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倖和(サチナゴム)の妄想小説・・・

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2008年01月23日
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カテゴリ:戦争ゲーム
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↑ちょっと気合いが入ってきました。がんばります!

大国アメリカが没落した後の世界を想像しています……
その御伽噺第257話です。

突如、金属を叩くような音が響いた。直後に大きな影がガラス張りの室内に映った。丸い物体のようだ。

「作業用の海底ポッドです」
 と、天皇が話を中断して状況を説明した。
「今から飛行石の採掘作業を始めます。海底にむき出しになっているのを削り取るわけです」

「あそこにある飛行石は飛ぶ力はまだないのでしょう?」
 と、加藤がたずねた。
「そうです、ありません。原石です。どうやったら安全に結晶化できるか研究します」
 と、天皇が答えた。

「飛行石の完全な結晶化が成功すれば、人類の文明は全く新しくなる。動力エネルギーがほとんど無限なのだから」
 と、キムジョンナムははしゃぐようにいった。
「そうすれば悲願の朝鮮民族統一が成し遂げられる」

「いやいや」
 と、天皇はかぶりをふった。
「飛行石文明によって人類は地上から追いやられてしまいます。高い山や空中で暮らすようになるのです。それはそれで大変快適な生活ですが、その間に地上は大変動に見舞われます。つまり、中国大陸でロシア軍を撃退した“メガ・ストーム”のような大規模な水の循環と大陸移動のような大規模な地殻変動が発生します。そして地球全体の大陸の様子が変わってしまうのです。国境が変わるなどといったレベルを超えてしまいます。全く新しいコミュニティが誕生するのです」

「そのような言い伝えが天皇家にはあるんですね」
 と、加藤がたずねた。天皇はうなずいた。

「例えば日本です。古代日本の記録は魏志倭人伝にしかない。しかもその中に出てくる国、邪馬台国というのは書かれている通りの場所では、海です。だから邪馬台国の場所に関する論争はなかなか決着がつかなかった。実は魏志倭人伝に書かれた頃の日本と現在の日本とでは列島の在り方が全く違っていました。日本はいわゆるフォッサマグナ、つまり、糸魚川静岡構造線で二つに割れており、しかも、その先端はずっと南にあったのです。だから魏志倭人伝の記述はあれで正しいのです。邪馬台国は現在の奈良県にありました。その当時、奈良県は大体現在の沖縄くらいの緯度にあった。邪馬台国は南国だったのです。それが地殻変動で大地ごとぐんぐん北へ押し上げられ、もう一つの島と合体して今の日本列島が形成されました。あたかも神が海をかき混ぜたがごとく大陸がぐるぐると動いたのです」

「にわかに信じ難い」
 と、キム“教授”がいった。

「しかし、あなたも“メガ・ストーム”の威力を見たでしょう。地殻変動は突然ガタガタ揺れる地震のようなもので瞬発的なエネルギーの発散で行なわれます。大陸移動というものは年に1ミリとか1センチとかそんな悠長なものではないのです。ある日に一気におこなわれるのです」
 と、天皇はいった。

「つまり地球が生きているからですか?」
 と、加藤がきいた。
「そのとおりです」
 と、天皇はしっかりとうなずいた。





続く。













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最終更新日  2008年01月23日 08時47分12秒
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