毎日を記念日に。

ある時、さゆりさんは思いました。

「パングラタン を食べたい！！」 と。





パングラタン。

それはまさに、夢の一品。


贅沢にも、パン様を 器 として使用。

恐れ多い程に、斬新かつ大胆な発想。




きっと、誰もが一度は食べたいと夢見る、パングラタン。

きっと、誰もが一度は流れ星に祈る、パングラタン。

きっと、誰もがその湯船に浸かりたいと願う、パングラタン。





しかし、それを実際に食べるのには、かなりの勇気を要する。


パンを一斤食べる勇気。

大量チーズに立ち向かう勇気。


「微妙な乙女心」に負け、夢で終わるパターンが多いのではなかろうか。





恐怖に負けて、パンを 「皿レベル」 の薄さにしてしまったり、

器の義務を、陶器等に委ねた「もどき」を作ってはならない。


それでは、真のパングラタンを制した事にはならない。

ちゃんとパンを器にしなければ。

全力で挑まなければ。




私はヤル。

私はヤル女である。







という事で、夢のパングラタンを作りましょう。


近所のパン屋さんで、食パンを購入。

一斤購入。


さすがに一斤はデカかったので、２／３サイズにカット。

中身をくり抜く。


くり抜いた中身をシチューと混ぜて、パン器に戻す。

シチューは、手抜きでレトルトを使用。

上からチーズをたっぷりと。


焼く。

焼く。

オーブンで焼く。




ジャジャーン、完成！！


ちょっと陥没しちゃったけど、見た目は合格。

周りがちょっと焦げてて、チーズはグツグツ。


ドキドキワクワク、いざ実食！！






アッチッチの、焼きたてパングラタン。

チーズがトロリと溶けて、とっても美味！



美味しい。

美味しい・・・けど。


思ったよりチーズがデローンとならない。

テレビとかで見ると、すごいじゃないですか。


どこまで伸びるんだい！？ ってくらい伸びる。

最終的に、その端末はアゴでキャッチ！！ くらいの勢いで伸びてる。


伸びるチーズを、たぐり寄せながら食べる！みたいな。

そんなのをイメージしちゃってました。。。




チーズの量が足りなかったか！？

最終的に心の奥底のビビリが勝っちまったのか！？



あと、やっぱりレトルトシチューを使ったのも気に入らないっ！

やっぱりホワイトソースから作るべきだったわ。。。。





美味しかったけど、何となく心満たされないパングラタン。

愁いのパングラタン。

乙女の大敵にして最高の恋人、パングラタン。


これは、ぜひともリベンジせねば。。。







そうそう。

今回一番驚いたのは、食パンの美味しさだったかも。


仕事帰りに寄った、小さな街のパン屋さん。

近所の普通のパン屋さん。


普通の食パンが売り切れだったので、バケット生地を使ったハード食パンを購入。

これが、予想以上の美味しさで！！


クラムが、ムッチムチなの。

食パンにしては有り得ない弾力。

モッチリ好きの私のハートをガッチリキャッチ！！


そして、クラストはバリバリ！

トーストしてるから、なおさらバリバリ。

口の中が痛くなるくらいのバリバリ。



へー。

やるじゃん、近所のパン屋さん！！


次にリベンジを果たす時も、パンは君を指名させていただくから！！