MUSEO NAZIONALE D'ARTE ORIENTALE
遅ればせながらはじめてトリオンファーレ市場(MERCATO TRIONFALE)に行ってきました。こんなに近いのに新しくなってから一度も行っていませんでした。なぜか昨日行ったのかというと、ファブリッツィオに出産祝いを持っていったのです。クラウディアが5月14日に赤ちゃんを産みました。マルティーナという名前です。きゃわゆい。ファブリッツィオは市場の211番にサルデニアの特産品を扱う店を出しています。チーズ、サラミ、パスタ、パーネ・カラサウ、お菓子などサルデニアの食料品がいろいろありますので、市場に行ったらぜひお立ち寄り下さい。ちょうどわたしが行った時に、ワインが売れたのですけれど、在庫がなかったのでファブリッツィオは倉庫に取りに行きました。その間わたしは10分ほど店番をさせられました。ドキドキしたよん。結局何も売れませんでしたが。午後は仕事が終わってからzzちゃんと国立東洋美術館に展覧会“KIMONO, COSE DA INDOSSARE”を見に行きました。東洋美術館は元ブランカッチョ家の建物で、素晴らしいお屋敷なので驚きます。19世紀の終わりから20世紀のあたまにかけてナポリの貴族サルヴァトーレ・ブランカッチョ氏の奥方だったアメリカ人マリー・エリザベス・フィールドの注文により造られた屋敷で、現在でもウエディング・パーティなどに利用できます。東洋美術館というのでわたしはアジアだけなのかと思っていたら、イタリアにとっての東洋なので収集のほとんどがイランとかアフガニスタンでの発掘品でした。もともと、ジュゼッペ・トウッチという方の所蔵品の展示だからだそうです。日本のものでは、勾玉や銅剣、銅鐸、埴輪などがありました。埼玉のものもありました!さきたま古墳からの出土かな。たいていが国立博物館同士の交換品のようです。なるほど。企画展は一室だけで、着物とか草履とか足袋が、あとは渋谷の女の子とかの写真が並べてあるだけでした。中国の服や韓国の服もあったから、違いを分からせるのにはいいけど、ちょっと学芸員出てこい的な展覧会でした。隣の豪勢な内装の部屋で“NODI CHE AMMALIANO”という企画展をやっていて、これは朝鮮の女性が昔から服に付けていた組み紐の装飾品の展示なのですが、こちらの方がボリュームもあって、おもしろかったです。ちなみに常設展には李氏朝鮮時代の訓民正音(いわばハングルができた頃のテキスト)もあって、うまく展示すればこういったものも生きてくるのにな、と思いました。思えば2世紀、マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝は後漢の桓帝のもとに使者を遣わし、「大秦国王安敦」として『後漢書』に登場しているのだから、ローマと東洋の結びつきというのも長いものです。明や清の時代にイタリアからやってきた宣教師マテオ・リッチやジュゼッペ・カスティリオーネのことは中国や日本では勉強するけれど、イタリアではほとんど知られていません。残念なことです。そんなことを思いつつ東洋美術館をあとにしよう、と思ったのですが、館内に誰もいないので、おしゃれなデザインの椅子に座り、古代ペルシアの陶器や置物に囲まれて、zzちゃんとずっとダベっていました。涼しいし。それからヴィットーリオのMASでショッピングをエンジョイしてきました。おしゃれなわたしたちでしょ。手は埃だらけ。