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投資の余白に。。。

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April 18, 2010
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カテゴリ:クラシック音楽
先月とは打って変わって客の入りはよく、ほぼ満席。たぶん村上春樹の小説で有名になったヤナーチェクの「シンフォニエッタ」人気によるものだろう。この曲では最初と最後にバンダがファンファーレを演奏するためか、吹奏楽部の金管楽器メンバーとおぼしき客も多かった。

クラシック音楽をより深く理解する最善の方法が特定のオーケストラを聴き続ける「定点観測」である。それも、公演によって管楽器奏者が丸ごと交代するNHK交響楽団のようなオーケストラよりも、主要な公演はメンバーが固定しているオーケストラがいい。

そう思って札響の定期演奏会に通っているが、この日のメーンプログラムであるドヴォルザークの「交響曲第5番」は、首席客演指揮者であるラドミェル・エリシュカの指揮でなければコンサートで聞きたい曲ではない。清新な楽想は散見させるものの、無駄や繰り返しが多く、終曲の盛り上がりも手の内が見えすぎる。CDで何度か聴いて駄作すれすれの佳作、という印象を持っていたが、実演で聴いてもその印象は大きくは変わらなかった。

ヤナーチェクのこの曲は札響で聴くのは3度目。キタラホールで聴くのは初めてだ。

この曲ではバンダがエキストラで必要。以前は、オーケストラの金管奏者と、主に東京から呼んだこのエキストラ奏者の力量の差が歴然としていた。しかし、今ではまったくその差を感じないほど札響のブラスセクションの腕前は上がった。

このバンダはファサード席で演奏したが、点音源ではなくこのホールだと響きがまとまってきこえる。右に左に音が移動するおもしろさは、逆にこうした音響のいいホールではわからない。1階席の至近距離ならわかったかもしれないが、3階席ではこうしたエコーというかステレオ効果が聴き取れない。奏者を離して配置した方がよかったような気がする。

結局、最も満足したのは最初に演奏されたドヴォルザークの序曲「謝肉祭」。出だしからメジャー・オーケストラのような十分な音量がしたので驚いたが、ピラミッド・バランスの身のつまった音で、メロディの表出に偏らない質実な音楽作りはこの指揮者の面目躍如といったところ。オーケストラもプログラム最初の曲とは思えない熱演。

全体として不満だったのはチェコの指揮者が自国の音楽を演奏するときにありがちなテンポ設定。少し速すぎると感じることが多いし、クライマックスの形成もあっさりとしている。期待した「シンフォニエッタ」は、何だかゲネプロの演奏を聴いているようだった。

オーケストラが指揮者の音楽作りに100%共感して演奏することは少ないものだが、エリシュカが指揮するときの札響にはその共感が感じられる。しかしガクタイの印象と聴衆の印象は異なるし、どちらかというと聴衆の印象の方が正しい場合が多い。これで4回、エリシュカを聴いた。よい指揮者だとは思うが、ガクタイが絶賛するほどの大指揮者だろうかというのが正直なところ。





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最終更新日  April 19, 2010 10:47:09 AM
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