テーマ:正しい食育ってなに?(1638)
カテゴリ:牛乳・乳製品について
以前に、ヴィール(子牛肉)の過酷な一生について書いたことがあります。
簡単に復習しますと、 乳牛から生まれた雄牛は酪農家にとっては不要です。 だから一頭5万円で買われていきます。 (今や価格が下がって1万円くらいだそうです) そうして狭い枠に入れられて、鉄分を含まない代用乳で飼育されます。 なぜ鉄分を与えないか、というと、肉の色を赤くしないためなのです。 なぜだか知らないけど薄いピンクの肉が珍重されているのですね。 そうして、16週間後に屠殺されてレストランに並ぶのです。 その間に10%もの子牛が死んでしまうそうです。 それでも高値で売れるのでペイするのだそうです。 鉄分を与えないで死なないぎりぎりのところで生かしておく。 しかし死んでしまったのはしかたがない、ということでしょうか? では、霜降り(脂肪交雑というんだって)の肉はどうなんでしょうね? 霜降りはどうやって作るのでしょう? 「ビールを飲ませているのをテレビで見たぞ」 でもビールを飲ませれば霜降りになるのか、っていうと、 関係ないんですってね。じゃあ、なんでビールを飲ませるのでしょうか? 一つは話題性のため。そして一番の理由は夏場は牛が食欲がなくなるので、 ビールを飲ませる。そうすると食欲が戻るんだって。 なあんだ。エサをもっともっと食べさせるためだったんだ。 霜降り肉を作るにはいろんなことをやるんですね。 まず遺伝的要素。脂肪交雑の高い遺伝子を持つ系統であること。 雄、雌ともに去勢をする。 月齢を長くすると脂肪交雑は多くなるが、えさ代がかかるので、 牛の値段も高くなる。頃合いが大切。 濃厚飼料を与える。 粗飼料は青草よりも乾燥草のほうがよい。 運動をさせず、安静を保つ。 ストレス、闘争を抑制する。 過密飼育を避ける。 温度管理をしっかりする。(高温では食欲が低下する) 風に当てない。(体表面から熱エネルギーが奪われる) そして一番大切なことが、ビタミンAを与えないことなのですって! ビタミンAは筋肉に脂肪が付くのを抑える働きがあるのだそうです。 (これって生体防衛の自然の営みです。筋肉にサシが入る方が異常なのです) しかしながら全然与えないと牛は死んでしまうので、 ビタミンA給与を制限する、ということです。 これが難しいそうで、多すぎるとサシがうまく入らない。 不足しすぎると牛に夜盲症や発育不良、筋肉水腫などが発生するという。 ひどい場合は失明してしまうそうだ。 こういうのって、 鉄分が極端に制限されるヴィールと同じではありませんか? 要するに霜降り高級和牛というのは、 【人為的に正常な生育を阻害された牛】 ということですね? 運動不足で肥満体、ビタミンA不足で病気一歩手前の あるいはすでに夜盲症にかかっているかもしれない不健康な牛、 ということです。 それが証拠に、こういった牛のレバーは廃棄されるそうです。 何故かというと、膿傷が多いからなのだそうです。 肝臓が冒されているっていうことは・・・・? それでもあなたは霜降り肉を食べたいですか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月03日 20時43分23秒
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