名刑事だと知っていればなあ
このところ部屋を片付けていて、いろいろなものを発見したりしています。 その中で、通常は読まない映画やTVドラマのノベライズを見つけました。 それはあの大人気だった、今風にいえば「海外ドラマ」の「コロンボ警部」シリーズの1冊です。 懐かしいので読んでみました。 この記事のタイトルは、真犯人のつぶやきです。 コロンボはそれまでの名探偵の既成概念を覆したことでも知られ、以後、似たようなスタイルの探偵役が登場することが増えたように思います。 見た目で犯人を油断させ、所謂、語るに落ちる方向へもっていくというコロンボの操作方法をまねるものも多くあります。 聞き込みに訪れ帰ろうとしたとき、犯人が一瞬油断した隙を狙ってか、あと1つだけといって重要な質問をする処などは、「相棒」の杉下右京の常套手段にもなっていますが、少なくともTVではコロンボがオリジナルです。 杉下がコロンボと決定的に違うところは、見た目がダンディであるという処でしょう。 頭脳的にはシャーロック・ホームズ並み、見た目は明智小五郎のようにダンディ、操作方法はコロンボのように泥臭いという、名探偵の資質を全て持っているようなのが杉下右京です。 それはともあれ、見た目がまるで浮浪者のようなところで相手を油断させるコロンボの捜査手法に、油断した犯人がつぶやく「名刑事だと知っていれば油断なんかしなかったのに」という嘆きが聞こえてきそうです。