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2006年07月21日
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カテゴリ:世界と政治

      追加は末尾 ◆◆◆◆◆◆以降
      ミス=「政経分離」 → 正=「政教分離」

7/20 天皇の靖国絶縁メモ
 7/20のネットニュース。天皇の臨終間近頃の発言メモ。
 昭和63年のA級戦犯合祀以降の、現・靖国神社参拝を天皇は嫌っていた。
 (別に聞いた話で、以前の月刊日本に、前宮司が宮内庁を通じて天皇の意向を聞かされていたという、前宮司へのインタビューがあったそうだ)

 A級戦犯合祀、特に軍人でもなく処刑されてもいない松岡・白鳥に言及し、以後行かないことにした。
 (合祀したのは、三月前に就任したばかりの新米宮司で皇国史観の元海軍軍人→元陸自。)

 その理由は、
1 A級戦犯全体の合祀か、
2 中でもとくに1,2人についてか、
3 本来の規則を曲げた強引な神社の行動が、その思想性によって、「もはや本来あるべき鎮魂の神社ではない」 と思わせたか。

 1については程度がわからないが、2と3は参拝をやめた理由として確実のようだ。
 だからどうということもない。神社は政府とは別のもので、政府によるつきあいは過去への礼儀に過ぎない。
 その上に、天皇との間が乖離しただけだ。

 後の文で再び詳細。

靖国神社の戦後の意味


 かつて神社と国は一体だった。(厳密には別として)
 戦後、政府と神社は別物になる。 (ただし、合祀に関わる手続きはつながっている。)
 ただ、過去のつながり――靖国神社に祀ると約束したことは残っている。 
 しかし、すでに政府は宗教とは無縁である。
 そこに行くのは、歴史が続いていることへの参拝であり、個々の霊?にとっては礼儀としての参拝
 神社に参拝することは日本政府の踏み絵にはならない。
 参拝することが、その神に従うことなどと本気で考える日本人は殆どあり得ない。

 もともと神社の御霊が何かを命令するという神社ではない。大陸的な宗教観と比べれば、参拝は礼儀でしかあり得ない。
 さらに、仏教・キリスト教がごちゃまぜでかまわないというのが多くの日本人だ。魂(笑) はバラバラにされてしまいそうだ。つまり、日本人一般にとって魂とは、「手を合わせるための投影」であり、礼儀と尊重のための形であり、人に何かを命令する教義的なものではない。

 靖国神社は、宗教法人として独立している。法的に天皇に従う義務はない。
 思想活動をしようと勝手である。むしろ、日本政府とは別のものだと明白になるだけだ。  


天皇と靖国の分離 


 1966年、A級戦犯を合祀するのに、厚生省から(遺族・地元から要望が出たはず) リストが出された。 戦犯裁判の不当さからの名誉回復の運動の一部らしい。(去年のNHK8/14特集) 長くそれは神社宮司の手元に置かれていた。
 1971年、崇敬者(熱心な氏子)総代会で合祀が了承。( 総代会は定員10人。経済界や司法界など各界の要人 から選ばれるらしい)
 1978年になって、再度の崇敬者総代会の了承を得て、新任したばかりの神社宮司は、 神社の最終手続きに反して天皇の承認なしに 合祀した。
 このときの天皇の感想の断片が7/20のニュースだ。

 倫理上頂点に立つ天皇からすれば、仲間意識の情のせいで責任を忘れていいかとも思うだろうが。
 彼らの――中でも軍人でない松岡・白鳥は、外交担当であることを利用し三国同盟を推進し、国外でかってに同盟戦争の約束をしたりして日本をかってに引きずり回した 裏切り者のように見える。
 かつ戦死者合祀という神社の大枠さえも彼らのためだけに無視している。この 特権意識は旧軍の腐敗を思わせる。
 天皇としては、行動 パターンが右翼の陰謀のように思えただろう。 
 (松平永芳宮司は、もと海軍少佐 →サイゴンで終戦→陸自入隊→定年。→ 神職素人で靖国宮司になる。)
 自分が利用されるのは避け、行かなくなった。と。

 だからどうなるって、
 日本歴史のある種の象徴-天皇と靖国-が一体である必要もない。 一神教や中央集権イデオロギー国家ではないんだから。
 合祀の決定は、最終的には天皇の形式的裁可を待つのが前提だったのを、当時の宮司がかってに省いたとしても、それは神社内のスキャンダルで天皇が語ることではない。だからもともと関係ないわけだ。


天皇の発言メモの影響

 与える印象は、靖国神社の歴史観と天皇とは別だということ。
 これを同一視しかねない雰囲気の中での対立が、進みそうだったが、そうはいかなくなった。

1 日本が政経 政教分離の国だと、よりわかりやすくなった ということ。
 靖国を擁護するのはセンチメントを護るのであって、天皇の権威を護ることとは別になった。
 天皇が嫌っていたことが明白になった以上、「靖国=盲目的なまでの強力な一体感の場所」 ではない保証が付いた。
 靖国神社への参拝→天皇中心の軍国思想で集結→再び戦争を始めようと・・なんてカルトな妄想は根拠が砕かれた。
2 ために靖国神社参拝を脅威と見なすりくつが弱まる
3 靖国神社が、「靖国神社だというだけで国民に命を捧げさせる装置」 ではないという傍証でもある。
4 過去をイデオロギーで解釈して一色にしてしまうことのばからしさを脱力とともに感じないだろうか?


守るもの

 靖国神社というのは現代ではどうでもいい存在だ。
 しかし、それを守る理由はある。
 いまある国家の神社とのつながりは、過去への礼儀でしかありえない。
 郷土の象徴としても意味がなくなっている。 田舎はとくに少子化で祭りも盛り上がれない。
 形だけのうっすらとした、礼儀でしかない代物だ。
 まあ、代わるに足るものはないが。
 しかし、そんなものをかんたんに捨てるのは、潤いと文化的なアイデンティティがあるとは言えないのだよ。

 どうでもいいという理由で、外国によって日本人の心を判定するのに妥協すれば、次には真実でないことで心を判定されるのを許す ことになる。
 分祀という妥協を、遙か先までの和解の象徴にしようとして要求されているのでなく、事実の証拠として要求されているのだ。
 (中国政府は象徴のように言うかも知れないが、それは中国の内部矛盾と日本内の反日のせいで、続かない)
 
 ただね、
 靖国宮司の歴史観をいちいち護る理由はない。
 それらは自由にすればいいし、参拝とは彼らに頭を下げるわけではないのだ。ただのサービス業管理者だ。 
 戊辰戦争の幕府軍側を今でも祀らないのに非軍人病死者を仲間内特権意識で祭り上げようと知ったことではない。
 靖国神社に祀られている遺族達が問題にすればorしなければいいことだ。


7/21 新聞報道

 朝日のは、
 一面に、
 A級戦犯合祀のせいで天皇は「参拝をやめた」。抗議のために、軍人ではないのは基準に合わないと言ったが無視された。
 二面で、
 参拝をやめたのは、A級戦犯合祀と無関係だという産経の主張は砕かれた。よってA級戦犯合祀 のせいだとはっきりした。
 末尾面で、
 反論者のコメントの見出し「拙速は避けよ」。
 (慎重論の内容―ちょこっと― 三国同盟が原因らしい、獄死者は基準に合わない。)

 産経は、
 一面で、
 天皇は「不快感」を示した。
 三面で、
 三国同盟推進の二人への批判らしい。天皇は、A級戦犯の軍人達を裁かせたくなかったという証言  がいろいろあることを指摘して、A級戦犯の合祀自体に反対だったか疑問を出している。

 どうも、 産経の方が主張の根拠が確かだ。


    ◆◆◆◆◆◆◆◆◆追加(7/22夕)◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 天皇はA級戦犯自体の合祀に、「政治的に慎重」 だったのか、「本来的に反対の考え」 だったのか、よくわからない。松岡・白鳥についてははっきり 「嫌いで反対」 なんだろうが。
 考えてみれば、天皇が数年に一度づつしか靖国に行ってなかったというのは、天皇は 「もともと政治的に慎重」 だったということなんだ。だからお忍び参拝しかしてなかった、と。 微妙な配慮で行かなくなることはありそうだ。
 しかし、死期の近いときに‘それが私の心だ’ と言う以上、何かへの意思と見るべきだ。

 だから参拝中止の理由になり得るのは、
1 二人への反発では足りない。
2 靖国神社の思想的に身勝手な立場から行かなくなった。
3 外国に対しての配慮。中国と左翼が日本を縛ろうとする前の状況でだが。
4 2+3。国内においてもそういうかってにものを考えるように暴走する危険を感じた。
 つまり、いわば 神社とは別れた位置に来た方が、日本の政治的安定としていい、という感覚・心だった。

 可能性は 2、3、4だろうな。 


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 ところで、手帳には貼り付けたメモ紙が多かったそうだ。
 死期が近づいた天皇が私的の気持ちを残したい気持ちがあったなら、もっと他にも残した言葉がありそうなものだ。
 日経は、一部だけをこの時期に急ぎ発表しようとしたのではないか?
 それが誰を利するのかはわからないが、この言葉だけなら、対立が表面は過激に論理的には複雑柔軟に、なっていくのが・・・まともなはずだが・・・そう取りたくない連中が多いからなあ。

 今回のメモにしても、「昭和天皇を免罪するものではない」 という文をどっかで見た。現天皇制度は、東京裁判史観の下で存在しているかのように書いていた。
 本音は、靖国の次は天皇だ、その次は日本人全体の再断罪だ、と思ってたやつが多いんだろうな。







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最終更新日  2006年07月22日 17時42分17秒
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