テーマ:DVD映画鑑賞(13607)
カテゴリ:アメコミ
2004年7月公開 監督:サム・ライミ 制作費:2億ドル 人気アメリカンコミック「スパイダーマン」の実写化映画第2作。 前作『スパイダーマン』に引き続き、監督にサム・ライミ。 出演はトビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコなど。 2004年アカデミー視覚効果賞を受賞した。 [簡単なあらすじ] グリーン・ゴブリンとの戦いから2年。 ピーター・パーカー(トビー・マグワイア)は、スパイダーマンとしての活動を続けつつ、学業に、アルバイトに、恋にと多難な日々を送っていた。 そんなある日、ピーターは親友ハリー・オズボーンの紹介で、科学者オットー・オクタビアスと出会う。 知能は天からの授かりもの、と自身の科学技術を人類の役に立てたいとするオクタビアスの言葉に、感銘を受けるピーター。 ところが、翌日行われた、「オズコープ」主催の核融合炉のデモンストレーションで、実験は失敗。 事故の影響で、オクタビアスは人工知能搭載アームに思考を支配された怪人「ドクター・オクトパス」と化し、父の仇としてスパイダーマンを敵視するハリーの命を受けて、ピーターの愛する人々を襲い始める―― ついに制作費が破格の2億ドルを突破した、アメコミ映画史上の中でも記念碑的な一作です。 しかも、多大になりがちな期待を裏切ることのない見事な出来栄え。 特にVFX(視覚効果)は前作以上、群を抜いて素晴らしい。 さらに本作では、ピーターのアパートメントのロシア人一家など、本筋とは関係ないところでもクスりと笑えるユーモアも満載と、前作ではイマイチだった脚本もパワーアップしていて、いよいよ誰が観ても楽しめる娯楽大作へと進化を遂げました。 ちなみに今回脚本を担当したのは、アカデミー賞を過去2度も獲得しているという、アルヴィン・サージェント。 やはり映画は、監督と同じくらい脚本が大事ですね! そんな「スパイダーマン2」。 コミカルさだけではなく、ピーター、オクタビアス、ハリーと3人の主要登場人物たちの苦悩も丁寧に描かれていて、物語全体にも重厚さがでていました。 若さゆえの苦悩。ヒーロー家業も楽じゃない。 自ら選んだ道とはいえ、メリー・ジェーンとの関係に悩み尽くしたピーターは、ついにスパイダーマンを辞める決意を。 どうやら心に迷いが生じると、スパイダーパワーも衰えてしまうようです。 ビルから豪快に落下したり、コスチュームのままエレベーターを使用したりと、細かいギャグも冴え渡ります。 科学技術の発展にかける心が、いつしか歪んだ妄執へとすりかわってしまった“ドック・オック”ことドクター・オクトパス。 サングラスに長いコートの下は上半身素っ裸と、いかにも怪人然とした風貌が素晴らしい。 人工知能搭載アームの制御チップ云々の話は、見事な乗っ取られフラグ(笑) 小型核融合炉もなかなかのものですが、オクトパスの名前の由来ともなったこのアームの方がすごい技術のような気がするのは気のせいでしょうか。 いくらアームが長いとはいえ、核反応の現場の超至近距離にいたりと、突っ込みどころ満載の人物です。 親友ハリーは、まるで別人のようなノリに。 前作では、役員会の決定で社長を更迭できるような、現代企業として描かれたオズコープも、今作ではなぜか若僧二世社長のハリーが好きにできるようなワンマン企業に。 アメコミ世界ですから、こちらの方が色々できて面白いんですけどね。 (核を使用する実験を、高層ビルのワンフロアで行うなど、相当ムチャクチャです) 今回も嫌な感じで登場、メリー・ジェーン・ワトソン。 気がつくと誰かと付き合っているという、子供たちの夢を打ち砕く、珍しいタイプのヒロイン。 当然今回も散々な目に合わせられて、ひょっとしてサム・ライミにも嫌われているんじゃないかと勘繰りたくなるほど。 ここまで扱いが悪いと、さすがにかわいそうになってきました。 そして、「スパイダーマン」シリーズの最大の見どころといえば、アクション。 最新のVFXを駆使したアクションシーンは、「2」でも健在、どころか素人目で見ても分かるほど大幅にパワーアップ。 ここ十年ほどのあいだに公開されたアメコミ映画はほとんど観たさぶろですが、アクションシーンに関しては「スパイダーマン」シリーズが、頭ひとつもふたつもリードしていると断言できます。 特に今回の見どころ、鉄道の上に乗っての戦いはすごかった。 ドック・オックがすでにCGの申し子のような外見なのに、これがスパイディとハイスピード・バトルを繰り広げるんだから、たまったもんじゃありません。 (常に中途半端に浮いてるんですよね。あれはすべてCG? 役者さんはどう撮っているんでしょうか) さらにはニューヨーカーたちとの感動のドラマまで盛り込んであって、アメコミ映画史上屈指の名シーンになっております。 ここだけでご飯3杯は食べられます。 若者なら誰もが抱える苦悩、とストーリーもよく出来ているうえ、アクション、ドラマ性も文句なしの高水準を誇る『スパイダーマン2』。 良質のエンターテインメント作として、アメコミ映画入門にはもってこいの作品ですので、普段あまり観ないという方にこそお勧めしたい一品です。 ********** BEST COLLECTION ALL TIME 1980::スパイダーマン2 デラックス・コレクターズ・エディション BEST COLLECTION ALL TIME 1980::スパイダーマン デラックス・コレクターズ・エディション スパイダーマン3 デラックス・コレクターズ・エディション この映画の詳細(Amazon)。 ⇒スパイダーマンTM2 デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD] スパイダーマンシリーズの記事はコチラ ⇒「スパイダーマン」 ⇒「スパイダーマン3」 アメコミ原作映画の記事はコチラから ⇒アメリカンコミック原作映画(リンクページ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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