した。子曰く「己に克って礼に復することを仁という。一日でも己に克って礼に復することができれば、天下は仁に帰服するだろう。仁の実践は己に由来し、他人を頼んでそれができようか。」

「礼を学ばざれば、以って立つことなし。」(同 季子篇)等々ありますが、五常(仁・義・礼・智・信)にもあげられる「礼」は、儒教において、重要な徳目です。日本においても、初期の段階から記録があり「十七条憲法」でも「礼」の徳目は冒頭からあります。

聖徳太子 。
『一曰、以和爲貴、無忤爲宗。人皆有黨。亦少達者。以是、或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦、諧於論事、則事理自通。何事不成。(中略)四曰、群卿百寮、以禮爲本。其治民之本、要在禮乎、上不禮、而下非齊。下無禮、以必有罪。是以、群臣禮有、位次不亂。百姓有禮、國家自治。』(十七条憲法)
→ 一に曰く、和を以て貴しと為し、忤(さか)らうこと無きを以て宗とせよ。(中略)四に曰く、群臣百寮、礼を以て本とせよ。其れ民を治むるが本、必ず礼にあり。上、礼なきときは、下、斉(ととのは)ず。下礼無きときは、必ず罪有り。ここをもって群臣、礼あれば位次乱れず、百姓礼あれば、国家自から治まる。

実は、『論語』よりも、五経のうちの『礼記(らいき)』という書物の方が「十七条憲法」の描写に近いです。

『禮記正義』。
『禮之以和為貴、忠信之美、優游之法、舉賢而容衆、毀方而瓦合。其寛裕有如此者。』(『禮記』儒行)
→礼の実践には、和を貴いものとする。忠信を美徳とし、柔和を法とし、賢者を推挙し、衆人を受け入れ、形式を解いて衆人と和合する。君子の寛容さとはこのようなものである。

禮・礼。
「礼」という漢字は、かつては「禮」と書きました。祭壇にたくさんの実りを捧げる行為の象形で、儒教の宗教的な態度は、「礼」からといっていいと思います。この「礼」について書かれた『礼記(らいき)』という書物は、歴史的に、大きな変遷がありまして、非常に説明が難しいんですが、大ざっぱにいうと、孔子の時代から始まって、現在の形式になったのが、だいたい二千年前の漢の時代くらい。千年前の宋の時代には、この『礼記』から『大学』『中庸』が独立して扱われるようになります。『儀礼』『周礼』と並んで「三礼」とも呼ばれます。

この『礼記』は、日本人にも身近な書物です。

『禮記正義』。
『六禮:冠、昏、喪、祭、鄉、相見。七教:父子、兄弟、夫婦、君臣、長幼、朋友、賓客。』(『禮記』王制)
→六礼とは、冠・婚・葬・祭・郷・相見を言う。七教とは、父子、兄弟、夫婦、君臣、長幼、朋友、賓客である。

冠昏喪祭。
今でも「冠婚葬祭」という言葉がありますが、『礼記』では「冠昏喪祭」と書きます。この「冠婚葬祭」に、宴会でのお酒の飲み方(郷)とか、挨拶の仕方(相見)とかを含めて「六礼」と言います。『礼記』は、節目節目で行われる行事のしきたりについての記述が多くて、いわゆるルールブックとかマナー本といった趣がありますが、文章量は膨大で、例えば、弓道においての「礼」も、『礼記』の射義篇に強く影響を受けています。

「冠昏喪祭」のうちの「冠」というと、これ。
『禮記正義』。
『人生十年曰幼、學。二十曰弱、冠。三十曰壯、有室。四十曰強、而仕。五十曰艾、服官政。六十曰耆、指使。七十曰老、而傳。八十、九十曰耄、七年曰悼、悼與耄雖有罪、不加刑焉。百年曰期、頤。』(『禮記』曲禮上)
→人生における最初の十年は「幼」といい、学問をする。二十年は「弱」といいい、冠を授かる。三十年を「壮」といい、家庭を築く。四十年を「強」といい、仕官をする。五十年を「艾(がい)」といい、官職や政務に就く。六十年を「耆(し)」といい、人に指図をする。七十歳を「老」といい、教えを後人に伝える。八十、九十を「耄(もう)」といい、七歳未満を「悼(とう)」という。「耄」「悼」には、たとえ有罪でも刑罰を科してはならない。百歳を超えると「期」という。大切にしなれればならない。

・・・「弱冠(じゃっかん)」という言葉の由来はここです。かつて日本の武士は十六歳で元服をしていたんですが、現在の成人式の二十歳という基準は巡り巡って『礼記』に戻った感じですね(笑)。

「冠昏喪祭」の「祭」でいうと、これ。
『禮記正義』。
『祭不欲數、數則煩、煩則不敬。祭不欲疏、疏則怠、怠則忘。是故君子合諸天道。春禘秋嘗、霜露既降、君子履之、必有凄愴之心、非其寒之謂也。春、雨露既濡、君子履之、必有怵易之心、如將見之。樂以迎來、哀以送往、故禘有樂而嘗無樂。』(『礼記』祭義)
→祭礼は何度も執り行うものではなく、多ければ煩多であり、煩雑になるのは、不敬である。祭礼は疎かにすべきではなく、疎かにすると怠けるようになり、ついには祭礼を忘れてしまう。これ故に君子は、祭礼を天道に合わせて、春には禘祭(ていさい)を、秋には嘗祭(じょうさい)を定めたのである。君子は、秋に降った霜露を踏むと、心が痛む。これは、寒さを感じてのことではない。 君子は、春に降った雨露が袖を濡らすと、畏れ敬う感情が湧く。まるでそれは、先祖に見えたかのようでもある。 楽しみて来たるを迎え、哀しみて往くを送る、故に春の禘祭には音楽があり、秋の嘗祭には音楽が無いのである。

『凡祭有四時。春祭曰礿、夏祭曰禘、秋祭曰嘗、冬祭曰烝。礿、禘、陽義也。嘗、烝、陰義也。禘者陽之盛也、嘗者陰之盛也。』(『禮記』祭統)
・・・これはそのままでも読めるかな。

現在でも神道の形式で秋に「新嘗祭(にいなめさい)」というお祭りをやりますが、元をただすと『礼記』です。

で、今回、注目したいのは「お葬式」についてです。

『禮記正義』。
『夫禮之初、始諸飲食、其燔黍捭豚、污尊而抔飲、蕢桴而土鼓、猶若可以致其敬於鬼神。及其死也、升屋而號、告曰「皋!某復。」然後飯腥而苴孰。故天望而地藏也、體魄則降、知氣在上、故死者北首、生者南鄉、皆從其初。』(『禮記』禮運)
→その「禮の初め」とは、飲食に始まる。焼いたキビ、捌いた豚、にごり酒を供え、じかに手ですくって飲み、茅で敲いて固めた盛り土の上に木組みを設ける。このようなことでも、鬼神に敬意を尽くしていることになる。人が死んだ場合、屋根に登り「ああ、○○よ、帰って来い!」と叫び、その後に、生米を口に含ませ、肉の煮物を供える。天を望み、地に葬るのは、體魄は降り、知氣は上にあるからである。故に、死者は北に首を向き、生者は南で饗食する。皆こうして「初め」にしたがう。

・・・今でも「北枕」を忌み嫌うという風習がありますが、死者を弔う場合の「生者南面、死者北面」というしきたりも『礼記』にはあります。

復。
前掲の『礼記』の文章に、遺族が屋根に上って「帰ってこい」と名前を叫ぶ描写があります。これを「復(ふく)」といって、儒教における葬儀で、重要な意味を持つ儀礼の一つです。

参照:Wikipedia 魂呼ばい
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%82%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%81%84

日本ではこれを「魂呼ばい」といったりしているようでして、古い記述でいうと、中国古典の影響が強い『日本書紀』の仁徳天皇の章の中にあります。

仁徳天皇。
『太子曰「我知、不可奪兄王之志。豈久生之、煩天下乎。」乃自死焉。時大鷦鷯尊、聞太子薨以驚之、從難波馳之、到菟道宮、爰太子薨之經三日。時大鷦鷯尊、摽擗叨哭、不知所如、乃解髮跨屍、以三乎曰「我弟皇子。」乃應時而活、自起以居。爰大鷦鷯尊、語太子曰「悲兮、惜兮、何所以歟自逝之。若死者有知、先帝何謂我乎。」乃太子啓兄王曰「天命也、誰能留焉。若有向天皇之御所、具奏兄王聖之、且有讓矣。然聖王聞我死、以急馳遠路、豈得無勞乎。」』(『日本書紀』巻第十一 大鷦鷯天皇 仁徳天皇)
→太子は「私は、兄王の志を奪ふべからざることを知りました。どうして長生きをして、天下を煩わそうなどとできましょう。」と言うと、すぐに自死なされた。時に大鷦鷯尊(おほさざきのみこと・後の仁徳天皇)が弟の太子が身罷られたことを聞き、驚いて、難波より菟道宮に駆けつけられた。すでに弟の太子が身罷られて三日が経っていた。ここで、大鷦鷯尊は大声で哭きだし、取り乱されて、たちまちち髮を解き弟の太子の屍に跨って、三たび「我が弟の皇子!」と叫ばれた。すると、太子は生き返り、自ら起き上がられた。大鷦鷯尊は太子に「悲しいかな、惜しいかな。何故自死などしたのだ。もし、死者に知が有れば、先帝陛下は、私たちに何とおっしゃるだろう。」すると太子は兄王に「天命です。誰が留めることができましょう。もし天皇の御所に向うことがあったなら、兄王を聖人として、お讓りすることを奏上します。聖王が私の死んだことをお聞きになると、遠路をはるばる駆け付けておいでです。どうしてもその労に報いることができませんで・・」

参照:「民のかまど」と中国古典。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/005190/

招魂。
『日本書紀』では、実際に蘇って「怪力乱神」になってしまいますが、仁徳天皇が儒教における「哭」と共に「復」も行っています。この「復」も一種の「招魂」です。

参照:招魂と英霊の『三国志演義』。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/diary/201403180000/

今日はこの辺で。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.11.23 14:36:51
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.