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私:経済学者・脇村義太郎と政治学者・岡義武との二つの対談は著者が聞き手になったものであり、本書の中心をなすのは、日本近代を論じた歴史学者・松尾尊よし(たかよし)との直球対談であり、さらにその核にあるのは、日本の民主主義はすべて戦後民主主義として現れるという年来の主張。
「大正デモクラシー」の解体は第1次大戦の戦後体制の解体、軍部の台頭・独裁よりは立憲主義を内包した「明治憲法体制」の解体として捉えられる。
A氏:過去の問題は現在の問題だという観点から、本書は戦後デモクラシーの可能性を論じた憲法学者・樋口陽一との対談で締め括られる。
脱戦後を唱える安倍政権に対し、著者は「コンスティチューション(憲法)」を否定する保守政党なるものは形容矛盾だと断じる。
戦後70年をもうワンサイクル続ければ日本は立派な国家になる。
ただし、そのためにはデモス(人民)がアクティブ・デモス、公共観念をもった人民にならなければならない。
著者の言葉は以(も)って銘すべきであろうと評者はいう。
改憲を急いでいる安倍政権とは逆発想だね。
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Last updated
2018.09.29 22:14:18
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