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テーマ:映画館で観た映画(8361)
カテゴリ:2008洋画
おっと、あっという間に3月が終わり4月。
そして、今朝は雪も降り・・・決してエープリールフールだからじゃないですよ~~。 この時期降るなんて久しぶり。 とはいえ、子供の入学式のときに大雪だったこともあるんだから、まだまだこちらでは雪が降っても不思議ではないんですよね~。 ☆エンジェル☆(2007)【ドラマ】 フランソワ・オゾン監督 ロモーラ・ガライ シャーロット・ランプリング ルーシー・ラッセル マイケル・ファスベンダー ストーリー 1900年代初頭のイギリス。貧しい家庭に生まれた少女エンジェル・デヴェレル。上流階級に憧れるエンジェルは、その世界を夢想しては文章にしたため物語を紡ぎ出していく。彼女の飽くなき情熱と類い希な文才が、やがて彼女に大きな転機をもたらす。彼女の原稿が出版社に認められ、16歳にして念願の作家デビューを果たすのだ。デビュー作『レディ・イレニア』は瞬く間にベストセラーとなり、人気作家となったエンジェルはついに夢見たとおりの暮らしを手に入れるのだったが…。 この映画去年の12月から公開してますね。やっとこちらで上映されたので楽しみに見に行きました~。 ふむ、この映画に原作があったとは知りませんでした。 パンフレットを買い求めたところ、原作ではかなり鼻持ちならない主人公のようですねえ。 ただただ想像だけで書いた小説が売れ、売れっ子小説家となり夢をかなえる主人公。 今で言うところのハーレイクインみたいなロマンス小説を書いていたんでしょうね。 しかしオゾン監督はこの主人公をなかなか温かい目で見ているように思うんですよ。 自分の夢を自分の力で切り開いた女性ですもん。 それがたとえ周りを省みなくとも、自分の世界を大切にした女性。 「スカーレット・オハラみたいだな」と、チラッと思いましたらやっぱりそこらへんも監督のイメージの中であったようですね。 オゾン監督版スカーレットなのかな~~。 映画はハリウッド映画黄金期のテクニカラー的世界なんですよね。 馬車に揺られるシーンとかまさに。 そして、室内もどことなく舞台劇っぽくもあり。 「8人の女たち」のように完全に舞台という感じではないですけどね。 オゾン監督は内省的な「ぼくを葬る」とか愛と喪失を描いた「まぼろし」とかミステリアスな「スイミング・プール」とかとにかくいろんな作品があるけれども、この映画はどちらかというと「8人の女たち」に近いのでしょうね。 オゾン監督らしさである謎とかオチとかは、今回はないみたいでそれが物足りないという感じもありますねえ、確かに。 しかし、「ミス・ポター」なんかのように当時の女性が自分のチカラで生きていく姿というのが見所かもしれないです。 それと、あの豪華な衣装ね。 エンジェルは周りの流行は関係なく、自分の着たいものを着るのね~~。 この衣装は彼女のイメージカラーでもある赤。 新作お披露目のシーンです。 豪華ですよね。 この時期の流行はパステルトーンのドレスだったそうで、その中で強烈な個性を持つエンジェルは真紅のドレスで登場するわけです。 エキセントリックな彼女だからこその衣装なんでしょう。 そういった時代的な知識が不足している私でも、なんとなく彼女の自宅で着ているふわふわしたドレスなどは「完全に自分の世界」を持った女性なんだなとわかるのでした。 後半彼女は、ある意味どんでん返しを受けるわけですけどそのときの彼女の服装は「どういうテーマなんじゃ?そりゃ?」と思います。 それでも原作よりはまだまだ抑え目であるようですけど・・ 彼女の人生は彼女のエゴの中で作られたもの。 その中に彼女の母親も、もちろん彼女の愛したエスメも取り込もうとする。 彼女は全身全霊でエスメを愛しているけれども、エスメはこれまた自分しか愛せない男。 彼女の中では白馬に乗った王子様なのだけど、彼女の愛し方はエスメを惨めにするだけ。 そうなんですよね、メロドラマなんですよね~~。 何でオゾン監督がメロドラマを作りたかったのか、それはわかりませんけど豪華な衣装や舞台を楽しめるそんな映画でした。 主人公のエンジェル役、ロモーラ・ガライは「つぐない」に出ているんですね。 そうそう、昨日やっと「タロット殺人事件」を見たんですけどそこにも出ていたんですね。 実は全く気がつかなかった(笑) たぶんスカーレット・ヨハンソンの友人役かなあ?? まあ、「タロットカード殺人事件」はヨハンソン(の水着姿)とかヒュー・ジャックマンとか他に目が行っちゃうから仕方ないよね~~(笑) ランプリングはさすがにさすがです。あの目の演技だけでもすごいと思う。 しかしもっと何か活躍させても良かったような気もするよね。 もったいないというか・・まあ居るだけで存在感があるけれども。 追記 ふと思ったんですが、主人公の生き方にオゾン監督は共感しているんでしょうね。 もしかしたら、オゾン監督に似ているのかも? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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