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私:インド洋の島国モルディブは中国の「一帯一路」構想のインド洋の唯一の需要拠点。
この選挙は、現職のアブドラ・ヤミーン氏は中国を後ろ盾に盛んな開発を進める一方、反対勢力を弾圧するなど強権的な政治手法が問われたが敗北を認めた。
開票の結果、ソリ氏が58・34%、ヤミーン氏が41・66%を獲得。
野党幹部や最高裁判事を逮捕するなど強権的な政治を推し進めてきたヤミーン氏は、今回選挙でも選管トップに与党幹部を据えたり、投票日の未明まで野党側事務所を家宅捜索したりし、選挙の公平性も問われた。
インド寄りのソリ新政権にとって、今後はヤミーン政権下で続いた政治弾圧の解明や、国内総生産の4分の1を超すといわれる対中国債務の扱いが焦点になる。
ヤミーン政権に批判的だったインドや米国の政府当局は、選管の確定結果を待たず、ソリ氏の勝利を祝福する声明を出した。
A氏:アジアで中国寄りの政権が選挙で相次ぎ敗れている。
スリランカ(2015年)やマレーシア(今年5月)に続き、モルディブでも親中派の大統領が敗北。
いずれも中国が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」の沿線国で、大規模開発が続くさなかの動きだ。
モルディブの場合、首都がある島から空港や住宅地がある島々に通じる橋を、中国が総工費2億ドル余りの大半を贈与と融資でまかない大統領選の直前に完成させた。
船でしか移動できなかった市民にとって画期的だが、「実際の値段は3分の1。大金が誰かの懐に入った」と疑う市民が多い。
橋には1キロ以上にわたって中国国旗がはためき、空港の拡張や8千戸のアパートも中国が手掛け、観光客のトップは8年連続で中国人で、人口40万人余りの国に年間30万人が訪れる。
存在の大きさは脅威にもなり、「地元で中国人気は意外と高くない」(外交関係者)との見方がある。
私:「一帯一路」の沿線で歓迎ムードの潮目が変わったのは15年、スリランカの政権交代。
親中派の前政権が中国の融資で大規模港を造ったものの利益を生めず、新政権は追加の開発計画の凍結を決めたが、すると中国側は損害賠償を要求。
返済免除と引き換えに、港の管理を99年間差し出すことになり、債務と汚職の問題は、マレーシアやモルディブで野党側が親中政権を批判する材料になった。
人権問題に口出ししない中国の支援を背に、親中派政権は反対派を弾圧し独裁化した点で共通。
ただ、選挙前に最大野党を解党し事実上の一党支配になったカンボジアを除き、民主的な体裁を気にしない極端な独裁には至っていない。 . カンボジアの独裁化はブログ「中国手本『民主化なき発展』 カンボジア、『安定』優先」 で「チャイナスタンダード」に関連してふれた。
モルディブでは今回を含め過去3回の大統領選の投票率が9割近く、民主制度への信頼が社会の底流にあることをうかがわせる。
「チャイナスタンダード」は思う通りに進んでいないようだ。
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やはりスリランカのようにはなりたくないのでしょう。
(2018.09.25 18:04:14)
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