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カテゴリ:映画
「JUNO」の監督・脚本コンビによるコメディ。コメディといっても笑える映画ではなく、主人公のキャリアウーマンの自己中な行動が「痛い」映画。
30代後半のこの主人公は少女小説のゴーストライター。元カレから赤ん坊の写真が添付されたメールが届き、彼が自分に未練があるとかんちがいしてドタバタを巻き起こす。 この主人公の自己中ぶりは不快感を感じるほどだが、決してめげないアメリカ人の思考や行動様式が興味深い。ヒステリーを起こして自己嫌悪に陥っても、あまり反省せずすぐ立ち直る単細胞ぶり。ど根性と人生に対する気迫。田舎町を捨て都会に出て成功するという野心には、こうしたものが必要なのだろう。 ただ、田舎町での平凡な人生を選ばず、勇気を出して町を出た彼女を羨望とともに見つめる人がいたのを描いている点は救いで、B級ドタバタ映画に終わらず、あんがいさわやかな印象を残す。 10年後には観たことを忘れてしまいそうな映画ではあるが、キャスティングの見事さにはアメリカ映画の底力を感じた。田舎町の長短も上手に描かれていて苦笑させられる。 男女の友情をさりげなく描いているのもいい。男子校や女子校の出身者には異性の友人という感覚のない人がいるが、わたしの世代でも女が男をファーストネームで呼ぶ習慣はなかった。日本では1964年生まれあたりの世代からはそういう感性があるようだが、そういう変化は何によってもたらされたのかとか、いろいろと考えさせられた。 映画は夢を見させるものでなくていい。自分の現実というか人生をひとときの間回顧させてくれるこういう映画があんがいこれから主流になってくるのではないか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
July 5, 2012 08:01:06 AM
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