私:セブンーイレブンの値引き問題がニュースになっているね。
考えてみれば、俺が商店街から、離れた住宅地に転居してから30余年だね。
最初は、コンビニなんかない時代だ。
いつからかね。
歩いて5分くらいのところに、角地にセブンーイレブンができた。
A氏:最初は、文字通り、営業は朝7時から夜11時までだったと思うね。
私:そんなに利用はしなかったが、確かに、ちょっと、小物を買うときには便利だったね。
値段は割高だけれどもね。
それは、便利コストと理解していたね。
それに大量で仕入れるわけでないしね。
そういうビジネスもデルなわけだ。
田舎の不便な場所にまで、できるようになった。
A氏:それが成功したわけだね。
そのうちに、24時間営業になる。
私:オムスビや惣菜のような生食品をやりだしたのは、いつ頃かね。
これを「デイリー品」というらしい。
今回のコンビニモデルが問題になったのは、「デイリー品」を扱うようになってからではないかね。
売れ残り品は、すぐに捨てないといけない。
リサイクルしても廃棄よりもカネがかかる。
A氏:今回、クローズアップしたのは、本部と加盟店との関係だね。
加盟店は、売れ残りは仕入れ値段で引き取る仕組みだから、本部は痛くない。
この仕組みの背景には、加盟店長の自己責任という考えがあるね。
私:昨日の朝日新聞のトップ記事の「返本減らしへ、出版社自衛策」とあった出版業界と逆だね。
書店は売れなかった本を出版社に仕入れ価格と同額で出版社に引き取ってもらえる。
それを今度は、出版社は、書店の取り分を増やす代わりに返本価格を半値以下にしようというものだね。
書店の「責任販売制」だね。
書店の自己責任強化だね。
大手・中堅の出版社10社が乗り出したという。
A氏:セブンーイレブン型だね。
私:セブンーイレブンでは、本部は売上があがれば、利益はふところに入る。
「売れ残り」は関係ない。
だから、本部がこわいのは「品切れ」だ。
だから、仕入を増やそうとする。
しかし、仕入を増やすと売れ残りが増える恐れもある。
その矛盾が「デイリー品」という寿命の短い性格の違う商品を扱い出してから鮮明にクローズアップしたということかね。
加盟店の自己責任を基本とするなら、「デイリー品」の値下げも店長の判断で行うしかないだろうね。
A氏:背景に、「もったない」食べ残しの問題もあるしね。
私:本のほうも、書店の「責任販売制」にしたら、書店の店長判断で新刊本の割引販売が出るかもね。
なにせ、書籍の返品率は、昨年は40パーセントだというからね。
これもリサイクルするにしても、大きなムダなコストだね。
食べ物のほうは、コンビニの廃棄量が問題になっているが、家庭からの廃棄量のほうが多いというから、「食糧自給率」からすると、毎日の食事を「もったない」から見直さないとね。
ところで、数年前に、俺の近くのセブンーイレブンが、改装してローソンになったね。
どうも店長と本部でもめごとがあったらしいね。
競争も激しいね。