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私:安倍氏は26日の李首相との会談で、尖閣諸島周辺で高まる安全保障上の緊張に警鐘を鳴らし、習主席との会談でも現場の状況の改善を求めたという。
これに対し習氏は「建設的な安全保障関係を築き、地域を安定させることは重要だ」と応じたが、中国外交筋は「習氏の発言は、釣魚島(尖閣諸島の中国名)から中国が引くことを意味しない」と断言。
A氏:尖閣諸島周辺の環境は、2012年の国有化を境に激変し、中国海警局の公船が定期的に接続水域や領海に入るようになり、13年には尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏(ADIZ)を一方的に設定し、空軍機が訓練やパトロールを常態化させている。
日本の防衛省が12日に公表した外国軍機に対する今年度上半期(4~9月)の緊急発進(スクランブル)報告では、そこに示された地図では、中国機の飛行経路を示す赤色の線が尖閣諸島周辺で激しく交錯し、沖縄本島と宮古島間の海域にも集中し、ハイレベル往来が進んでも、その頻度に大きな変化はない。
5月に李氏が来日し安倍氏と会談した2日後には、中国軍の爆撃機など8機が沖縄・宮古間を通過。
6月には自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を避けるための「海空連絡メカニズム」の運用が始まったが、自衛隊幹部は「現場の活動と負担は変わらない」と言い切る。
私:今回の日中合意事項には、自衛隊・中国軍艦艇の相互訪問の検討など交流メニューが並ぶ。
「半歩前進」(日本政府関係者)との見方もあるが、現場で対応する人々にはそうした改善ムードは現実との遊離と映る。
今回、海洋・安全保障分野では数少ない成果だったのは、海難事故での捜索や救助ルールを定めた「海上捜索・救助(SAR)協定」。
現場を知る海上保安庁幹部は、その効果について「連絡が30分ほど早くなる程度」と苦笑し、「政治案件だから」と口をつぐんだ。
防衛省幹部は「このままでは我々と国民の危機意識がどんどん離れていく」と不安を隠さない。
A氏:海洋や安保をめぐる対立と同様に残されたのが、「歴史認識」を巡る問題。
安倍氏との会談で、習氏は過去の戦争や国交正常化の経緯を説明し「歴史を振り返ることで平和、友好、協力などの決意を持つことができる」と続けた。
一方、安倍氏は「日中関係を新しい時代に押し上げる」と過去には触れず、未来志向を繰り返し、15年の戦後70年談話で「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明してきた」と述べ、安倍氏は戦争総括について一定の区切りをつけたとの思いが強い。
私:だが、こうした姿勢が「歴史をあいまいにしている」と感じる中国人は少なくない。
南京大虐殺記念館の張建軍館長は「我々は過去の罪を償えと言っているのではない。ただし、現在の日本人が当時の軍国主義をどう評価しているのかは気になる。悲惨な歴史があって、平和への要求があるのだから」と語る。
習氏は会談で「近年の訪日観光客の増加が、中国人民の対日観の多様化に役立っている」と述べた。
活発な往来が理解を深め、国民間の不信を消せるのか。
日本政府関係者は「『新時代』はまだ看板に過ぎない。真の和解へは、粒々辛苦の努力が必要になる」と言う。
「新時代」が、言葉遊びでなく、中味のあるものにあるようになるには時間がかかりそうだね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.10.29 22:03:32
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