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オイラのブログ(『WALKERAとV911と瓦斯風呂』の『改造と修理』が好きなの)

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March 5, 2011
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カテゴリ:ガンダムっぽい話
(続き)

ちなみに本機の腕部は一般的なMSとは全く異なる構造を持つ。
外観的には余りにも巨大で、
更に重量もZAKU標準タイプの片足分をゆうに超える。
また標準的なマミュピレーターでなく、まるで獣のような鍵爪状の掌を持つ。

これらの特徴的な構造はとりもなおさず水中での機動性向上の為のものであり
また、水中ならではの高圧環境に耐えるべく採用された物だ。
一般的な構造の掌では、特に指部が高圧状態に耐える事が出来ないのだ。

強制水冷による常識ハズレの大出力炉からのいわば無尽蔵な電力を頼りに
それこそ力任せに海水へ通電、フレミング右手の法則を乱暴に具現化し
大音響(電磁)ノイズとともに恐ろしい速度で移動可能。
(もちろん静穏移動用のノイズレススクリューも脚部内部に装備されている)

水中を従来の潜水艦よりも遥かに高速で移動できる可能性が見えたものの、
従来の水中翼ラダーでは全く構造的に強度不足で方向制御がままならず、
折角の高速移動がお蔵入りしかかった時、
新任設計技師の思い付き…
『腕部を補強し、掌で方向制御』という案が検討された。

そもそも通常規格の腕が採用できない事は早々露見していたので、
渡りに船で正式採用となり、最終的にこのような特異な外観となったのだ。

水中高速移動の際の屈強なラダー代わりに
陸上中速移動の際のカウンターウェイト代わりに
(余りにも水中性能を追求し過ぎた結果、
陸上でのバランスがとてもイビツになった為、故高速移動はそもそも不可能)
そして格闘戦の際の打突兵器代わりに
さらに、試験的に採用された従来と異なる駆動系統による副産物として
稼動速度に難点が有るものの、従来同等な軽作業(つまむ動作)も可能となる
局地戦闘MSらしい腕部とならしめたのだ。

実戦記録によると、件のGDMタイプとの初回交戦の際
通常ZAKUタイプであれば被弾すれば一撃で全壊となりうる、
通称GDM-ハンマー、のさらに強化タイプの打突兵器を
両手でナント受け止める事に成功し、善戦をした、とある。
それだけ強靭であったのだ。

  これだけの強強度は最良の随伴機Z-GOGGの腕部へは実装されていない
  それはとりもなおさず水中よりも陸上での総合稼動性を上げるという
  根本思想の違いによるものである。

  水中での無理な速度設定無し(ラダー機能不要)
  陸上での妥当な運動性能の維持(軽量化必須)
  腕部への粒子砲装備による構造的な制約
  (構造的に強強度にできない)等々により
  Z-GOGGの腕部及びその爪は、
  GMを刺す事は可能であっても、GMを叩き壊す事は出来ないのである。

  GOGGなれば、GMなどは盾ごと、それこそ叩き潰すことは可能であった。
  もっともGMが火器を携帯していなければ…の話であるが。
  (GM、GDMのヘッドバルカンの通常弾は、かろうじて弾き返せる)


それまでの陸上、或いは空間用の汎用タイプのMSと比して、
要求された性能、運用方法、活動環境等々が余りにも特殊だった為に、
構造性能、利点欠点もそれまでの常識とはかけ離れた物となった。
かのように水中、或いは水際ならば、
かなりの高性能であったかのうようにもとれる反面、
運用上の工夫だけでは回避できない根本要因も備える事になってしまったのだ。

運動性能と装甲性能があまりにも低かった為に、
その他諸々の高性能な特質を生かしきれなかった、のである。

この二つが劣っていると、何が起こるのかというと…
「通常避ける事が出来るタイミングの(しかも当たってはならない危険な)弾に
容易に当たってしまう」

「避ける必要の無い(弱い弾でさえ)弾を避けなければならない」

という、全く成立しない二律背反におちいってしまうのだ。
もう致命的である。

ZAKUの標準外装は、
当時、GMのスプレイガンならば単射であれば堪える事ができたものを、
件の機体外装は、軽量化、対深々度海水耐圧性、加工性等々の制約から、
標準的な高硬度Ti-Ni-Fe合金を利用できなかったのだ。
開発当初、本国の工房であれば、
充分な量の機体仕様に合致する特殊合金を生産可能であったのだが、
前線での鹵獲工場では、同質同量の合金が生産不可能であった。
一部上層部(開発部門)から本国から素材を宙輸すべしとの意見も出たが、
コスト納期優先度等々の足枷が重く、
理想的な(否、当然必然な)采配が取られなかったのである。

ZAKU同等、標準的な装甲板素材はFeベースである為、
耐海水防錆性能が不足しており採用不可能。

  この項目に関しては、実は要求が過大であった事が、
  後の連邦軍による機体別再評価プログラムにより判明した。
  結果を目の当たりにして、連邦の官僚どもは胸を撫で下ろしていたようだ。
  当該機に対する妥当な評価がなされ、
  ZAKU用の一般素材が採用されていれば、
  本機は当時の量産機中最強も不可能ではなかった、
  との評価結果になったのだ。

リアクティブアーマーのような、自己消費型のハイブリッド装甲は
開発が既に完了しており、突撃型機等には標準装備となっていたが、
その素材は耐深々度耐圧性が不足している為採用不可能。

当然軽量化は重要課題となっていたのだが、
優先要求項目の中に、
ヘドロ状海底堆積物の上を歩行可能なさしめる事となっていた為、
歩行足裏面の最大面圧が制限されてしまい、
結果装甲板肉厚化による耐ビーム性の確保が不可能に。

最終的に運用に耐えうる素材で軽量化を進めた結果がこの有様であった。

歴史上の旧日本海軍初期戦闘機のように、
肉を切らせて骨を切りたくても、
ホンノ少しでも肉を切られてしまうとオシマイ…
という状態の
とてもアンバランスな機体となってしまったのである。
それでも、港湾施設への侵攻が迫っており、どうする事も出来ずに、
量産可否が決定される最終検討会議において、
評価用の試験データーを捏造したのではないか?との噂も出たほどである。

避けれない鈍足、防げない脆弱な装甲を備えた状態で、
ほぼ自殺行為に等しい状態での出撃となっていたのである。

海中では無敵であっても、
上陸した港に、もしGMが居たら、
(脚が水に浸かっていたとしても)数量比3対1でかろうじてタイ、
という惨い状態であったのだ。

超大型のボディーは内部に超大型の炉が有る為、
ビームが貫通すれば炉心融解に。

運良く炉をかすめても、冷却水で満たされた胴体部に被弾してしまえば、
穴が開くため、冷却水の流出となり、
足が水に浸かっていても陸上行動は不可能に。

腕部が欠損すれば、陸上ではバランスが取れず、
水中では高速方向制御が不可能に。脚部の損壊も同様である。

さらにコックピット周囲には件の危険物たるFJY原液タンクが有り、
もし被弾した場合にビームの熱で液からガスが発生すると、
ドライバーがもたないのである。
(この事実は実戦中暫くの間、事故原因が解明されなかった)

等々、何処に当たってもたった一射で継続戦闘が全く不可能になるのである。

確かに被弾すると行動不能になる機体は幾つか存在した(MS-18E等)が、
それらの軽装甲機はえてして高速機或いは高機動機の類であり、
超近距離でなければ、実態弾にはまず当たらなかったのである。



その2ヶ月後に実戦配備となった、真の水陸両用機Z-GOGGとの連携において、
(Z-GOGGに守られる状態において)最高の戦果を上げる事が可能となった。
最良の随伴機が仮に完成しなければ、かのような活躍はできなかったのである。
(逆に海中ではGOGGが守護神となっていたのだが)



装甲素材の優劣が機体の運命を左右してしまう実例の一つである。
素材性能もさる事ながら、開発途中で正しい評価を得ることが出来なかった為に
正しい装備状態にならず、結果活躍の機会を失った悲運の機体とも言える。





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Last updated  March 5, 2011 11:02:55 AM
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