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カテゴリ:映画
業界で20年以上活躍してきた二人の映画監督が男優19人にインタビューしたドキュメンタリー。
傍から見て楽そうだけど実際は大変という仕事は多いが、AV男優は傍から見ても大変そうだ。肉体的な問題だけでなく、秘め事を仕事にし日常にすることで生まれる精神的な疲労がすごそうだ。しかもそれに見合うだけのギャラがもらえるわけでもない。 このドキュメンタリーを見てもそういう印象は変わらなかったが、そういう状況にもあんがい適応できるというか、慣れることができる(もちろん個人差はあるだろうが)というのが発見。 女優1万人に対して男優は70人。それぞれの女性経験の人数は1000人から8000人。AV誕生から30年のVHSからDVD、セルからレンタルへの変遷。それ以上に変わった製作現場のあれこれ。 これらのことを知って知的好奇心はかなり満たされたが、意外におもしろかったのが、男優になったきっかけや女性観、初体験といった個人的な打ち明け話。おもしろいだけでなく、いろいろな人生があるのだという事実に素朴に驚かされる。また、インタビューは男優の住んでいる部屋や仕事場(事務所)のようなところで撮影されているケースが多いのだが、生活ぶりがかいま見えるのも興味深い。たとえば、元祖キモメン男優で、大学映研出身の吉村卓の部屋など、整理整頓がゆき届きおしゃれっぽい。ほかの人は足の踏み場もないほど雑然としているケースが少なくない。みな知的で独自のセックス観を持っていて、他者に対する観察眼や自己省察にも鋭いものがあるが、生活することそれ自体を愛せない人々という感じがしないでもない。 好みではない女性を相手にするときのコツについての話は、タメになると思った観客が多かったかもしれない。が、イケメン男優が出ているせいなのか、意外に若い女性客が多かった。そのイケメン男優しみけんは「かわいい女の子で幸せになれるのは一握り」と言うが、その理由は納得できるものだった。 1950年生まれの漫画家平口広美から1980年生まれの沢井亮まで、世代も出身のさまざまな、身体ひとつで世の中をわたっている男たちに、ききたいことをかわりにきいてもらっているような映画で、こういう映画はもっとあっていい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
July 10, 2013 01:31:46 PM
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