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テーマ:DVD映画鑑賞(13602)
ちょっと、気になって「天国と地獄」を見ました。
どこかのTV番組で黒澤監督のこだわりの映画作りの話をみたんだけどね。 そこで、実際に人が住んでいる民家の二階を、映画のワンシーンのために壊したって言っていたのですよね。 それが、どんな映画なのか気になるじゃないですか~。 その映画が「天国と地獄」というわけです。 ☆天国と地獄☆(1963) 黒澤明監督 エド・マクベイン「キングの身代金」原作 三船敏郎・・・・・・・・・権藤 香川京子・・・・・・・・・伶子(妻) 江木俊夫・・・・・・・・・純(息子) 佐田豊・・・・・・・・・・青木(運転手) 島津雅彦・・・・・・・・・進一(運転手の息子) 三橋達也・・・・・・・・・河西(秘書) 仲代達矢・・・・・・・・・戸倉警部 山崎努・・・・・・・・・・竹内 ・ ・ ・ ストーリー ナショナルシューズの権藤専務は、自分の息子と間違えられて運転手の息子が誘拐され、身代金3千万円を要求される。 その時彼は会社を乗っ取ろうと画策していた。そのために資金を捻出した所だったのだ。彼は苦悩の末、運転手の為に全財産を投げ出し身代金を用意する。 無事に子供は戻ったものの、身代金はまんまと犯人の手に渡ってしまった。 権藤はその結果、人々の同情をかうのだが会社からは追われる事になってしまう。 警察は地道にじわじわと、犯人を絞り込んでいく・・・・ ~~~~~~~~~ 三船敏郎って、こういう俳優さんはその後でてこないから、すごいんだな~って思うよ。 今回のこの田中角栄さんみたいな雰囲気の権藤専務役には、顔つきといい体格といい、確かにぴったりしていると思った。 ただ、三船さんって「世界の三船」っていわれたけど、果たして演技がうまいのか~って微妙に思うよね(笑) 特に彼が苦悩する前半の部分はね~。 後半だんだんいい人になっていくと、なんだかいつもの三船さんって感じで見ていても楽になる。(と言っても、三船さんの映画殆ど見てないんだけどね) しかし、黒沢映画ではなくてはならない人物だね~。 他の出演者達も、とにかく皆さんすごい方々ばかりだったので、若い頃のそういうかたがたを見るのも楽しい。 ~~~~~~~~ 問題の「民家を取り壊したワンシーン」は、列車から誘拐された少年の姿を見せるという場面だった。 動く列車から、チラッ。 でも、確かに民家の二階があったら見にくかったろうな~。 なにはともあれ、恐るべし黒澤明だね^^) ~~~~~~~~~~~~~ 起承転結、しっかりと丁寧に作られている映画だなあと思った。 見やすいし、分かりやすい。 前半、室内劇のようだね。 権藤の心の葛藤がメインかな~。 秘書の河西、この人物がなかなか。 自分に有利なのは何かって考えている油断のならない男というのを三橋達也が演じている。 うまいなあ~。 実は刑事たちが権藤の家に来た時、私はてっきりこの刑事達は偽物じゃないかと思っちゃったのだ。 最近の映画だったら、多分犯人が刑事に成りすまして・・って事になってもいいじゃない? しかし、オーソドックスにこの刑事達は、やっぱり刑事だった。 考えすぎちゃいけないね(笑) 身代金を受け渡す中盤から、動きが出て来て、外に場面が移っていく。 そして、メインは刑事たちの地道な捜査だ。 刑事ものだね。 そうそう、バーでカレーライスが100円とか、ゴーゴーダンスだとか、麻薬中毒者たちがウロウロする路地だとか・・・そんな場面もおもしろい。 麻薬中毒者達は結構不気味で、ゾンビみたいだった。 そう、ここで菅井きんさんが出てくるんだよね、びっくり! そして、犯人をどう追い込んでいくかサスペンスを楽しんでいくのだ。 白黒映画にワンシーンだけ色をつけている。 そんな所も見逃せない。 *********** 黒沢映画は、やっぱり一度は見ておきたいね~。 今度は『蜘蛛の巣城』を見ようと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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