テーマ:ミステリはお好き?(1451)
カテゴリ:日本ミステリ(は行作家)
男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には 鉄壁のアリバイがあった。
草薙刑事は 美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。 湯川が推理した真相は ―虚数解。 理論的には考えられても、現実的にはありえない。 内容(「BOOK」データベースより) これも、大分前に読みました。 短編集「ガリレオの苦悩」と同時に刊行されたもので、こちらは長編です。 前回の事件以来、警察とは距離をおくようになっていた湯川は、「草薙さんは恋をしています」という内海の一言に、興味を示します。 容疑者に惹かれていくなんて……草薙は冷静さを失いはしないのですが、やはり、活躍は内海に譲ることに。 彼女は今回、なかなかのキレ者でありました。 私は、ミステリを読んでいて、犯人側に立ってしまうことも多いのですが、今回も内海刑事の、女性ならではの観察力の鋭さとしつこさが、怖くなりました(笑) 犯人も、動機も、早いうちに明かされるのですが、「どうやって」犯行に及んだのかということが、なかなかわかりません。 ハウダニットで最後まで引っ張っていく力は、さすがに東野さん、と思わされます。 湯川が出したのは、虚数解、「理論的には考えられても、現実的にはありえない。」という答。 まさにその通りです。まともな思考では考えられません。 タイトルの意味も最後にわかります。驚き、切なくなりました。本当にそれだけの価値があったのでしょうか! 情念とも呼べそうな、ここまでの意志の強さは、女性でないと理解できないかもしれませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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書店に行く度に、新しい東野作品が陳列されていて、創作活動の盛んなのに驚きます。しかも、どれもが唸らされるストーリー。すごいですよね。
この作品を私が読んだのは1年ほど前ですが、印象が強烈に残っています。 TBさせていただきました☆ (2010年03月17日 09時45分41秒)
あむあむ108さん、こんばんは!
TB有難うございます♪ >書店に行く度に、新しい東野作品が陳列されていて、創作活動の盛んなのに驚きます。しかも、どれもが唸らされるストーリー。すごいですよね。 本当にそうですね。質のいいミステリを、これだけコンスタントに書き続けておられる作家さんは、なかなかいません。読者としては嬉しいですね。 >この作品を私が読んだのは1年ほど前ですが、印象が強烈に残っています。 ちょっと思いつかない犯罪でした。女性ならでは、という気がします。どうして東野さんはこういう気持ちがわかるのでしょうね? (2010年03月17日 21時45分31秒) |
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