SCARECROW'S ROOM

[映画鑑賞（映画館・07年）] カテゴリの記事

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  キングダム/見えざる敵 （2007年・米）

  ★憎悪の連鎖が途切れる事はあるのでしょうか？★まだまだ続くぞ２００７・第４弾。前回のブログで取り上げた「グッド・シェパード」を鑑賞した数十分後、勢いに乗って飛び込んだ映画館でチョイスしたのが「キングダム/見えざる敵」。とりあえずお気に入りスターの一人であるジェイミー・フォックスが主演という事で、それ以外の知識はほとんどないまま鑑賞しました。（今回は前置きが短いな…）～ＳＴＯＲＹ～サウジアラビアにある石油会社の外国人居住区で自爆テロ事件が発生した。多くの死傷者が出たが、その中には現地にいたＦＢＩ捜査官も含まれていた。そのニュースをアメリカで聞いたＦＢＩ捜査官ロナルド・フルーリー（ジェイミー・フォックス）は現地での捜査を志願。法医学調査官ジャネット（ジェニファー・ガーナー）爆発物専門家グラント（クリス・クーパー）情報分析官のレビット（ジェイソン・ベイトマン）と共にサウジアラビアに渡り事件を調査しようとする。しかし両国外交筋や、ＦＢＩの介入を拒むサウジ政府の拒否で捜査が始められない。交渉の末、５日間の期限とサウジ警察の同行を条件にようやく捜査開始に漕ぎつけるが、サウジ国家警察のアル・ガージー大佐（アシュラフ・バルフム）に多くの行動を制限されて対立、捜査は一向に進展しない状況が続く…。内容自体はとても骨太なストーリーで良かったです。特にフルーリーとアル・ガージー大佐が、最初は立場の違いからことごとく対立しながらも、やがて分かり合い協力していく姿（一方的にＦＢＩ寄りではなく、サウジ側の大佐の人物描写もしっかりと描かれていた点）には好感が持てました。ただ少々突っ込みどころも…バリバリの捜査官のフルーリー（ジェイミー・フォックス）はともかく、爆発物専門家や情報分析官や法医学調査官の女性が（いくらサウジ警察の大佐の援護があっても）少人数であんな戦闘をしちゃうのは…ちょっと「おいおいおい」っていう感じでしたが…(笑)。まぁその辺だけは確かに首を捻る展開ですが、全体的には良くできた映画だと思います。そして…ラストの台詞に考えさせられます。「憎悪の連鎖」は果たして途切れる事はあるのでしょうか？　　にほんブログ村ランキング登録中！　　宜しかったら ↓クリック↓ をお願いします♪ （ブログ村のサイトに接続されれば投票された事になります）　　　　　■キングダム／見えざる敵　THE KINGDOM　2007年・アメリカ　オフィシャルサイト(2008年1月現在）…　http://www.kingdom-movie.jp/ キングダム/見えざる敵 [DVD] 2008年4月10日発売予定

  2008.01.20

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  グッド・シェパード （2006年・米）

  　★うかうかしていると話がわからなくなっちゃうので、気合を入れて観る事をオススメします★　まだまだ続くぞ２００７・第３弾。映画のレビューが中心のブログの為、あまり私生活について書いた記憶がないのですが…。自分は出張がかなり多い仕事をしておりまして、１年間の約半分が出張でホテル暮らしっていう生活をかれこれ９年近くしております。そんなわけで地元に帰っている時に暇を見つけては映画館に通ってるのですが、見たい映画が溜まっている時にはハシゴをしないと消化できない状況なんです。で…覚え書きによると昨年の10月30日には映画館を３館ハシゴしてました。まぁ過去にも３本のハシゴってのは何度か経験済みなんですが、そのうち１本でも軽いノリだったり短い作品だと良かったのですが、この日は結構ヘビーな３本立てになってしまいました。その１本目が「グッド・シェパード」（ちなみにこの日は「キングダム」「ブレイブワン」と続きました…ぐったり…。）ＣＩＡ誕生にまつわるお話です。～ＳＴＯＲＹ～第二次世界大戦を間近に控えた時代のアメリカ。イエール大学に通う優秀な学生エドワード（マット・デイモン）は、サリヴァン将軍（ロバート・デ・ニーロ）からスカウトされた事などを機に、国の諜報活動に足を踏み入れる事となる。当時エドワードには耳の不自由な女性・ローラ（タミー・ブランチャード）という恋人がいたが、友人の妹・クローバー（アンジェリーナ・ジョリー）に誘惑され妊娠させてしまい、彼女と結婚する事に。間もなくエドワードは戦略事務局の一員としてロンドンへ発ち、1946年にようやくアメリカに戻る。結婚してすぐに別居した妻。電話でしか話をした事のない、初めて対面する息子…。戦略事務局を基に開設されたＣＩＡで働き始めたエドワードは更に多忙な日々が続き、クローバーとの家庭生活は壊れてしまう。しかし成長した息子は父を追うようにＣＩＡに。そして1961年に事件は起こる。キューバのカストロ政権転覆を狙った上陸作戦がＣＩＡ内部の情報漏れにより失敗し、作戦を指揮したエドワードは窮地に立たされる。そんなエドワードの元にＣＩＡの内通者と敵側スパイと思われる男女が映ったテープが届く…。うぅぅ…粗筋が随分長くなってしまった…（まぁ映画自体も長かったんですが）。粗筋は説明しやすいように時代順に書きましたが、映画は1961年の事件から始まり、途中で過去の回想が挟まれる展開です。マット・デイモンが学生時代から20年以上を演じているのですが、なかなかの熱演。オチはある程度予想できるのですが、ドラマ自体がしっかりと作られているので、なかなか見応えのある作品でした。ただし暗～い気分になる映画ですけど…。アンジェリーナ・ジョリーも当然20年以上年齢を重ねているわけですが…なぜか20年という時間を感じさせません(笑)。あっ、老けメイクで頑張ってたんですけどね。まるで化け物のように老けなかったアレキサンダーの母親役よりは年月を感じましたが(笑)。ＣＩＡモノとはいえ、他のＣＩＡ映画と違って派手なアクションなんてものはなかったですが（当然ながら）実際はこういうもんなんでしょうね～。ちなみにタイトルの「グッド・シェパード」。「良い国家の忠犬」という意味ではありません。てっきりそう思ってたのですが…。　　にほんブログ村ランキング登録中！　　宜しかったら ↓クリック↓ をお願いします♪　　■グッド・シェパード　THE GOOD SHEPHERD　2006年・アメリカ　オフィシャルサイト(2008年1月現在）…　http://www.goodshepherd.jp/グッド・シェパード（原作本）

  2008.01.17

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  幸せのレシピ （2007年・米）

  まだまだ続くぞ２００７・第２弾。12月中に書き上げるはずだった2007年鑑賞映画。残り８本になり、なんとか先が見えてきました。今月中には片付けなくっちゃ…。さてさて、本日のお題は『幸せのレシピ』。主人公が料理長って事で、料理のシーンがふんだんに出てきます。人様が手際良く料理を作るシーンって（それを食べるわけじゃなくても）なんだか感動してしまいます。見た目が綺麗な料理って芸術の域ですもんね。自分はいい歳をして独身なので、自分が食べる程度の料理はできるのですが（と言ってもレパートリーは僅少…単純に煮る焼く炒める程度しかできません）、味はともかく見た目が汚い（笑）。色合いとか完全に無視ですからね。作るたびに芸術的センスのなさを痛感しています…。～ＳＴＯＲＹ～マンハッタンの高級レストラン「２２ブリーカー」で料理長を務めるケイト（キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ）。腕前は超一流なのだが、仕事に関しては完璧主義者で妥協を許さない為、時には客と喧嘩する事も。ある日、ケイトの元に遊びに来る途中であった姉が交通事故に遭い亡くなってしまう。残されたのはケイトの姪にあたる９歳の娘・ゾーイ（アビゲイル・ブレスリン）。他に肉親のいないケイトはゾーイを引き取る事となる。しかし幼くして母を亡くしたゾーイはなかなか心を開かず、他人と接する事が苦手なケイトはどう接して良いかわからないまま数日が過ぎた。しかも久々に職場に出勤したケイトにもう一つの衝撃が。彼女が休んでいる間に経営者が新しい副料理長・ニック（アーロン・エッカート）を雇い入れていた。しかもニックはケイトとは正反対の陽気な性格で、あっという間に皆に溶け込んでいた。家庭では姪のゾーイへの対応に苦慮し、職場では自由奔放に振舞うニックに苛立ち、ケイトは八方塞がりの状況に陥るのだが…。タイトルが「幸せのレシピ」って言う事で、まぁラストの展開は想像できる作品なのですが、ほのぼのとした気持ちで見られる、良い映画でした。（元ネタのドイツ映画「マーサの幸せレシピ」は未見なので比較はできないのですが…「マーサ…」もストーリー展開は同じような感じなのでしょうか？ちょっと興味あり。）キャサリン・ゼタ＝ジョーンズは結構好きな女優さんなんですが、色気抜き(？)のこんな役柄も結構似合ってました。激しい役も好きなんですけどね。アーロン・エッカートは最近よく見る俳優さん。登場するたびに役柄がガラリと違うんだけど、とても上手に演じてます。演技とは関係ないですがケツ顎が凛々しいです。（あの割れた顎って正式名称があるんでしょうか？？？）アビゲイル・ブレスリンも「リトル・ミス・サンシャイン」とは全く違う感じで…彼女も芸達者な子役さんですね。追いつけ追い越せダコタ・ファニングってところでしょうか？あとは子役にありがちな「酒・煙草・麻薬」に溺れなきゃいいんですけど…それだけが心配です。あっ…なんか余り映画の内容に言及してないなぁ…。記憶が結構薄れているもので…結構面白かった記憶はあるんですけどね(^^;ＤＶＤ発売になったら観直します…。　　にほんブログ村ランキング登録中！　　宜しかったら ↓クリック↓ をお願いします♪　　　　　■幸せのレシピ　NO RESERVATIONS 　2007年・アメリカ　オフィシャルサイト(2008年1月現在）…　http://wwws.warnerbros.co.jp/noreservations/幸せのレシピ （特別版）

  2008.01.10

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  オーシャンズ１３ 　（2007年・米）

  まだまだ続くぞ２００７・第１弾。遅ればせながら、あけましておめでとうございます。新年初ブログに、去年の夏に観た映画の話題ってのも何ですが…。慌しかった年末年始に何も映画を観ていない状況なので（今年のお正月映画、まだ１本も観ていないんです…）、この隙に(？)昨年映画館で観た作品の残りをアップしてしまおうと思っております。（本当は年内に終わらせるつもりだったのですが…）本日の作品は『オーシャンズ１３』そもそも続編物の映画って「１作目が面白く・２作目がイマイチで・３作目で起死回生」みたいなパターンが結構多いのですが（３作目でとどめの一撃…って作品なんかもあるのですが）、『オーシャンズ』シリーズについても、個人的には「11は面白かったけど、12はなんかイマイチだったなぁ…」って感想だったので、１３はどうなるのか興味津々で映画館に行きました。～ＳＴＯＲＹ～業界屈指のホテル王ウィリー・バンク（アル・パチーノ）。彼はこれまで所有する全てのホテルで最高格付けの「５つダイヤ賞」を獲得してきた凄腕。「オーシャンズ」のメンバー、ルーベン（エリオット・グールド）は、そんなウィリー・バンクと組み、ラスベガスに建つ巨大ホテルの共同経営を約束していたのだが、バンクの手酷い裏切りに遭い、ショックで心筋梗塞に倒れ危篤状態に陥る。報せを受け彼のもとに集まったオーシャン（ジョージ・クルーニー）ラスティ（ブラッド・ピット）ライナス（マット・デイモン）たち。彼らは宿敵であるベネディクト（アンディ・ガルシア）までも味方に引き入れ、バンクに対する復讐戦を開始する。ウィリー・バンクを破綻させるために、この一件の発端となった超高級ホテル“バンク”のグランド・オープンに合わせ、ホテルの最新セキュリティと評判をズタズタにしようと企む…。個人的には「１２」に比べると楽しく観る事ができました。１２よりもストーリーがわかりやすかったって事もあるのですがｗ。ただ…続編の宿命である「慣れ」で、新鮮さに欠けてしまうのはどうしようもないんですよね。今回はベネディクトまで味方に引き入れて、それなりの変化はもたせたのですが…。「楽しく観れた」し、面白いか面白くないかと聞かれば「面白かった」…それは間違いないのですが、じゃぁ他人様に自信を持って勧められるか？　と聞かれると「う～ん…」って感じでしょうか？マット・デイモンがエレン・バーキンに迫るシーンは面白かったです。でも個人的に一番笑ったシーンはなぜか『ドン・チードルが星条旗の服を着て現れたシーン』。思わず噴出しましたｗ。でもそれが一番印象に残ってるシーンっていう事に問題がありそうです…。（映画に問題があるのか、そんな自分に問題があるのか…）色々な『お遊び』が盛り込まれていて、映画のノリとしては結構好きなんですけどね～。■オーシャンズ１３　OCEAN'S THIRTEEN　2007年・アメリカ　オフィシャルサイト(2008年1月現在）…　http://www.oceans13.jp/ ↓にほんブログ村ランキング参加中！　　クリックすると投票されます♪　宜しくお願いします。オーシャンズ13 特別版［2枚組］

  2008.01.05

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  ドレスデン、運命の日　（2006年・独）

  今年最後のアップになりそうな年末駆け込みブログ第９弾。ドイツが登場する第二次世界大戦の映画は数多くありますが、（日本で観られる映画としては）ナチス絡みであったり、加害国としてのドイツが描かれる作品がほとんどのような気がします。ただその事が良い悪いとか、国家や国民の戦争責任がどうの…と言う話はさて置いて（ここで戦争に関する論争がしたいわけじゃないので…）、当然そんな中でも多くの人々が自分自身の人生に悩み、喜び、苦しみ、必死に生きていた…それは国や立場や時代がどうであれ変わらないんだという事を、この映画を観て改めて感じました。この映画では、第二次世界大戦末期に無差別爆撃を受け、その美しい街並みが一瞬にして灰燼となったドイツの都市・ドレスデンを舞台に、人生に迷い悩みながら懸命に生きた一人の若い女性看護士の人生が描かれています。～ＳＴＯＲＹ～1945年1月、敗戦色が日々強まり多くの都市が爆撃を受けるようになっていたドイツで、文化と芸術を誇る美しい街ドレスデンは奇跡的に空爆を免れていた。ドレスデンの郊外にある病院の院長の娘アンナ（フェリシタス・ヴォール）は満足に医療物資もない中、看護士として必死に働いていた。そんなある日、ドレスデン上空で撃墜されたイギリス空軍の将校ロバート（ジョン・ライト）が敵国の中を必死で逃走し、アンナのいる病院に隠れる。病院の倉庫で負傷して倒れているロバートを見つけたアンナは、一言も喋らない男を不審に思いながらも、怪我人を放っておけず彼を手当てする。やがて彼が憎むべき敵国のイギリス兵だと気付くが、傷が癒えるまではと彼を匿ううちに、次第に純粋なロバートに惹かれていく。しかし父である院長と医師であり婚約者であるアレクサンダー（ベンヤミン・サドラー）にロバートの存在が知られ、ロバートは監禁されてしまう。家族をスイスに逃そうと軍の幹部と取引して不正に手を染めた父や、不正を知りながら甘受した婚約者のアレクサンダーに反発したアンナは、ロバートを助け出し共に逃げようとする。しかしその時、イギリス軍の爆撃機編隊が爆撃目標であるドレスデンの上空に迫っていた…。2時間20分を越す長尺の作品ですが、見応えがあり長さを感じませんでした。クライマックスのドレスデン空爆の凄まじさは言葉には表せません。この映画で良かった点、それはステレオタイプに善悪を押し付けなかった事。「加害国」として描かれる事の多いドイツで「被害者」となるドイツの一市民たち。しかし決して一方的に「被害者」として描かれるわけではなく、例えばユダヤ人の夫を持つアンナの友人が夫婦で防空壕に逃げ込もうとした際にドイツ人の警官に拒まれるエピソードなども描かれています。イギリス軍にしても必ずしも「善意の勝者」という立場ではなく、自らの昇進の為だけにドレスデン空爆を決める将校や、逆に一般市民を殺戮するような空爆の命令に疑問を感じて苦しむ将校など、様々な考えや立場の人物を登場させる事によって、一方的に善悪を決め付けるのではなく公平な目で「戦争の虚しさ」が表現されている点は良かったんじゃないかと思います。（不適切な言い方かもしれませんが）単なる「お涙頂戴」的な反戦映画ではない、良質な作品です。■ドレスデン、運命の日　DRESDEN　2006年・ドイツ　↓にほんブログ村ランキング参加中！　　クリックすると投票されます♪　宜しくお願いします。ドレスデン -運命の日-

  2007.12.30

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  ラストキング・オブ・スコットランド （2006年・米/英）

  怒涛…と言う程でもなくなってきた…年末駆け込みブログ第８弾。2007年に映画館で観た作品については年内にアップしよう…と企んだものの、余りにもサボりすぎた為、間に合わなくなってしまいました…(´･ω･`)。まぁ出来る限り早めにアップさせると言う事で…（かなりトーンダウンだなぁ…）。さて、2007年度のアカデミー賞（2008年早春に選出）の話題もぼちぼち出だすこの時期に2006年度（2007年の頭に発表されたもの）のアカデミー賞の話をするのもなんですが、2006年度の主演賞は男優・女優共に「実在の人物」を演じた方が選ばれました（どうやらアカデミー会員の好みみたいですね）。主演女優賞は「クィーン」でエリザベス女王を演じたヘレン・ミレン、そして男優賞はこの映画でウガンダのアミン元大統領を演じたフォレスト・ウィテカーが受賞しました。でもご存命のエリザベス女王に関してはともかく、アミン元大統領って名前ぐらいしか知らない存在。「恐怖政治を行った独裁者」ぐらいの知識しかなく、とりあえず「賞を獲ったフォレスト・ウィテカーの演技ってどんなものなんだろ？」っていう程度の関心で観に行ったのですが…「凄まじかった」、この一言に尽きます。はい。～ＳＴＯＲＹ～1971年、スコットランドの医学校を卒業したばかりのニコラス（ジェームズ・マカヴォイ）は、特に深い考えもなくウガンダのムガンボ村にある診療所へ赴任する事にした。それは軍事クーデターによってアミン（フォレスト・ウィッテカー）が新大統領となった直後のことだった。ニコラスはアミン新大統領の演説を聞きに行き、そのカリスマ性に強く惹きつけられる。そして演説からの帰り道、偶然にもアミン大統領の捻挫の治療をし、気に入られた事により主治医に抜擢され、やがて主治医という以上の信頼を獲る事になる。しかし当初こそ英雄として国民の期待を集めたアミン大統領だったが、やがて彼は独裁者へと変貌、自分の意に沿わないものを次々処刑するなど次第に残虐さを表しだす…。とにかくフォレスト・ウィテカーがアミン大統領の二面性を非常に上手く演じていました。人を惹きつけて離さない笑顔、そして人間の心を持つとは信じがたいほどの残虐性…。観ていて本当に怖くなる熱演でした。ただ…個人的な感想としては、主治医となるニコラスが余りにもチャラチャラした性格で（まぁそんな性格だから気安くホイホイとウガンダくんだりまで行き、ペーペーなのにホイホイと主治医を引き受けちゃうんだけど…）、生死の瀬戸際に立たされた状況になっても今ひとつニコラスに同情できない気分で、それが映画としてはマイナス部分じゃないか…とも思います。だってアミン大統領じゃなくてもニコラスの行動には眉を顰めますもん。「それが若さだよ」って言えば、まぁそうなんでしょうけどね。■ラストキング・オブ・スコットランド　THE LAST KING OF SCOTLAND　2006年・アメリカ/イギリス　オフィシャルサイト(2007年12月現在）…　http://movies.foxjapan.com/lastking/ ↓ランキング参加中！宜しかったらクリックをお願いします♪DVD　ラストキング・オブ・スコットランド ＜特別編＞

  2007.12.26

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  華麗なる恋の舞台で　（2004年・米）

  怒涛の年末駆け込みブログ第７弾、その２。なぜ「その２」なのか…。初めて体験しました…。「書いたブログをアップしようとしたら全て消えた！」ってなわけで…先程書いた内容は覚えているんですが、再度同じ事を書くのも悔しいというか虚しいというか…チクショー！！！！書き上げるのに１時間近くかかったのに…｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･本日の話題は、こんな悲しい気分の時にもきっとスカッとする面白くて爽快な映画、「華麗なる恋の舞台で」サマセット・モームの小説「劇場」の映画化作品です。あ～…さっきはこんな出だしじゃなかったんだけどな…。～ＳＴＯＲＹ～１９３９年のロンドン。人気舞台女優のジュリア（アネット・ベニング）は舞台監督である夫のマイケル（ジェレミー・アイアンズ）との生活にも、忙しすぎる舞台の仕事にもマンネリとストレスを感じていた。そんな時、彼女の前にアメリカ人青年のトム（ショーン・エヴァンス）が現れる。彼女の大ファンだというトムは親子ほども年が離れていたが、ジュリアは一目で恋に落ちる。若い恋人との刺激的な生活に心躍らせるジュリア。しかし暫くするとトムは若い駆け出し女優のエイヴィス（ルーシー・パンチ）に心移りしてしまう。しかも傷心のジュリアに対してトムは、新恋人のエイヴィスを新作の舞台で使って欲しいと申し出る…。ん？　このストーリーでどこが「スカッとする面白くて爽快な映画」なの？そう…物語はここからがスタートです。若さと顔の良さだけが取り得の貧乏青年に捨てられプライドを打ち砕かれた大女優の、女優ならではの復讐劇が幕を開けます。これ以上はネタバレになってしまうので詳細は話せませんが、クライマックスはまさに気分爽快。すっきりとした気分で映画館を後にしました。この映画のキモは何と言ってもアネット・ベニングの名演技。プライド高い大女優の顔、恋に落ちた時の少女のような顔、まさに名女優です。（この映画でゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞しました。）共演のジェレミー・アイアンズのすっ呆けた役作りも良かったです。でも…個人的に一番好きだったキャラはジュリアのお手伝いさん。彼女のキャラはポイント高かったです。そして脚本…洗練された軽妙な台詞で話がテンポ良く進みあきさせません。ちょっと落ち込んだ時、なんだかムシャクシャした日にもオススメの一作です。そう…書いたブログが消えて落ち込んだような日にも…(´･ω･`)。■華麗なる恋の舞台で　BEING JULIA　2004年・アメリカ　オフィシャルサイト(2007年12月現在）…　http://www.alcine-terran.com/kareinaru/ 華麗なる恋の舞台で デラックス版↓お気に召していただいたらクリック願います♪

  2007.12.20

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  ボビー　（2006年・米）

  怒涛の年末駆け込みブログ第６弾。「宙に浮いた年金記録のすべての統合を完了させる」と選挙用のビラには明記していたものの、いざとなったら「公約違反というほど大げさなものなのかどうかね、と思いますけどね」などと総理が発言してしまう…日本の政治家の悲しい現状です｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡みなさん、若い頃にはきっと壮大な理想を抱いて政治の道に進んだ（と信じたい）はずなんですけどねぇ。さてさて本日の映画は「ボビー」。タイトルになっている「ボビー」とは、1968年に42歳の若さで暗殺されたアメリカ大統領候補ロバート・Ｆ・ケネディ氏（Ｊ・Ｆ・Ｋの弟）の愛称です。この映画はケネディ氏を直接描いたものではなく、暗殺事件当日に事件の舞台となったアンバサダーホテルに居合わせた市民達の一日に焦点を当てた人間ドラマです。所謂「グランド・ホテル形式」のドラマなので、ストーリーを書く事が困難な状態なのですが…。～ＳＴＯＲＹ～1968年6月5日、アンバサダーホテルには様々な人が集まっていた。ホテルの元ドアマン（アンソニー・ホプキンス）、支配人（ウィリアム・Ｈ・メイシー）とホテルの美容師である妻（シャロン・ストーン）、当日ホテルでショウを行ったアル中歌手（デミ・ムーア）とその夫（エミリオ・エステベス）、ホテルの厨房で働く人々（ローレンス・フィッシュバーン、フレディ・ロドリゲス他）、ベトナム戦争の徴兵を逃れる為に親の反対を押し切って結婚する若いカップル（イライジャ・ウッド＆リンジー・ローハン）…等々その日の夜、様々な境遇・様々な人種・様々な立場の人々が、清廉さとカリスマ性でこの年の大統領選をリードしアメリカの希望となったロバート・Ｆ・ケネディ氏の演説に耳を傾けた。冷戦やベトナム戦争に疲弊するアメリカの、新たな希望の星の誕生を期待して…。しかし演説を終え帰途に着くケネディ氏は凶弾に倒れ、人々の希望は一瞬にして打ち砕かれてしまう…。【ネタバレしますが…】凶弾に倒れたケネディ氏。悲しみに暮れる人々の映像と共にケネディ氏の実際の演説が流れます。とても素晴らしい内容の演説で、もし彼がこの理想を胸に大統領に昇りつめたとしたら、アメリカのみならず世界がもう少し良い方向に進んだのではないか…そう思わせられる演説で、聞いていて（その皮肉さに）泣けてきました。最後の演説を聞いただけでも、この映画を観た価値はあったかな。あっ、勿論その前段のドラマ部分も良かったんですけどね。監督は俳優のエミリオ・エステベス。いい仕事してます。今の日本にも、このぐらい志の高い政治家が生まれて欲しいものです。■ボビー　BOBBY　2006年・アメリカDVD　ボビー

  2007.12.19

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  イカとクジラ　（2005年・米）

  怒涛の年末まとめ書きブログ第５弾。今年も残すところ２週間。只今長期出張中の為、映画館から遠ざかった生活中です。あ～、観たい映画がいっぱいあるのに…(´･ω･`)ってか、その前に帰宅したら年賀状作成やら大掃除やら、他の用事が山のように待ち受けているのですが…。で、そんな個人的な事はさておいて本題へ。前回のブログで取り上げた「リトル・ミス・サンシャイン」は【家族の再生】の映画でしたが、これは【まさに今壊れてゆく家族】をリアルに描いた作品です。～ＳＴＯＲＹ～８０年代後半のアメリカ。人気作家だったバーナード（ジェフ・ダニエルズ）は現在はスランプの真っ最中で仕事もままならない。一方妻のジョアン（ローラ・リニー）は新人作家として脚光を浴びる。そんな二人がある日離婚を決意。夫婦には二人の息子がいた。父親を敬愛し、実際は何の知識もないのに父親の口先だけを真似する16歳の長男ウォルト（ジェス・アイゼンバーグ）。母親の浮気を知りながらも母親の肩を持つ12歳の次男フランク（オーウェン・クライン）。親であるとはいえ、自身も大人になりきれていないような父と母。そんな父親と母親の家を行き来する変則的な生活の中、壊れていく二人の息子達。そんな一家の行く末は…。なんかとてもリアルでシニカルな作品でした。家族って何かが狂うとこんな風になっちゃうんだよなぁ…。ある意味笑えるんだけど、笑っちゃいけないようなストーリー。面白いといえば面白い作品なんだけど、面白いと表現していいのかどうなのか。気軽に観るには重くて、真剣に観るには軽い…。どんな気分の時に観たらいいのやら…。う～ん…。「怖いもの見たさ」感覚がある方は是非どうぞ。って自分で何書いてるのかわからなくなっちゃいましたがｗ。ちなみにこの映画は独りで観にいったのですが、映画館には数組のご夫婦やらカップルが。こんな映画を観ちゃった後で、一体どんな会話を交わしたのか…とても気になりました。って、大きなお世話だよな…。■イカとクジラ　THE SQUID AND THE WHALE　2005年・アメリカ　オフィシャルサイト(2007年12月現在）…http://www.sonypictures.jp/movies/thesquidandthewhale/site/イカとクジラ コレクターズ・エディション

  2007.12.18

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  リトル・ミス・サンシャイン （2006年・米）

  怒涛の年末まとめ書きブログ第４弾。今年の前半に観た映画の内容を記憶の底から引っ張り出す作業に、早くも脳みそが疲弊し始めた今日この頃…ってたったの４回目なのに…。なんだか子供の頃の夏休みの日誌を思い出します。「一週間前の天気ってどうだったっけ？う～ん…。」昔から何事も溜め込んでは後悔する人生でした…。そんな性格の自分はきっと負け組…(´･ω･`)。ってなわけで本日のブログのお題は、負け組一家の物語「リトル・ミス・サンシャイン」。～ＳＴＯＲＹ～フーヴァー家は様々な問題を抱えた「負け組一家」。パパのリチャード（グレッグ・キニア）は独自の成功論を語るも出版社からは相手にされない。長男のドウェーン（ポール・ダノ）はニーチェにかぶれてひたすら沈黙を続ける。妹オリーヴ（アビゲイル・ブレスリン）は美少女コンテストで優勝することが夢だが、現実は小太りの眼鏡っ子。グランパ（アラン・アーキン）はヘロイン常習で老人ホームを追い出されたエロじいさん。ママのシェリル（トニ・コレット）は孤軍奮闘しているが家族は勝手放題でバラバラ状態。その上ママの兄であるゲイのフランク（スティーヴ・カレル）が彼氏に振られて自殺未遂をして転がり込んでくる。そんなある日、オリーヴに棚ボタで美少女コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」への出場のチャンスが転がり込んでくる。一家は旅費節約のためオンボロのフォルクスワーゲンのミニバスに乗り込み、アリゾナから開催地のカリフォルニア目指して出発するが、行く先々で数々の問題が発生。果たして一家の行く末は？感想は…面白い作品でした。家族全員が本当にダメダメでどうしようもないんだけど、なぜかみんな憎めない。特にアラン・アーキンが演じるグランパはかなりお気に入りのキャラです。まぁ現実に自分の家族にあんなじいさんがいたら困るけどｗ。アラン・アーキンって、若い頃の「暗くなるまで待って」の悪役が印象的で、その後の作品ってほとんど観た記憶がなかったのですが、数年前の映画「ノエル」で「うわ～、渋くていい役者さんだったんだ～」と再認識。今作品でも凄く印象的な役柄で、アカデミー賞（助演男優賞）も納得です。アビゲイル・ブレスリンはこの映画ではすごく良かった。でもハリウッドで子役から大成するのは結構至難の業。今後、どう成長するのか…楽しみでもあり、不安でもあります。■リトル・ミス・サンシャイン　LITTLE MISS SUNSHINE　2006年・アメリカ　オフィシャルサイト(2007年12月現在）…　http://movies.foxjapan.com/lms/リトル・ミス・サンシャイン

  2007.12.17

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  ドリームガールズ　（2006年・米）

  怒涛の年末まとめ書きブログ第３弾。毎日更新します…と言いながら１・２弾の後、すでに数日サボってしまうという状況なんですが…。果たして年内中に今年観た映画を全てアップできるのでしょうか？　う～ん…。で、本日のお題は２月に鑑賞した「ドリームガールズ」。ブログを始めた最初のご挨拶時に写真だけ掲載したものの、映画の内容には全く触れていなかったので…。ミュージカルも決して嫌いじゃないですが、それよりもジェイミー・フォックスが結構お気に入りの俳優さんなので観にいった…ってのがそもそものきっかけだったんですが、結果的にはジェニファー・ハドソンにパンチ喰らったって感じでした。～ＳＴＯＲＹ～1962年デトロイト。歌唱力抜群のエフィー（ジェニファー・ハドソン）、そしてディーナ（ビヨンセ・ノウルズ）ローレル（アニカ・ノニ・ローズ）の３人組は歌手としての成功を夢見て“ドリーメッツ”というグループを結成し、オーディションへの挑戦を繰り返していた。そんな彼女達に目をつけたのは自動車販売会社を経営していたカーティス（ジェイミー・フォックス）。彼は３人の才能を認めてマネジメントを買って出る。カーティスの売込みで、地元では既に人気を博していたジェームズ・“サンダー”・アーリー（エディ・マーフィ）のバック・コーラスに抜擢されたドリーメッツ。デトロイトを中心とした黒人社会ではすぐに人気を集めるが、全米進出には大きな壁が立ちはだかる。成功を信じるカーティスは会社を売り払い、手に入れた資金を元にあくどい手立てを使いながらも売り込みに力を注ぎ、やがて成功を手に入れるが…。この映画はサントラ盤・ＤＶＤ等を購入して既に何回か観たぐらいお気に入りの映画です。でも初めて観た時にはストーリーに腹を立てていた部分もあったんですよ、はい。そう、例えば…カーティスは確かに強引過ぎた＆悪い面があったけど、ディーナ、お前ちょっと最後は自分だけいい子になりすぎてないか～？？？再起をかけたエフィーの新曲を奪ったのはディーナの知らないところだったから仕方ないとして、そもそもエフィーと付き合っていたカーティスを奪った事まで帳消しかよ～？？　追い出す時にも結構言いたい事言ってたじゃんか～？？　とか（笑）。まぁ内容に腹を立てるほど、物語世界に没頭していたって事なんですがね。この映画を観た頃に友人と話していた事。「これって日本だったらキャンディーズ？」ただ単に「スリムで見栄えの良い子にメインを変えた」っていう一点だけなんですけどねｗ。ディーナ＝ランちゃん、エフィー＝スーちゃん、ローレル＝ミキちゃんって感じでしょうか？別にスーちゃんがエフィーのように歌唱力があった訳じゃないですけど…。で、ローレルとミキちゃんは共に蚊帳の外同士って事でｗ。■ドリームガールズ　DREAMGIRLS　2006年・アメリカ　オフィシャルサイト(2007年12月現在）…http://www.uipjapan.com/archive/dreamgirls/top.htmlドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション［2枚組］ドリームガールズ オリジナル・サウンドトラック

  2007.12.16

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  ディパーテッド　（2006年・米）

  怒涛の年末駆け込みブログ・第２弾。いつまで続くのでしょうか？さてさて、アカデミー賞の前哨戦として注目の集まるニューヨーク批評家協会賞が決定したとのニュースが入ってきました。あ～今年もそんな時期なんだ。で、アカデミー賞といえば今年の受賞作はマーティン・スコセッシ監督作品の「ディパーテッド」でした。（展開が強引なような気もするが…）覚え書きによると、鑑賞したのは２月。う～ん…これも内容に関する記憶がかなりあやしいかも…。～ＳＴＯＲＹ～犯罪者の一族に生まれたが、そんな生い立ちと決別すべく警察官を志したビリー（レオナルド・ディカプリオ）。マフィアのボスであるコステロ（ジャック・ニコルソン）によって育てられ内通者となるため警察学校に送り込まれたコリン（マット・デイモン）。やがて二人は有望な警察官として任務に就く。ビリーはマフィアを内部から突き崩す為にコステロのもとへ潜入するという極秘任務を命じられる。一方コリンはコステロを標的としたマフィア撲滅の最前線に立つ特別捜査班に加わる。しかしやがてコステロは組織の内部に警察への内通者がいる事に気付く。警察も捜査班の中にマフィアに通じている者が存在する事に気付く。窮地に立たれた二人の運命は…。元ネタの「インファナル・アフェア」を全く観ていない自分にとっては、スリリングな展開と豪華キャストで、とても楽しめた作品でした。でもインファナル・アフェアが好きな友人などは随分ボロクソに言ってましたが…。こういう場合、今更元ネタは観ない方がいいんでしょうか？　う～ん…。今回は元ネタを観ていなかったので良かったんですが、「リメイク作品」って聞くと過去に散々酷い作品を見せられたので、ちょっと警戒しちゃうんですよね。お国の違う近年作品のリメイクの場合は「別の映画」と割り切ってみてしまえば両者楽しめるって場合も多いんですけど、過去の名作を引っ張ってきた作品は「一体何をどうすればこんな映画になっちゃうんだ｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡」って事も多くて…（サイコ・シャレード・サブリナ・リプリー…等々。挙げればキリがありません。）でもネタ切れのハリウッドは、これからもリメイクを沢山作るんでしょうね。■ディパーテッド　THE DEPARTED　2006年・アメリカ　オフィシャルサイト(2007年12月現在）…http://wwws.warnerbros.co.jp/thedeparted/　ディパーテッド　

  2007.12.12

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  007/カジノ・ロワイヤル　（2006年・米/英）

  今年の汚れっ、今年のうっち～に♪年末になると耳にするＣＭソング。そう、気がつけば今年もあと２０日…。今年になって始めたブログも余り更新しないまま、年が終わろうとしています。これじゃ～いか～ん！！！ってな訳で…今日から毎日更新を始めれば（何日かサボったとしても）今年観た映画についてはなんとか年内にはアップできるんじゃないか…と、今まで月に１～３回程度しか更新しなかったクセに無謀な企みを思い立った次第でございます。何日続くことやら…。覚え書きによると…今年最初に観た映画は『カジノ・ロワイヤル』。う～ん…面白かった記憶はあるんだけど、内容はすでに半分以上頭の中から消えているかも…。まぁ書いてるウチに思い出せるかな。←かなりいい加減。～ＳＴＯＲＹ～英国諜報部・ＭＩ６の殺しのライセンス『００』を取得したばかりの若きジェームズ・ボンド（ダニエル・クレイグ）。ル・シッフルという世界中のテロリストを資金面で支える男の資金を絶つのが彼にとっての最初の任務だった。ル・シッフルにモンテネグロのカジノで接触したボンドは、各国のテロ組織から預かった金でマネー・ゲームをし資金の増額を図るル・シッフルと高額の掛け金のポーカーで対決する事となる。国家の大金で対決するボンドのもとには、財務省からお目付役として美女ヴェスパー（エヴァ・グリーン）が送り込まれる。最初は反発していたボンドだったが、次第にヴェスパーに心を惹かれていく。しかし過酷な運命がボンドを待ち受けていた…。００７シリーズは全作品中半分ぐらい観てます。でもなぜかショーン・コネリーとピアース・ブロスナン物だけ（他の３人の作品は何故か観ていないんだよな…）。そんなわけでＴＶやＤＶＤで観たショーン・コネリー版はともかく、近年映画館などで見慣れていたピアース・ブロスナン版とどうしても比較してしまったのですが…良かった点…「若い」「エネルギッシュ」悪かった点…「ピアース・ブロスナンの方が格好良くスマート」ってな感じでしょうか？でもストーリーは決して悪くなかったし、最初は「ん～…」と思っていたダニエル・クレイグも、物語が進むにつれて格好良くボンドらしくなってきて、いつのまにか違和感は消えていました。売り物(？)の「とんでもない装置」もなく割と現実的だった(？？？）し、一人の男の「成長物語」として楽しめた作品でした。次回作が楽しみです。■007/カジノ・ロワイヤル　CASINO ROYALE　2006年・アメリカ/イギリス　SONY PICTURESのサイト(2007年12月現在）…　http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/casinoroyale/index.html

  2007.12.11

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  君の涙　ドナウに流れ　ハンガリー1956　（2006年・洪）

  １９５６年（昭和３１年）自分の生まれる１４年前。年号だけ言われてもどんな年だったのか、ぱっと頭には思い浮かびません。映画関係で言えば「王様と私」「ジャイアンツ」「十戒」「八十日間世界一周」「戦争と平和」などがアメリカで封切られた年…なんて書き方をすると余計に『随分古い時代だなぁ』と感じてしまう年。この年に、当時ソビエト連邦の支配下にあったハンガリーで共産主義政権の圧制に苦しむ市民達が「動乱」（現在では革命と呼ばれている）を起こしました。そして同年、オーストラリアで行われたメルボルンオリンピック。水球の準決勝で対決したソ連×ハンガリーの試合ではハンガリーの選手が試合中にソ連の選手に殴られる『メルボルンの流血戦』と言われる事件が起こりました。この映画はその二つの史実を題材にして作られた物語です。～STORY～1956年、ソ連の支配と共産党政権の圧制に市民達が苦しんでいたハンガリーの首都ブダペスト。水球のスター選手である大学生のカルチは学生運動の女性闘士ヴィキの姿を目にして心奪われる。オリンピックと女の子に興味はあっても政治には全く関心のなかったカルチ。最初はヴィキの歓心を買うためだけにデモ隊に参加する状況だったが、やがてデモが激しい銃撃戦へと発展していく中、カルチはヴィキと共に闘争の最前線へ身を投じ、やがて二人は恋におちる。その後、市民の闘争が実りソ連軍はハンガリーから撤退を発表。平和になった街を後にして、カルチはオリンピックに出発する。しかし出国直前にオリンピック選手達が目にしたものは、再びブダペストに進攻するソ連軍の戦車団だった…。映画に詰め込むべき内容が多すぎる為か細かい説明なしで話がどんどん進むため、当時のソ連と東欧の関係や東西冷戦の事を知らない人には今ひとつ飲み込みにくい展開なところが惜しいのですが、個人的には良い映画だったと思います。この映画のハンガリー語の原題は「愛、自由」。生まれた時から「自由」を享受できる国・時代に育った自分にとって「自由」は空気のように当たり前の物のように思ってしまいがちですが、過去に多くの人々が「自由」を求めて戦ってきた事、そして21世紀の今現在でも「自由」の為に命をかけて戦っている人たちが大勢いることを改めて考えさせてくれる映画です。■君の涙 ドナウに流れ　ハンガリー1956　SZABADSAG, SZERELEM/CHILDREN OF GLORY 　2006年・ハンガリー　公式サイト…http://www.hungary1956-movie.com/

  2007.12.04

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  ＯＮＣＥ　ダブリンの街角で　（2006年・愛）

  前回の映画鑑賞日記以降に観た映画を数作飛ばして…一番最近観たイチオシ作品を。予告編を見て気になっていた作品「ＯＮＣＥ ダブリンの街角で」何が気になっていたかというと、予告編で流れる音楽（主人公二人が歌うデュエットソング）が妙に耳から離れなくて、内容そっちのけで関心を持ったのですが…。ＳＴＯＲＹアイルランドのダブリン。穴のあいたボロボロのギターを手に街角で毎日歌い続けているストリートミュージシャンの前で、チェコ移民の女が足を止めた事で二人は出会う。最初はその女に特別興味のなかった男だが、彼女にはピアノの才能があった。男の自作曲をセッションしたところ素晴らしい出来栄えだった事から、二人はお互いに惹かれ始めるのだが…。ストーリーや展開に特別な目新しさがあるわけでもなく、特に大きな事件が起こるわけでもなく、音楽を通じて徐々に心が通じあっていく二人の姿が彼らの奏でる音楽とともに淡々と描かれているのですが、それが何というか凄く心温まる感じで…（あ～っ！上手く表現できないのがもどかしい！！）観ていて優しい気持ちになれる映画です。大人の恋愛映画なのに、二人のゆっくりとした心の繋がり方はまるで初恋のようで、それが余計にほのぼのとした気分にさせてくれたのかもしれません。で…好き嫌いはあるかもしれませんが、何といっても音楽が良かった！！特にメインテーマの「Falling Slowly」は映画館を出た後も、家に帰った後も、ずっと頭の中を流れ続けているぐらい印象に残りました。（久々にサントラ盤を購入しちゃいました。）今現在はごく限られた地域でしか上映されていないようですが、興味を持った方は是非是非ご鑑賞を！余談ですが…主人公の二人に役名がなかった（クレジットでは男は「ＧＵＹ」女は「ＧＩＲＬ」）のでストーリー説明書くのが難しかった…。■ＯＮＣＥ　ダブリンの街角で　　ONCE　　2006年・アイルランド　　公式サイト…http://oncethemovie.jp/

  2007.11.07

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  ローグ　アサシン　（2007年・米）

  その昔、オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」で、「ユニヨシさん」という不思議な日本人が出てきました。顔は当時の欧米からみた日本人像（出っ歯でメガネをかけている）、彼の住んでいる部屋には屏風が置かれ、電灯(？)は提灯。まぁ60年代の映画ですし、コメディタッチの映画だったので、それはそれで笑える要素として考えれば許容範囲かなぁ～って感じでした。時は流れて今は21世紀。恐ろしい事にアメリカから見た日本人のイメージは相変わらずの誤解だらけでした。しかもシリアスタッチなドラマだけに笑っていいのかどうなのか…。あっ、自分は最初は苦笑、途中からは思いっきり笑ってましたが。クロフォード（ジェイソン・ステイサム）はＦＢＩアジア系組織犯罪捜査科の刑事。ある時、親友である同僚とその家族が殺し屋のローグ（ジェット・リー）に無惨にも殺されてしまった。その３年後、ローグはサンフランシスコのヤクザ街に姿を現す。彼は日本のヤクザと中国系の暴力団の双方の間を暗躍。血の抗争が勃発する。同僚の敵を取ろうとローグを追うクロフォード。その行方は？ヤクザが経営するクラブ（踊る方のクラブね）、そんなおしゃれスポットの事務所の奥だけは何故か畳敷きの部屋で、ヤクザ達が賭け事をしています。う～ん…昔の東映映画じゃあるまいし…。そこで爆発物が炸裂！　多くのヤクザが死傷します。英語の話せない瀕死のヤクザに、捜査に来た刑事がつぶやきます。「ったく…アメリカに来るんなら英語ぐらい話せよ…」（確かそんなような台詞）そこでジェイソン・ステイサムがその刑事に一言、「アジア系組織犯罪捜査科なんだから日本語ぐらい覚えろよ！」（そんなような台詞）そして瀕死のヤクザに近づくステイサム。格好良く日本語で問いかけます。「お＊％＠Ｅ＄あ＃＋Ｒか＆」？？？？？？？？おいおいおいおいおい！！！　台詞が全然聞き取れないんですけどｗ。場面は変わって日本人街の居酒屋(？)。店には沢山の日本語の掛け軸が掛かっています。「弱肉強食」「掃き溜めに鶴」おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい！！！！！！…と、こんな調子で全てがどこかおかしい。ヤクザの親分の娘が日本人に見えなかったり、突っ込みどころ満載。ある意味とても笑える映画でした。笑おうと思って観た訳じゃないのに…(´･ω･`)。　■ローグ　アサシン　　WAR　　2007年・アメリカ　　公式サイト…http://www.rogue-assassin.com/

  2007.10.17

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  パーフェクト・ストレンジャー　（2007年・米）

  アカデミー賞女優のハル・ベリー。賞によって箔もついたし、スタイルも良く顔も綺麗な女優さん。個人的にも好感を持っているのですが…でも…彼女の映画って何故かイマイチな印象が…（チョコレートは良かったんですけどね）映画自体がイマイチだったり、映画は悪くなくても彼女の役柄がイマイチだったり。う～ん…本人の作品選びがいけないのか、エージェントがいけないのか…。って文句を垂れつつも、懲りずに観てきた新作「パーフェクト・ストレンジャー」ロウィーナ（ハル・ベリー）は辣腕新聞記者。しかしせっかく掴んだスクープが上層部の圧力で握りつぶされ自暴自棄に。そんな時に幼なじみの女性が惨殺され、その事件を追い始める。殺された友人は広告代理店のＣＥＯ、ハリソン・ヒル（ブルース・ウィリス）と不倫の関係に陥り、それをネタに彼を脅迫しようとしていた。ロウィーナはハリソンの犯行ではないかと疑い、ハリソンの会社に派遣社員として潜り込み真相を探る為に彼に近づいて行くが…う～ん…。宣伝でも煽っていたように確かにラストの意外性はあるし、主演の二人も魅力的なんですが…何かいまひとつ物足りなさが…。なんていうか「あとひとつまみ塩を入れたら美味しい料理になるのに…」ってな感じでした。ストーリーとは関係ないですが、ハルのファッションはなかなか楽しめます。「そんなに着替える必然性があるの？笑」ってぐらい色々な衣装で楽しませてくれます。う～ん、やっぱり綺麗な女優さんだよなぁ～。これで出演作品が面白かったら本当に言う事ないんだけど…。　■パーフェクト・ストレンジャー　　PERFECT STRANGER　　2007年　アメリカ　　公式サイト　http://www.movies.co.jp/perfectstranger/

  2007.10.16

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  酔いどれ詩人になるまえに　（2005年・米/諾）

  映画を観ている時や観おわった後で、自分がまるで主人公になったような気分になるってのは昔からよく聞く話です。　まぁ自分もそんな事はしばしばありますが…。で、登場人物が持っている持ち物や服が欲しくなったりする事も世間ではよくあることです。そして…この映画は個人的には『観賞している間ずっとお酒が飲みたくて堪らなかった映画』でした。（って、そんな感想でいいのか!?）この映画はアメリカ文学界の異端児、チャールズ・ブコウスキーの半自伝小説の映画化作品です。主人公のヘンリー・チナスキーは詩や小説を出版社に送り続ける毎日。しかしなかなか採用になりません。食べるために色々な職を転々とするものの、仕事中に酒を飲んでクビになるなど長続きしない状況です。バーで知り合った女性と同棲を始めるても酒とセックスの毎日といった退廃した生活…。そんな主人公の過ごす日々を淡々と描く映画です。一癖も二癖もある人物たちとの様々な出会いはあるものの、特別大きな事件が起こるわけでもないストーリー展開ですが、ダメ男のチナスキーを憎めないのは演じたマット・ディロンの渋い演技に因るところが大きいのかも知れません。自分が映画に関心を持ち始めた中学生の頃に、ちょうどアイドル的人気で一世を風靡していたマット・ディロンですが、こんなに渋い俳優さんになるとは思ってもみなかったなぁ～。大酒飲みでお腹の出た中年体型の役なのに何故か凄く格好良い。こればかりは頑張っても真似できそうにありません…。■酔いどれ詩人になるまえに　FACTOTUM（2005年・アメリカ/ノルウェー）　公式サイト　http://yoidore.jp/　

  2007.10.05

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  ツォツィ

  覚え書きによると鑑賞したのは６月３日。結構記憶が飛んでしまってますが…。スラム街で刹那的に生きる少年が、赤ん坊を育てるうちに人間性に目覚めていく過程を描いた映画です。～STORY～南アフリカのスラム街に住む少年・ツォツィ。彼は仲間達と窃盗・強盗殺人などを繰り返し、時には仲間にさえ暴力を振るう荒んだ生活を送っていた。ある日単身で高級住宅街で車を強奪。しかしその車の後部座席には生後間もない赤ん坊が…。予想外の展開に戸惑いながらも、彼は赤ん坊を自分の部屋に連れて帰る。そして赤ん坊の面倒を見ているうちに、彼の気持ちに少しづつ変化が…。映画を観始めた当初はどうしても主人公に感情移入できなかったのですが、苦しみもがきながら正常な心を取り戻していく過程をみているうちに、次第に彼を憎めなくなってきました。単に暴力的であるように見えた彼の心の底にある苛立ちの原因～なぜ生きるのか、何の為に生きるのか～を吐き出す事となる障害者のホームレスとのシーンは印象に残りました。短い映画の為か、主人公の心の変化があまりにも早く予定調和的に思われてしまうのがちょっと残念な点ですが、彼の涙が本物であって欲しいと思わせられる映画でした。ツォツィ（2005年　南アフリカ/イギリス）　☆☆☆

  2007.09.24

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  ミス・ポター （2006年・英/米）

  ピーターラビット…そりゃ名前ぐらい知ってました。どんな絵かも一応知ってました。でもそれだけ…。子供の頃の我が家には、親戚からのお下がりの本が山のようにありました。でもウチの親でさえ戦前・戦中生まれ。本をくれたいとこ達の親はもっと年配。児童文学書も結構ありましたが、当然の如く日本のものが中心。外国物はわずかに「秘密の花園」と「にんじん」ぐらいしかなかったはず…。（ちなみに「星の王子様」を初めて読んだのは30歳過ぎてからでしたｗ）そんな状況でしたからピーターラビットの物語は当然読んだ事がありません。作者であるビアトリクス・ポターの名前も今回初めて知ったぐらいです。そんなわけでこの映画も「どうしようかなぁ～」と迷ったのですが、レニー・ゼルウィガーとユアン・マクレガーの共演作ってところにだけ興味を持って、あまり期待せずに何となく観に行ったのですが…泣きました（笑）　…30過ぎてから随分涙腺が緩んできたので…～Story～20世紀が幕を開けたばかりのロンドン。まだまだ封建的な空気の残るこの時代、上流階級の娘が仕事を持つなど考えられない頃、周囲の無理解をよそに絵本作家として生きた女性、ビアトリクス・ポターの物語です。上流階級の娘であるビアトリクスは親の勧める良家の子息との縁談も全て断り、ピーターラビットのスケッチを持って出版社に通う日々。そして35才のある日、出版社のウォーン兄弟が出版を承諾してくれました。ただし、未経験の末弟のノーマンに失敗しても構わない初仕事として与える為に…。しかしノーマンはこの作品に心を奪われ本気で働き始めました。ビアトリクスの真の理解者となり、彼女も理解者を得た事でがぜん本気になり…そして出版された本は大ベストセラーに。最初は仕事上のパートナーだった二人は、やがて恋に落ち結婚を約束しますが、商人の息子との結婚にビアトリクスの両親は大反対。それでも変わらぬ愛を誓う二人。しかし運命は思いがけない結末を用意していました…。周囲の偏見の目や反対を押し切って、自ら生きる道を切り開いたビアトリクス。その後、湖水地方の自然とそこに暮らす人々をを守るために、それまでに稼いだお金で自ら土地を買い開発業者と戦うなど、本当に勇気のある女性だなぁと感心しました。でも自分がこの映画で一番好きだったのは、やはりビアトリクスとノーマンの物語。お互い30代後半にもかかわらずオクテでうぶな二人の恋物語は、観ていてとても温かい気持ちになれました。しかしレニー・ゼルウィガーっていい女優さんだなぁ～。

  2007.09.17

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  こわれゆく世界の中で （2006年・英/米）

  アンソニー・ミンゲラ監督とジュード・ロウのタッグという事でちょっと期待して観に行きました（ってもう２ヶ月ぐらい前の話ですが…更新遅すぎ。）世間ではあまり評判の芳しくなかった『コールド・マウンテン』が、個人的には結構好きだった事もあったので。で…う～ん…。個人的にはちょっと微妙な作品でした。つまらなかった訳じゃないんだけど「微妙」。で、どこが微妙か。解説によると「ロンドンを舞台に、2人の対照的な女性の間で真実の愛を求めてもがく男性の姿を描いたラブストーリー」ってな事なんですが、自分の目では「2人の対照的な女性」が対照的に見えなかったからなんですｗ（見た目とかじゃなくってね）。まぁ母親が子供第一なのは当たり前なんだけど、二人ともが同じ「子供に悩みを抱える傷ついた母親」って点が一緒なので、自分の頭では「同じくくり」に見えちゃったんです。う～ん…自分の思考が単純すぎるだけなんだろうか…。話は変わりますが、この映画を観終わった後に食事に行って、お店に買ったパンフレットを忘れてきちゃったんです。翌日になってそのお店に電話するものの「忘れ物はございませんでした」。その辺で貰ったタダのカタログかと思われて捨てられてしまったのかなぁ？(涙）おかげで「ちょっと哀しい思い出が残った映画」になってしまいました…。こわれゆく世界の中で　（2006年英・米）　☆☆☆

  2007.08.10

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  今宵、フィッツジェラルド劇場で

  随分ブログをほったらかしにしておりましたイチオウ「最近観た映画」というテーマを選んだものの、実際に見たのは４月の終わりなんですが…。内容も細かいところは随分忘れてたり…。さてこの映画、世間では巨匠・ロバート・アルトマン監督の遺作という事で話題になっていたのですが、自分は恥ずかしながらロバート・アルトマン監督の作品って観た事がなかったのです…。あっ、興味がなかったわけじゃなくて観たかった作品はあったのですが、たまたま観る機会がなくって。なので、同監督の初めて観る作品が最後の作品って状況になってしまいました。ま、逆を言えば先入観や思い入れがない分、純粋に一作品として観る事ができたって事で…（って誰に向かって言い訳書いてるんだろうｗ）。３０年ほど続いたものの打ち切りが決まったラジオの公開生放送音楽番組。放送終了となる最後の番組の出演者達の様子を描いた作品です。ストーリー的には特別な大きな起伏があるわけでなく（色々な小事件は起きますが）比較的淡々と話は進んでいきます。でも出演者たちの何気ない会話や表情に、長年続いてきた番組への思い入れ・寂しさなどが顔を出し、大仰に描かれるよりも一つの古き良き時代の終わりがしみじみ胸に沁みる…そんな作品でした。ストーリーは淡々と…と書きましたが見せ場は結構多く、メリル・ストリープの久々の歌声も良かったし、２人組のカントリー歌手の歌には大いに笑わさせてもらいました。派手さはない映画ですが、しみじみしたい気分の時にはいい映画かと思います。　　◆今宵、フィッツジェラルド劇場で◆　　☆☆☆★　　　　A PRAIRIE HOME COMPANION　　　　2006年　アメリカ映画　　※　間もなくＤＶＤ発売予定です。

  2007.07.15

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  クィーン

  ダイアナ元皇太子妃の事故死の対応で批判に晒されてしまったエリザベス女王の苦悩を描く物語です。自分は自由に反論出来ない立場なのに、一方的に批判されてしまう地位。日本の皇室でも、皇太子殿下の妃殿下に絡むご発言が大きな騒ぎになってしまった事が記憶に新しいですが、思うように発言できない立場がどんなに苦しいものか、一庶民である自分には想像も付かない事です。もちろん、この映画に描かれていることがエリザベス女王の本当の気持ちかどうかはわかりません。それは本人にしかわからない事だと思います。でも誰かを一方的に悪者に祭り上げるマスコミとその記事に踊らされる人々…その構図は何処の国でも変わらない事なんだなぁ…。もっとも…そう思いつつも週刊誌のスキャンダル記事の見出しをせっせとチェックしちゃってる自分は、人様の事をとやかく批判できる立場では全くないんですけどね…ちょっと反省…。この映画の女王役でアカデミー賞を受賞したヘレン・ミレン。静かな口調と表情の中で表現した戸惑い・悲しみ・苦しみの姿…名演技でした。☆☆☆☆

  2007.05.07

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  善き人のためのソナタ

  ベルリンの壁崩壊のニュース映像は今も目に焼きついています。しかしこの映画を観て、同じ「統一」でも「西ドイツ国民」と「東ドイツ国民」の【喜び】には【違った意味】が相当に含まれていたんだろうなぁ…と改めて考えさせられました。舞台はベルリンの壁崩壊前の旧東ドイツ。反体制の反逆分子を探る国家保安省のとある局員と、彼によって私生活を盗聴されている劇作家＆恋人の舞台女優…国家に抑圧された彼らの「心」を描く物語です。「国家への忠誠」に何の疑問も持たずに（それを絶対の正義と信じて）反体制思想の持ち主を探る日々を送っていた国家保安省局員のヴィースラー。しかし自由な思想を持つ劇作家ドライマンの家を盗聴する毎日を送っているうちに、彼の中の「何か」が変わってきます。そんなある日、盗聴中の彼が耳にしたのが、ドライマンの演奏するピアノ曲「善き人のためのソナタ」。変わっていく自分の中の忠誠心に葛藤するヴィースラー、変革を求めるドライマン、「諦め」に心身を病む舞台女優クリスタ…。とても見ごたえのある人間ドラマです。ラストシーンでは思わず涙が…。最近涙腺が緩んできたのかなぁ…。☆☆☆☆☆

  2007.05.05

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  オール・ザ・キングス・メン （2006年・米）

  権力というモノは、やはり人を変えてしまうものなんでしょうか？この映画が描く政治家の姿は、古今東西数多くの権力者～かつては夢を、清い理想を追い求めていたはずだった人達～の多くが陥った罠のほんの一例なんですよね。もっとも現実には最初から「甘い汁」だけを吸う事が目的の輩もいるから問題なんですけどね…。この映画はかつてアカデミー作品賞を取った名作のリメイク作品なんですが、前作と比較するのも野暮なので、あくまで今回の映画化作品での感想を…。ショーン・ペン、今回はどうしちゃったの？？？？芸達者な役者さんのはずなんですがねぇ…個人的にこの映画での彼はいただけない…。この映画の前半での彼は「善人」のはずなんだけど…なぜか最初から「悪人顔」に見えてしまったのは自分だけでしょうか…(・_・;)ストーリーを知って見ているから、そう思っちゃったのかなぁ…？ちょっとその辺が気になりました。う～ん…。☆☆☆

  2007.05.01

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  ブラックブック

  １９４４年、ナチス占領下のオランダ。何者かの裏切りで家族をナチスに殺害されたユダヤ人歌手・ラヘルが、名前を変えレジスタンスのスパイとして過酷な運命を辿るサスペンスドラマです。次々と主人公に襲い掛かる悲劇…。『実際にこんな目に会った人々が大勢いたんだろうなぁ』という史実としての重みと、裏切り者の正体を探るサスペンスとが上手く絡み合って、重い内容ながら最後までドキドキハラハラさせられる作品でした。某サイトのレビューなんかでは『娯楽性を抑えたほうが、もっと見応えのある大作に仕上がっただろう』などとも書かれていますが、娯楽性のあるサスペンス映画にすることで逆に印象に残る作品になったんじゃないかなぁ…って個人的には思ってます。☆☆☆☆映画『ブラックブック』公式サイトhttp://www.blackbook.jp/

  2007.04.15

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  パリ、ジュテーム

  昔から数々の名作映画の舞台になったパリ。そんなパリを舞台に、１話につき約５分のショートムービー１８話で構成されたのがこの映画です。１８人の監督が描くひとつひとつのエピソードは色々な趣向が凝らされています。観ている時には『なんだ？？？今の話は？？？』って思える物も正直あったけど、全てを観終わって思い出すとなぜか懐かしい感じがする…例えるなら旅行中には特に面白く思ったわけじゃない場所が後で懐かしく思えたり、その時の何気ない会話が後の思い出では印象深くなったり…そんな感じで観ている時よりも時間が経つほど印象深くなる、そんな不思議な映画です。☆☆☆

  2007.04.13

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  ホリデイ

  見る前は実はあまり期待してなかった映画。（キャメロン・ディアスが余り好きじゃなかった…この映画を観るまでは）まぁ時間潰しに…ぐらいの気持ちで観たのですが…これが予想外に面白かった。アラ探しをしようとすれば、いくらでもアラが見つかる映画なんですけどね。二人はどこで家の鍵を交換したんだろう？　とか。でも細かい事は横に置いておいて素直に映画世界に没頭すると、なかなか面白い作品でした。個人的にはアイリス（ケイト・ウィンスレット）が出会う「老いたハリウッドの人々」のエピソードなど小ネタが効いていて面白く感じました。かつての名作『サンセット大通り』に出てくる人々と違ってみんな明るいですしｗ。ジュード・ロウは端正な顔に似合わず怪役を引き受けることが多いけれど、こういう爽やかな役も似合うんだと再認識。芸幅が広いですね。結構、心温まる作品でした。☆☆☆☆

  2007.04.12

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