カテゴリ:ミステリ以外の小説
中学二年のふたりが計画する 「悲劇」の行方 親の無理解、友人との関係に閉塞感を抱く 「リア充」少女の小林アン。 普通の中学生とは違う 「特別な存在」となるために、同級生の 「昆虫系」男子、徳川に自分が被害者となる殺人事件を依頼する。 (内容紹介・出版社より) 中二の小林アンは、内心では友人たちを見下しながらも、3人組の友情を保つべく、努力を続けています。 女の子の3人組というのは、難しそうです。 二人になると、その場にいないもう一人の悪口を言う、なんてこともあったり。 つまらないことで、「どっちの味方なの?」と答えを迫られたり、ちょっとしたきかっけで無視が始まったり。 ドロドロ。 親の無理解にも、日々うんざりさせられているアンは、自分が 「特別な存在」であることを世間に知らしめるための、自分の殺人事件を計画します。 協力者は、一緒にいるところをクラスメイトに見られるなんて 耐えられない、とさえ思っている 「昆虫系」男子、徳川。 さて、計画は実現するのか? 前半は 中二病そのままの描写であふれています。 自分には、アンと共通する点はないように思うのですが、読んでいるうちにそのイタさには覚えがある気がしてきました。 読んでいて、心地よくはありません。 途中で読むのをやめようかと思ったくらいです。 作者は、書いていて辛くなかったのでしょうか? ところが、最後まで読むと、案外爽快です。 疾風怒濤のあのころに戻りたいとは思わないけれど、懐かしむことくらいはできる気持ちになります。 イタい時期を乗り越えてこそ、見えてくるものがあることを 教えられたらいいのに。 まったく描かれなかった徳川の心のうちを想像する時に、キュンとくるものがありました。 辻村ファンは、徳川のメールアドレスに注目!です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年01月17日 22時55分10秒
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