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知的漫遊紀行

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Ryu-chan6708

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2006.11.26
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カテゴリ:カテゴリ未分類
                


:この本は例の山口組旧五菱会系ヤミ金融グループによるマネーロンダリングをあつかったものだ。

A氏:あぁ、2003年にスイスの銀行で梶山というヤミ金融の帝王の個人口座51億円が凍結された事件だね。

:これはマネーロンダリング街道に関係するが、ヤミ金融のぼろ儲けは、格差問題を生んだ新自由主義も背景にあるね。
 いずれにせよ、マネーロンダリング一般論でなく、この事件に絞ったせいか、素人でもその手口が非常に分かりやすく理解できるね。
 同時に、欧米では、すでにいろいろな手が打たれていることや、日本もこれを契機に遅ればせながら、立法も進んでいるようだね。

A氏:日本のヤミ金融はバブル崩壊とともに急成長するんだね。
 金に困った人を食い物にするわけだ。
 そして、その違法利益を隠すためのマネーロンダリングの必要となるんだね。
 しかし、日本から国外に送金するときは制限があるんだろう?
 二重三重の監視があるのをどうやってそれを潜って送るのかね。

:中心になるのは、割引金融債だね。
 一万円から五千万円まであるという。

A氏:例の政治家の金丸氏が多額の政治資金を隠していたのも割引債だったね。

株と違い無記名で買えるので脱税した資金を隠すのに使われてきた
 今は、チェックが厳しいらしいがね。
 まず、現金を割引債に変える

A氏:なるほど。

:ここでクレディ・スイス香港銀行が登場する。
 これは実はプライベートバンクだね。
 ライブドアも使っていた銀行だ。
 この銀行がスタンダード・チャータード銀行東京支へ「何月何日何時に割引債の現物10億円を持った山根という我々の代理人が日本証券代行に向う」という指示が出る。
 そして持ち込まれる割引債の証券番号や山根の身元確認のパスポート番号も指示される。
 山根は違法行為の共犯だ。

 連絡を受けたスタンダード・チャータード銀行東京支店は「クレディ・スイス香港銀行からの依頼で割引債を換金してほしい」とそのまま、日本証券代行会社に要請し、換金した金はスタンダード・チャータード銀行東京支店に送金してもらうように伝える。

A氏:なるほど、まず、段取りがあるわけか。

:山根は指定された通り、日本証券代行の窓口に行き、連絡した通りの番号の割引債を預ける。
 日本証券代行は、その割引債を発行元の金融機関に持ち込み、換金された現金はスタンダード・チャータード銀行東京支店に送金される
 その後、スタンダード・チャータード銀行東京支店からクレディ・スイス香港の口座に入金される。
 ここで海を渡る。 
 
 ここで通常の海外送金との大きな違いは、クレディ・スイス香港からの依頼という形をとることで、日々多額の資金をやり取りしている外資系銀行同士の取引の一部に隠れてしまい、個人名がかくれてしまうことだ

A氏:なるほど、そこで大量の金を海外に送金できるのか。
 無記名の割引債から始まり、外資系銀行の送金に混じるから、個人名は出てこないね

:このプランはクレディ・スイス香港の神保が考え、あらかじめ彼はクレディ・スイス香港に梶山の口座を作っておくわけだ
 そこに膨大な金額が続々と送金される。
 なかには、直接、荷物として割引債を持ち込んで日本から香港に渡ったものもあるという。
 もちろん、違法だが。

A氏:よほど、梶山には金がたまっていたんだね。
 ヤミ金融で自殺者も出るというのにね。
 一方では大儲けだ。

:アメリカでも2003年に日本の情報で捜査当局が水面下で、梶山が米国でヤミ金融の収益をマネーロンダリングしている可能性があるとして捜査していた。
 そしたら、梶山が米国内で約2万五千ドルの高級腕時計を現金で一括払いしていることを突き止める。
 一万ドル以上の現金を持ち込む場合は当局への報告が求められているがその報告はないし、送金の記録もなかった。
 結局、2つつの口座が違反として凍結される

A氏:こうなると世界的だね。

私:それに梶山はアメリカのラスベガスのカジノではVIPだったという。
 掛け金も大きい。
 実はカジノには預託金制度というのがあり、日本にあるカジノの会社名義の貸金庫に2百万ドル預けた。
 この受領証はアメリカのカジノに送られるので日本国内には記録が残らない
 しかし、この枠内でアメリカではドルを使える。

 捜査当局がアメリカからの情報で東京の貸金庫に行ったら、百ドル札が隙間なくつまっていたという 
 もう一箇所あったが、梶山の逮捕直後、誰かが運び出していたという。
 巨大な利益の金の最終的な行方は混沌としているらしい。

A氏:これだけの国際的なマネーロンダリングを摘発するには、日本の捜査当局ははじめての経験だっただろうね。
 警察もグローバル化の波をかぶったわけだ。

:しかし、これだけのマネーロンダリングの計画をしたクレディ・スイス香港の神保は、東京地裁では無罪だったという。
 検察が控訴しているというが、日本の法律や司法はこういう犯罪にはまだ甘いんだね。
 しかし、これは氷山の一角で、日本はマネーロンダリング王国だというね。







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Last updated  2006.11.26 07:02:13
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