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空間・計画研究所／An Architect

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2007年10月の記事

全31件 (31件中 1-31件目)

1

食品偽装　告発ラッシュ等にみる人間環境系倫理の欠如

日経新聞によるまでもなく、食品の不正行為等に関する告発が急増しているようである。ミートホープの食肉偽装事件を機に農林水産省への告発が一気に増え、６～９月は前年同期の２．７倍に当たる１２４１件に達したという。偽装手口を具体的に説明する内部告発が目立つという。これに対し、食品業者が製品を自主的に回収する動きも急増、１～９月で昨年１年間の２．２倍の５２７件に上ってくるという。三重県伊勢市の老舗和菓子メーカー「赤福』の不正を告発する電話が同社関係者から東海農政局にかかってきたのは８月中旬であるという。通報者は製造日の改ざんなど手口を詳細に説明した。今月２９日に発覚した高級料亭「吉兆」グループの「船場吉兆」が期限切れの菓子を販売していた問題も、保健所への匿名の通報が端緒であったという。農水省に寄せられる告発情報はこれまで月に１００件前後だったが、ミート社の事件が発覚した６月は２５２件、７月には月間ベースで過去最多の３７１件になったという。赤福での問題が表面化した１０月はこれを上回る勢いであるという。農水省は来年２月までに食品業界の信頼向上を進めるためのガイドラインを作成する方針で、さらなる法令順守をしていく考えだという。しかし、これは、つぎからつぎへと法令強化と順守を勧めてゆくべき問題なのであろうか。かつて、法令が少なかった頃は、生産者は製品の品質への誇りと、それをまもるための人間環境系倫理のようなものがあって、法令の有る無しにかかわらず、自らを律して世の中に出しても恥ずかしくない様な物を生み出していたのではなかったのではないだろうか。法令は、事件が起きる度ごとに厳しくされてゆく現行の制度ではあるが、本当に先進国と言える国であるならば、法令に記されているいないにかかわらず、自主的に、人間環境系倫理が働いて、恥ずかしい製品等を世に出すことはしなかったのではないかと考えられる。法令の強化は、この自主的な人間環境系倫理の考え方を喪失させ、法令の抜け道強化へと人々を向かわせることになりはしないのだろうか。法治国家といえ、まずは、国民の倫理観を教育し、信じ、法令がなくとも、恥ずかしくないものづくりや食品生産を行える様にリードしてゆく必要が在るのではないか。今回の一連の騒動は、人間環境系倫理の重要性を示したと同時に、人間環境系倫理が普及していないという事実をしめしたことになろう。

Oct 31, 2007

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米中印で温暖化ガス世界の半分で、原発に走る各国の脅威

日経新聞によれば、国際エネルギー機関（IEA）が１１月７日に公表する２００７年度版の年報「世界エネルギーの見通し」で中国とインドの温暖化ガス排出量が２０１０年代半ばに米国とともに世界の半分を占めると予測していることが明らかになったと言う。IEAは中印の排出抑制が温暖化対策に欠かせないと強調。エネルギー利用の効率化が急務として、新興国の原発増設を認め、先進国からの省エネ技術の移転を促すという。中印が今後の温暖化ガス排出大国に成るということは由々しき事態であるが、そのことが、中印やエジプトなど新興国の原発開発に直接的につながるというのは恐ろしい構図である。新興国にその他の省エネ技術の移転を促すのはエネルギーを大事に使うことに繋がるのでいいことだと思われるが、先進国においても、安全性、特に、地震、テロ等の自然的人為的災害に直接的に繋がる恐れのある、技術的に不完全な原発が拡散すること、また、核廃棄物の効果的処理方法が見つかっていない方法であることを考える時には、安易に原発を新興国に提供すべきでないことを意味していよう。新興国には、第一に省エネ技術の伝授が必要であり、第二に、物的福祉（物が満たされれば幸せである）という価値観から、心的福祉（心が満たされれば幸せである）という価値観の回帰が本当の幸せに繋がることを説得する必要がある。自然エネルギーを使った電力開発の手法等も伝授する必要があるだろう。そうして、一見ローテクであるが、深林や生態系のもたらす恩恵と、それを人間の利用出来る様に改造した技術のもつ、科学的先進性を教える必要がある。自然という物の持つ、多くの新興国が目指す西洋文明では得られない生命のあり、環境によい生態学的魅力を新興国のみならず、先進国にも教えてゆく必要があろう。電気を起こすにも、省エネ技術と、植物など生態系などの電器を起こす力を人間の技術として取り込む技術がこれから必要な技術であり、西洋文化を取り入れた生活をするために、深林が失われ、省エネハイテク技術で獲得出来る以上に、CO2が吸収できない状況に進みつつ在ることに全ての人類が気づく必要がある。究極的には、地球温暖化の問題には２つの局面があり、１）温室化ガス（CO２等）が増えて、地球システム全体が温室化ガスの濃度が増えて温室化が進むことであり、２）温暖化させる熱エネルギーの消費により、温室化する地球システム全体を温暖化することである。化石燃料の消費には、１）と２）が関わっており、原子力の消費には２）が関わっているわけであり、原子力と言えども、温室化の影響はすくなくとも、過剰なエネルギーを出して温暖化させる効果があることには注意しなければならない。深林資源の保護と拡大は１）の影響を少なくする効果をもっているわけであり、１）の温室化と、２）の温暖化とははっきりわけて議論する必要がありそうである。みなさんは、この問題をどのように考えますか？

Oct 30, 2007

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すでに、途上国の環境汚染が日本に影響

日経新聞によれば、九州地方などを中心に頻発し、中国大陸からの「越境汚染」が指摘されている光化学スモッグについて、環境省の検討会は、２００７年１０月２９日、「本州付近で春季に観測されるオゾン（光化学オキシダントの主成分）のうち、約１０～１６％が東アジアを起源としているものと考えられる」などとする中間報告素案をまとめたという。光化学スモッグは日本では、高度経済成長期の１９７０年代が発生のピークだったが、ここ数年日本国内の発生域は拡大しているという。環境省によると、２０数年前と比べ４割近く増えているという。環境省の検討会はこうした要因について、中国大陸から原因物質の窒素酸化物（NOx）が偏西風などに乗って日本に流れてくる可能性を指摘しているという。アジア全体のNOx排出量は１９８０年から２００３年で約２．８倍（中国は３．８倍）に増えたが、これに呼応するように日本で観測される光化学オキシダント濃度もほぼ同時期で２割近くのびたという。また、高濃度に日ほど大陸からの影響が強くなる可能性にも中間報告は触れているという。一方で、気象状況の影響もあり、光化学スモッグは夏季に発生する場合、気温が２度上昇するとオゾン濃度が４％上昇するとされるという。近年は、地球温暖化や猛暑の影響でこうした特性が色濃く出た可能性があるほか、１９９０年以降の紫外線量が増加しており、光化学オキシダント濃度上昇の一因の可能性があるという。光化学スモッグは、そもそもは、自動車の排ガスや工場のばい煙に含まれるNOxなどが紫外線に反応し、身体に有害な光化学オキシダント濃度が高くなる状態であるという。このように、地球温暖化自体と相まって、環境後進国の環境汚染の直接的な影響が日本におきるということは、日本が、日本国内の環境問題の解決に閉じこもっている間に、周辺の地球環境からの影響をうけ、間接的に、日本での環境問題に影響を受ける程度まで事態は深刻性を増していることである。日本の様な、環境先進国は、内に閉じこもった環境政策や対策をしているのではなく、地域やグローバルの視点で環境行動をしなければならない時期に既に至っていることを示しているといえる。一部の国の内政的な環境政策は、周辺の環境後進国の存在で効果が低下することを考え環境後進国をなくす様な、経済的、政治的な対策の手を差し伸べて、宇宙船地球号の住民達の全てが幸福であるような方針をとらなければ、自らの住民の幸福をも獲得できないのである。今こそ、この状況に目を見開いて、政府には未曾有の人類淘汰の危機に立ち向かって欲しいものである。

Oct 29, 2007

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情報処理拠点集約で、省エネルギー達成できるか

日経新聞によれば、ソフトバンクや富士通などが、情報処理受託で大型拠点を形成し、ITインフラ整備が加速される模様である。内部統制ルールで需要増加も見込まれると言う。ソフトバンクは外部企業の情報システムの運用や保守を一括受託する「データセンター」で国内最大級の拠点を新設し、４００億円を投じ、北九州市に来春から十万台超のサーバーを収容できる施設を整備するという。日立製作所や富士通も首都圏に大型拠点をつくり、産業界では生産性向上を狙い膨大なデータ処理を専門のIT(情報技術）企業に委託する動きが活発化し、来年度から内部統制ルールの導入で扱うデータ量の急増も見込まれているという。米国に比べて遅れていた日本のITインフラの整備が加速しそうだという。１９９０年代以降、ITの革新が企業の生産性を大幅に高める役割をになったが、バブル崩壊後のリストラにおわれた日本企業の投資は抑制されてきたという。大規模データーセンターの整備が進めば企業は情報システムを低コストで構築・活用できるようになるという。ソフトバンク子会社のソフトバンクIDC,日立、富士通、などのIT大手の主要なデータセンター計画を合算するとサーバーの国内稼働台数の１割強に相当する３０～４０万台規模の情報処理能力が生まれる見通しであるという。今後、企業からの委託が急拡大するとの読みがあるからだという。国内データセンター市場は年率１３％前後で拡大し、２０１０年の市場規模は０６年比約７割増の９８５０億円に達すると言う。ブロードバンド通信の普及を背景に、単体の情報量が増大し、企業情報も急増しているといい、２００９年３月期から金融商品取引法に基づく内部統制ル－ルが適用されることもあり、企業が保存するデータ量も急速に増えるとみられているという。情報処理のサーバーを大型拠点に集約すると、保守メインテナンスが簡単になる他、今まで分散していた遊休状態に近いサーバーの効率的運用がはかられることになろう。」それにより、流通する情報量に対して、かかっていた、サーバーなどの出す環境負荷が総体として減少することにつながろう。また、サーバー自身も汎用性の高い物が選択されれば、サーバー自身の環境負荷が減少するほうこうに働くであろう。個別サーバーと違い、情報センターのセキュリティが必要と成るが、個別サーバーの運用のトラブルのようなものは減少すると考えられ、増え行く情報の効率的処理が行われやすくなることになろう。総体として、温暖化ガスの発生量をへらすことができ、情報原単位あたりの環境負荷が減少し、情報のエントロピーが物質や熱のエントロピーと同質と成る事態まで、多少の時間的猶予を与えることに成るかもしれない。

Oct 28, 2007

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ベンガラ、丹、朱、紅、赤が似合わない（？）街、現代東京

イタリア文化会館の赤いエレベーションが出来てからか、東京を中心とする都市部で、ベンガラ、丹、朱、紅、赤と言った色の建物を排斥しようとする流れが誤った形で進められているようである。本日のNHKの「北京バイオリン」という中国のドラマで、北京の伝統的旅籠や、紫禁城の赤系統の建物が出てきたが、古来、中国や朝鮮半島ではりっぱな建物には多く赤系統の色が用いられてきているようである。日本でも、青丹よし奈良の都～と言われるように、古代建築では丹色（赤）の柱梁垂木などの構造部や、青い瓦などが用いられ、それだけを聞くとけばけばしい印象をもたれるような文化が栄えていたのである。それ以前から、法隆寺などの大陸文化に由来する日本の伝統的仏教建築は、漆などの赤色系統に柱梁垂木などの構造部が彩られてきたのである。今も、法隆寺に行けば、創建当時の漆のあとが見られる通りである。それ以降の京都を始めとする仏教建築の多くが、創建当時の漆のあとが見られる建築が多いことはだれでも気がつく通りである。神社建築においても、伊勢神宮のように、式年遷宮をおこなうものなどは、白木でできているが、その後の多くの神社や朱色に塗たぐられているのはご存知のとおりである。しかも、仏閣の場合と異なり、改修の度に新しく朱を塗り直しているものが多いのもご存知の通りである。そもそも、ベンガラ、丹、朱、紅、赤と言った物は、緑の補色（反対色）であり、緑の多い環境では、図と地の関係のある配色であり、よく馴染むはずである。赤い建物の影は緑色の影ができるとも考えられ、陰影の深い伝統的日本建築には、赤系統の色がその周辺の杜の環境によく馴染んだのであると考えられる。このことを考えてみると、現代の東京をはじめとする都市に赤系統のエレベーションが似合わないとすれば、それは、赤が似合わないのではなく、緑に似合わない街並になってきていることを示していることになるのではないだろうか。現代の東京をはじめとする都市は、樹木や杜の緑が不足してきており、緑となじむ赤が似合わなくなってきているのである。東京の環境問題が、樹木や街路樹や杜や屋敷林をとりもどすことにより解決するような環境になったときには、青い空と杜の緑と建物の赤が美しく馴染む様に戻っているはずである。そのころに、現代東京を代表する建物が伝統的建造物群となっているためには、むしろ、赤系統の建物を増やし、陰気で憂鬱なコンクリートジャングルを思い起こす、グレー系統の建物を減らすようにしなければならないとも考えられるが、皆さんは、本当のところどのようにお考えなのでしょうか。

Oct 27, 2007

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人口減少、楽観できず

地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題は要するに１）地球全体のマスとしての人口過剰問題２）一人一人の人々の価値観を物的福祉（物質が充足すれば幸せである）　　から心的福祉（心が充足すれば幸せである）に変えら得るかということである。日本は、１）の人口過剰問題から、少子高齢化もあって、人口減少社会を迎えることになり、人口の減少などにより、温暖化ガスの削減が、自然と進むという一方で、日本人一人一人ではなく、国家としてのマスとしては経済の持続性をたもつのが難しくなるという考えもある。資源・エネルギー環境問題だけに焦点をしぼれば、人口減少はいいことであるが、そのままの状態で持続的な経済発展をよしとする社会観では、社会が持続しない方向に進む可能性が高いことに成るという考えもある。しかし、２）に立ち返れば、GDPにはあまり意味がなく、一人当たりの国内総生産等の指標が意味を持ってくるのではないかと考える。そのような考え方の上で、日経新聞の「人口減少楽観出来ず」という記事を見てみよう。政府が１１月初めに閣議決定する「２００７年版少子化社会白書」の内容が明らかになったと言う。２００６年の出生数、合計特殊出生率とともに６年ぶりに増加に転じたものの、２００７年は再び減少傾向のため今後は「楽観できない」と指摘しているという。少子化が進む中で持続可能な社会保障制度をつくる為には、高齢者の年金や医療費などの給付見直しが必要との見解を示しているという。白書は人口減少による労働力の不足が経済成長に悪影響を与える可能性を指摘し、社会的影響として集落の維持が困難になるなどの問題が生じる可能性があるとしているという。しかし、一人当たりの国民総生産のようなものは、人口減少により減少するとは限らず、温暖化ガスの一人当たりの排出量が減少すれば、国の全体での国民総生産のようなものは或程度減ってもかまわず、一人一人の生活は、豊かになる可能性も否定できないだろう。白書では、成長を続けるために女性や高齢者など働く意欲のある全ての人が就業参加できる社会をつくる必要があり、そのためには働き方を改革してワークライフバランス（仕事と生活の調和）を早期に実現することが重要としているという。また、子供の年齢に合わせた木目細やかな子育て支援の充実の必要も訴えているという。しかしながら、人口が減少しても、一人当たりの国内総生産が下がることはなく、むしろ、そう成ることで、増加することもあるのではないかとかんがえられる。日本の国の持続可能性だけのために、人口減少を防ごうとしているのではないかと疑念が生じる。国民の視点として実感するのは、一人当たりの指標であり、国全体の国内総生産の指標でないはずであり、２）の価値観を持って、緑に囲まれた、非密集住宅地に住める様になり、人口減少で資源・エネルギー・環境問題が減少が落ち着くことがあるならば、適度の人口減少の方が望ましいというのが正しい議論なのではないだろうか。

Oct 25, 2007

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排出権取引は値上がりし、省エネ投資は値下がりする

日経新聞によれば、排出権の取引価格は、現在、１トン２０００円前後だという。これに対し、省エネなどの対策では、排出量を１トン減らすのに約５万円かかっているという。すなわち、排出権を活用する場合の２５倍であるが、化学や製紙業界は省エネへの取り組みが継続的なコスト削減に成ると考え、自前の対策だけで目標達成を目指している。その理由を考えてみよう。排出権取引が出来る相手国は、１）温暖化ガス削減義務のない発展途上国など２）温暖化ガス削減義務以上に削減している先進国などになるであろう。しかしながら、省エネなどの対策が、排出権購入の２５倍もするという現実からすると、２）は殆ど見込めず、排出権取引ができる相手国は殆ど１）に限られよう。しかるに、京都議定書、ポスト京都議定書、ポストポスと京都議定書、等々と時間が経ち、段階があがるにつれ、１）の、温暖化ガス削減義務のない発展途上国などの絶対数はどんどん減少してゆき、また、省エネ技術の遅れた発展途上国などはどんどん排出量が増えてゆくと考えられる。従って、省エネ技術が世界的レベルで格段に進歩し、世界レベルの排出量の絶対量が削減されない限りは、排出権はどんどん減少し、排出権取引は値上がりしてゆくことになる。すなわち、排出権は、当面値上がりが続くことが予想される。これに対し、省エネ投資の方は、現時点での投資金額に対し、排出権取引が値上がりしてゆく分だけ相対的に金利を差し引いた分だけ相対的に値下がりしてゆくと考えられる。しかも、時間の経過とともに、省エネ技術が向上することはほぼ間違いないため、後発の省エネ技術への投資であっても、排出権取引よりも、相対的に値下がりが予想される。すなわち、企業にせよ、国にせよ、個人にせよ、排出権取引ができるのであるならば、計画的に、省エネ技術への投資に移行してゆくことが地球全体のためであるのみならず、己自身の持続可能性にとってためになることであると考えられる。単に、表面的な経済性の問題だけではなく、企業や国家のイメージの向上にやくだち、経済の深層で発展に寄与する他、地球全体の健全化に貢献することに成ろう。

Oct 24, 2007

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東京都、気軽な募金で緑地増

日経新聞によれば、東京都は２００７年１０月２２日、都内の緑地を大幅に増やす為、都民や企業から募金を集める「緑の東京募金」を開始したという。３年間で合計８億円を目標とし、１０年後に公式サッカー場の１５００個分に相当する１０００ヘクタールの緑地を生み出す計画の実現に役立てるという。ということは、８億円の募金だけでは十分とは言えないわけではあるが、都民の善意をつのり、環境意識を高めることは、その後の施策や、環境行動に影響を与えることであろう。募金は一口１０００円からであり、募金者は使い道を１）東京湾に「緑の森」を整備する２）街路樹を倍増３）校庭の芝生化４）花粉の少ない森造りの４項目から選べるという。温暖化で浸水しかねない１）の東京湾の「緑の森」はマングローブの森にする必要があるかもしれないが、身近な緑である２）～４）有効な緑化であると支持できる。日経新聞によれば、１）の「生みの森」は日比谷公園の約５．５倍の広さをもつ、中央防波堤内側の埋め立て地（約８０ヘクタール）にタブノキやエノキなど約４８万本を植樹する事業であるという。業界団体などと組織した実行委員会が募金を受付、「緑の東京募金基金」に積み立てるという。７月から先行実施中の「海の森募金」で集めた７６０万円は「緑の東京募金」に統合するという。都民の選択が、即効性の高い「身近な緑」の為に向けられることを祈る次第である。

Oct 23, 2007

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環境省　温暖化被害対策を検討を開始

日経新聞によれば、環境省は地球温暖化による国内の被害を最小限にとどめる対策案の検討を開始する。ということは、今まで手についていなかったとも言えるが、今後の対応を期待する。２０２０年から３０年における温暖化による農作物の減収や蚊などの増殖による健康被害等の他、海面上昇による洪水などの影響を予測して、防災や新品種開発等の対策を詰める見込みである。温暖化の被害が日本より深刻かもしれない発展途上国にも情報提供により、浸透を図る考えのもようである。温暖化を巡っては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル）が、２００７年春、世界の今世紀末の平均気温上昇の予測から、日本にも深刻な被害を指摘しているという。東京や大阪などの湾岸地域が浸水し、コメの収穫が大幅に減少し、経済被害が１２０兆円に達する試算であるという。このような状況のもと、環境省は、温暖化被害を軽減する対策づくりが急務と判断し、委員会を設けて２００８年５月に報告書をとりまとめる考えと言う。具体的な対策としては、海面上昇による洪水の危険性が高い地位域のハザードマップを作成し、洪水を防ぐための堤防づくりの指針とし、暑さに強いコメやリンゴの新品種を開発し、気温上昇で広がる恐れが高い感染症の予防を進めたりするという。環境省も、将来の展望が見え始めたようで、本格的な対応にとりかかる準備が出来た模様である。

Oct 22, 2007

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シリコン不足が太陽電池を変える

２００７年１０月１９日の日経新聞によれば、太陽電池のシリコン使用量をめぐる技術争いが勃発しているという。シャープは、２００８年春にも、主要原料シリコンの使用量を従来の１００分の１に減らせる新型太陽電池の量産を始めるという。奈良県に専用ラインを建設するという。シリコンは調達難で価格が高騰してるという。シャープが量産するのは「薄膜型」と呼ばれる太陽電池であり、これまで手がけてきた「結晶シリコン型」に大量に使われるシリコンが半導体メーカーなどとの争奪戦が激化していた。「薄膜型」は、同じ量の電気を売るのに利用者が支払う費用（工事費や付帯設備を含む）を現在の半分に下げることを目指すという。ホンダや昭和シェル石油はシリコンそのものを使わない「金属化合物型」の量産を本格化し、富士電機システムズは、フィルムにシリコンの薄膜を形成するタイプを増産するなどシリコン不足に対応した新商品でシェア拡大を狙う動きがあるとう。これまで、圧倒的な競争力を誇ってきたシャープや京セラなどは、ドイツや中国のシリコンの長期調達を可能にしたメーカーなとに比べ、シリコン不足で増産ペースが鈍りシェアが低下したという。太陽電池の今後の在るべき姿は、生態系、とくに、植物系の太陽エネルギー獲得技術を工場生産にとりこむことが必要であり、シリコンの存在に頼った太陽電池は、世界的な資源・エネルギー・環境問題の解決には、大した影響が与えられない物と考えられる。

Oct 21, 2007

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世界経済の減速懸念問題の逆転的解釈

世界経済の動向について、米住宅問題と原油高注視により、楽観見通し修正の舵を、G７会議共同声明で切ったという記事が盛んに乗せられ、政府系ファンドの活動の透明性が要求されている今日この頃である。経済が分からない人間がこの状況を逆説的に分析してみることにする。環境問題がらみで、原油高が進展するとすれば、バイオエタノールなどの代替燃料資源や、環境技術開発の価格が、原油高と相対的に、割安になることにならないのだろうか。安い原油が入手可能な時には、環境に悪くとも、化石燃料資源である原油の消費が進み、温暖化ガスの発生が促進されるが、或一定の期間安定して原油高が続くのであるならば、環境技術や代替燃料資源獲得の為の開発経費は相対的に安くなり、進むという傾向にあろう。米住宅のサブプライムローンの何たるかはともかく、政府系ファンドや国際金融資本の動きは、儲りもしないローンの後始末よりも、原油、貴金属等の資源に投資をして儲けるとともに、環境技術の開発促進と、その後の乗り換えに動くというシナリオの神の声を聞いているということはないだろうか。心配なのは、環境技術の開発が一定の成果をださないうちに、原油価格が再び下がると、相対的に開発された環境技術や代替燃料技術が高くなってしまい、開発が止まってしまうことである。ここに来て原油高になっているのは、ユダヤ資本や国際金融資本や政府系ファンドの長期的展望の中に、資源・エネルギー・環境問題の解決への道筋をつける神の声が反映しているのではないかということである。中途半端な環境技術や代替燃料資源の需要は、深林の破壊などにつながり、環境破壊を促進してしまうおそれがあるが、或程度恒常的な新技術開発のチャンスが与えられるのならば、環境経済の進展の兆しと成る可能性は否定できないのではないのだろうか。専門家に聞いてみる必要があろう。

Oct 20, 2007

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東京都多磨地区　農地の宅地転用規制強化

東京都でも２３区のはずれになると、かつては、農地や農家の屋敷林が広がり、武蔵野の面影があったものである。しかし、じわじわと、その武蔵野の面影が蝕まれていた。バブルが崩壊した以降、土地神話が崩壊したにもかかわらず、既成の不動産業者やデベロッパーが生きながらえるためにか、安くなった農地をアパートや安マンションや戸建住宅のミニ開発にあてるようになった地主が多くなってきていたが、ここに来て、家の近所で最後まで残っていた芝生がプレハブメーカーのアパートと駐車場に変わってしまった。もはや武蔵野の面影はなくなり、あたりは、２階建ての密集住宅地に取り囲まれる最低の住環境に成った我が家の敷地は、半世紀程前には、半分が武蔵野の林のなごり、残りの半分が原っぱで囲まれていたというのはうそのようなことである。こうした中、日経新聞によれば、東京都は２００７年１１月末から多摩地区で農地を宅地に転換する場合の規制を強化するという。現在の農業委員会への届け出などに加え、都の開発許可を原則義務づけて無秩序な開発を防ぐという。転換に当たっては道路や講演などの整備費用を開発業者に負担してもらい、自治体の財政負担を軽減するという。都が開発許可をもつ多摩地区（町田市を除く）と島しょが対象であるという。２３区では実際の許可権限を持つ各区に同様の規制を導入するように働きかけ、都内全域での実施を目指すという。都は許可に際して、道路の拡幅や公園の新設、排水設備の設置などの整備費を開発業者や地権者に負担を求めるという。宅地化することで得られる利益と引き換えに、必要な都市基盤は事業者側に責任を持ってもらうという。都心回帰の流れが強まる一方、マンションや戸建て住宅の適地は少なくなってきているという。このため、市街地に残る農地やグラウンドなどを宅地化する動きが広がっているという。農地は市街地の貴重な緑となっている面もあるため、規制により乱開発を防ぎながら、一定の緑地を確保するねらいもあるという。このような乱開発にともなう緑地の喪失は、東京都だけではなく、全国の都市部周辺地区の共通の課題であると考えられる。そうした地区でも、手遅れに成らないうちに、貴重な緑地等の保全を図り、地球温暖化により加速度的にひどくなるヒートアイランド現象から居住環境を守る手だてをする必要があると考えられる。

Oct 19, 2007

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環境教育が環境経済に貢献する

日経新聞によれば、東芝は１０月１７日に、環境に配慮した家電製品の販売促進活動に乗り出すと発表したという。「eco（エコ）スタイル」という標語で、消費者に省エネ効果を訴えてゆくという。省エネ効果の高い白物家電のイメージ強化をはかり、同社の売上高の１０％を占める家電事業をもり立ててゆこうということのようである。今後は「アジアやロシアなどを中心に海外事業を拡大する」という。地球温暖化に対するネガティブキャンペーンはすればするほど、省エネに対するポジティブキャンペーンになるという構造になっていると考えられ、政府の政策や、マスコミの報道で、地球温暖化をはじめとする資源・エネルギー・環境問題の問題提起をすればするほど、ポンプアップするように、環境配慮商品への移行が進むと考えられる。環境配慮商品は、適度の価格の差別化が望ましく、それにより、インフレ傾向が助長される程度がいいだろう。間接的な、消費税率アップ同等効果が期待される。そうした効果を上げる為には、国民がパニック状態に成る程の行き過ぎのキャンペーンは避けなければ成らないが、将来の世代の幸福に対する費用対効果が望まれることが、よく教育できるように、政府や報道機関の、環境改善への意志表示が必要であろう。資源・エネルギー・環境問題をつまらない政局にまぎれこますことなく、国民総意、あるいは、人類共同の課題として取り組んで行く必要があろう。

Oct 18, 2007

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世界との排出権取引、国内での排出権取引

本日の日経新聞に、２種類の排出権取引が載っている。一つは、世界との排出権取引であり、二つ目は、国内での排出権取引である。まず、一つ目は、三菱商事がチリで進めている温暖化ガス削減事業によりCO2換算で年８２万２千トンの排出権を獲得したという。６種類ある温暖化ガスのうちの一つ、亜酸化窒素（N2O)を減らす事業が、国連のクリーン開発メカニズム（CDM）という第三者機関に登録されたためであるという。中南米地域の温暖化ガス削減事業で、過去２番目の大規模案件となるという。チリ北部の鉱山の発破用爆薬を製造するエナエックス社の工場に、硝酸の生産過程で出るN2Oの分解プラントを設置したという。三菱商事は事業を企画し、CDM登録に必要な手続きを支援した。見返りとして、今回の事業で生じる排出権をほぼ全量、有料で買い取る権利を得たという。つぎに二つ目は、東京都環境審議会が１０月１６日、CO2の排出削減義務化に向けた報告原案を固めたという。１）排出権取引は第三者機関が認証した分のみを認めて投機を防ぐ。２）削減目標には条例策定以前の過去の削減実績も考慮する。などが柱だという。審議会は年度内に石原知事へ答申する運びで、これを受け都は２００８年度に環境確保条例の改正を目指すという。計画期間は２０１０年度から５年間を第１期とするという。都は削減目標を達成するため、大幅な削減に成功したところから削減分を購入できる排出権取引の仕組みを導入する方針を表明済みであるという。ただ、野方図に排出権取引を認めると削減の実効性が失われかねない上、投機を招く恐れが在るとして、審議会は有識者らを交えた第三者機関が排出権取引を認証する制度を導入し、認証された削減分のみを認める方向を打ち出したという。世界の排出権取引と、国内での排出権取引の計算方法や指標が異なっているのでは、日本に限らず、世界的に、迷惑と動揺を生じさせる可能性が否定できないであろう。排出権の認証期間のヒエラルキーをきちんと設定し、世界の排出権取引と国内での排出権取引の互換性が保たれる程度に、品質を保つ様にしておかなければ、あとで、国際問題が生じる可能性や、排出権取引の場所別の実効性が問われる状態になりかねない。この問題について、関係当局は、早急に整理すべきではないだろうか。

Oct 17, 2007

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世界との排出権取引、国内での排出権取引

本日の日経新聞に、２種類の排出権取引が載っている。一つは、世界との排出権取引であり、二つ目は、国内での排出権取引である。まず、一つ目は、三菱商事がチリで進めている温暖化ガス削減事業によりCO2換算で年８２万２千トンの排出権を獲得したという。６種類ある温暖化ガスのうちの一つ、亜酸化窒素（N2O)を減らす事業が、国連のクリーン開発メカニズム（CDM）という第三者機関に登録されたためであるという。中南米地域の温暖化ガス削減事業で、過去２番目の大規模案件となるという。チリ北部の鉱山の発破用爆薬を製造するエナエックス社の工場に、硝酸の生産過程で出るN2Oの分解プラントを設置したという。三菱商事は事業を企画し、CDM登録に必要な手続きを支援した。見返りとして、今回の事業で生じる排出権をほぼ全量、有料で買い取る権利を得たという。つぎに二つ目は、東京都環境審議会が１０月１６日、CO2の排出削減義務化に向けた報告原案を固めたという。１）排出権取引は第三者機関が認証した分のみを認めて投機を防ぐ。２）削減目標には条例策定以前の過去の削減実績も考慮する。などが柱だという。審議会は年度内に石原知事へ答申する運びで、これを受け都は２００８年度に環境確保条例の改正を目指すという。計画期間は２０１０年度から５年間を第１期とするという。都は削減目標を達成するため、大幅な削減に成功したところから削減分を購入できる排出権取引の仕組みを導入する方針を表明済みであるという。ただ、野方図に排出権取引を認めると削減の実効性が失われかねない上、投機を招く恐れが在るとして、審議会は有識者らを交えた第三者機関が排出権取引を認証する制度を導入し、認証された削減分のみを認める方向を打ち出したという。世界の排出権取引と、国内での排出権取引の計算方法や指標が異なっているのでは、日本に限らず、世界的に、迷惑と動揺を生じさせる可能性が否定できないであろう。排出権の認証期間のヒエラルキーをきちんと設定し、世界の排出権取引と国内での排出権取引の互換性が保たれる程度に、品質を保つ様にしておかなければ、あとで、国際問題が生じる可能性や、排出権取引の場所別の実効性が問われる状態になりかねない。この問題について、関係当局は、早急に整理すべきではないだろうか。

Oct 17, 2007

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中国「ポスト京都」に貢献

日経新聞の中国共産党大会に記事によれば、「ポスト京都議定書」に貢献をテーマの一つとしてかかげ、「エコ文明を建設し世界の気候改善に新しい貢献をする」と大会で宣言されたという。報告では、地球温暖化防止のためのポスト京都議定書の枠組みづくりに協力する意欲を見せたと言う。中国政府は２０１０年までに２００５年比でエネルギー消費効率を２割高め、汚染を１割減らす目標を掲げ、工場の環境基準を厳しくしているが達成は難しい情勢であるという。大企業からは「環境対策なくして企業は立ち行かない」との声も聞かれ始めたが、一方で、重慶の小さなセメント工場は今なお白煙と異臭をまき散らしながら、「当局の許可を得ている」と増産を続けていると言う。格差是正で調和社会と主張しているが、２００２年の党大会で国内総生産（GDP）総量を２０００年の４倍にするとしたが、今回は一人当たりのGDPでも同様の目標を上げ、庶民が中進国並みの所得が得られる「小康社会」の実現を目指す方針を明らかにしたという。CO2等の温室化効果ガスの排出量にしても、同様に、国民一人あたりの排出量という視点が大事であり、それにより、環境汚染も解決へ向けた糸口をたどることに成ろう。

Oct 16, 2007

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煙草を吸う人に環境問題を主張する権利があるか？

最近では、喫煙に市民権がなくなりつつあり、飛行機や鉄道などの内部の多くや、喫茶店の部分、公共空間、街の中、タクシーなどと、禁煙のところが多くなった。街の中で、喫煙者が減ると意外なことがおきた。それまで、煙草の煙に麻痺していた感覚が煙草に敏感になってくるのである。外部空間で煙草の匂い等感じることはまれであったはずなのに、背後から忍び寄る煙草の匂いと煙の気配がするようになる。そして、しばらくすると、煙草を吸った人が現れる様になった。以前は、事務所の喫煙室で、煙草を吸う人と一緒に居ても平気であったが、今ではそんなことは考えられない。喫茶店などで、喫煙者のコーナーが、壁も無く禁煙者のコーナーと接していること自体が信じられない事態となった。かつて、飛行機が全面禁煙でなかったころ、椅子一つへだてて、禁煙席と喫煙席が接していたこと等信じられない。ところで、喫煙者の肺の中に吸い込まれた煙は工場地帯の大気汚染の街の中の汚染状態とどちらが汚染された状態なのであろうか。受動喫煙の人の被る大気汚染は、工場地帯の大気汚染とどちらが汚染されているのだろうか。発がん性などは、煙草の煙の方が、工場による大気汚染よりひどい場合が多いのではないだろうか。そうだとすれば、煙草を吸う人は、環境問題云々と意義を唱える権利が在るのか疑問になってこないだろうか。

Oct 15, 2007

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持続可能な発展めざす中国共産党大会

日経新聞の社説によれば、中国共産党の第１７回党大会が２００７年１０月１５日、北京で開幕するという。焦点の指導部人事で胡錦とう総書記（国家主席）の再選は間違いないという。党規約の改正も重要テーマで、持続可能な発展を目指す胡総書記の指導理念「科学的発展観」が盛り込まれる見通しだという。中国経済は輸出と投資の２本柱で５年連続の２けた成長となる公算が大きいが、国内では環境や省エネにも配慮した経済運営が求められるという。胡総書記が今回「科学的発展観」を党規約に書き込もうとしているのは成長至上主義を軌道修正し、経済の加熱を抑制する狙いもあるという。経済の急成長は貧富の格差を拡大するなど「ひずみ」も生み、社会の安定を揺るがしているからだと言う。ほかにも大きな問題があるなかで、「科学的発展観」を重用ししていることは、日本の経済運営や政治にも見習う所が在るかもしれない。

Oct 14, 2007

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ゴア氏ノーベル平和賞受賞で、世界の環境リーダーへの期待

アメリカ元副大統領アル・ゴア氏に、アメリカを代表する「地球環境問題の伝導士」としてノーベル平和賞受賞が決まった。地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題の解決にアメリカ国民が大統領のイニシャチブを要求するならば、ゴア氏が次期アメリカ大統領に選ばれることは必要なことであろう。ゴア氏は地球温暖化問題に市民権を与えたということで、その功績が大きいばかりではなく、世界最大のCO2発生国であったアメリカにこの問題に関する国際的イニシャチブをとらせるためにも、世界中の宇宙船地球号の乗組員にとって大事な人材である。アメリカ国民がこれからどのような選択をするか眺めていることにする。ゴア氏の言う「地球温暖化は政治というより道徳的な問題だ」という言葉は同時に、「一人一人の『倫理観』」を説いており、地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題に「人間環境系倫理」が重要な役割をしていることを示していると考えられる。ゴア氏のメッセージに人間・環境学会の人間環境系倫理研究会も呼応出来る様な活動を進める意義を示されたと考えることも出来よう。地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題は、規制や制度や取引や政治だけではならない、身近な倫理や道徳観がその解決に必要であることが再確認されたと思う。

Oct 13, 2007

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続　マクロ・エシックスとしての人間環境系倫理

人間・環境学会の研究委員会「人間環境系倫理研究会」の今年度末の提出レポートを、これから忙しくなりそうなので、９月末日までの内容でけりをつけようとして、現在ワープロと対決中につき、このブログの記事更新は今日は遠慮しておきます。悪しからず。

Oct 12, 2007

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環境問題は、環境情報（アナウンス）効果で変化する

環境問題の行方は、環境情報のアナウンス効果でかわると考えられる。一般に「インタフェイス」というものは２つの世界の「界面」であり、一方向から変化が入力されると、他方が作用され、他方が作用されると、元の方がその入力をうけ反作用をうけるという性格のものであり、作用反作用が繰り返された結果として２つの世界の間の関係としては「相互浸透的」になるものであると考えられます。「環境」と「人間・環境系」との間にはインタフェイスが成立していて、「人間・環境系」から環境情報（アナウンス）が「環境」に入力されると、作用された「環境」の状況に変化生じ、「環境」が作用されると、「人間・環境系」の方がその入力をうけ、反作用を受けるという性格のものであり、こういった作用反作用が繰り返された結果として、「人間・環境系」と「環境」の間の関係としては「相互浸透的」になると考えられます。すなわち、環境情報の行き来で、「人間・環境系」と「環境」の関係が、お互いに緊密になりつつ変化してゆくことです。これも、一種のタイムマシンのようなもので、「環境」もしくは「人間・環境系」の問題がシリアスになるとその問題は、もはや後戻りが容易でないほどに、変化させてしまうことも可能な訳であります。昨今の環境問題の一連の情報も、情報を流すことで、「人間・環境系」を変化させてしまうのであり、特に、「環境問題の顕在化」についての情報は、その解決が必要であるという「人間・環境系」の「倫理」を動かしてしまうし、動かすことも出来る訳です。例えば、地球温室化や温暖化が大変であるという情報は、実際に体感する温室化や温暖化の状況を超えて、大変であるという意識を世界中の人に及ぼし、何とかせねばならないという意識を持たせます。例えば、人間関係が環境問題の解決に重要だとか、経済、科学技術による人間行動が環境問題の解決に必要だとかいう様なキャンペーン的な環境情報により、問題の解決がシリアスかつ大変であるが、革新的な科学技術の発展があることが必要であることが人々の頭に入力されると、頭の中で既に持っている知識や体験の情報と相互浸透して、新しい秩序の方へ行動に影響をあたえることになるのである。排出権取引が実現を帯びてきているのにしても、環境情報のサポートがあってのことである。このように、環境問題の解決には、情報開示と現状を打破すれば解決に向かうという情報を国内のみならず、全世界に発信することが必要であり、それにより、環境産業が確固たる物となり、ひとりひとりの環境行動を誘引するわけである。環境情報の影響により、今まで無かった宇宙船地球号の乗組員としての人間行動パターンも確固たる物になるわけであるから、環境情報を浸透させて、タイムマシンを動かしてしまうことも、日本政府の環境政策として重要な役割を占めることになるだろう。市民は、情報を知ってしまえば、その後の行動が変化してゆくものなのであり、環境問題についても、政府はその人間特性をもっと活用すべきである。

Oct 11, 2007

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超高層住宅が今更なぜはびこるのか

最近、東京等大都市で、超高層住宅が林立している。」確かに、超高層住宅の上の方の階の部屋からの眺望はよいことであろう。しかし、眺望がよいということは、周辺の既存の街並から突出して見えるということで、既存の街並に対する、存在権の主張が強すぎ、近隣に対し迷惑となっているのも事実であろう。テレビなどの電波障害対策上も、近隣に対し、直接的に迷惑をかけているわけであり、超高層住宅の建設者は、電波障害対策費を支払って、周辺の建物に電波の持つ情報が伝わる様な処置をしているはずであろる。そもそも、超高層住宅が建つ様になったのは、概ね２０世紀の初頭からであり、ニューヨークの摩天楼がそれであり、エレベーター技術の進歩がその背景にあった。ニューヨークの摩天楼は、下部ば事務所建築等であったが、上部は居住部分になっているのであるので、昨今の日本の超高層住宅と一見かわりない居住環境であるとも考えられる。もっとも、ニューヨークは、１９３０年頃には、マンハッタンの中心街が殆ど摩天楼になったので、近隣関係はお互い様であること、また、伝統的には、碁盤の目の街区の四隅に超高層が建てられていたので、既存の町に対する影響は日本の超高層住宅と異なっている。一番異なっているのは、日本は地震大国であるということである。日本の耐震技術は進んでいる方なので、超高層ビルのスケルトンである構造が転倒するようなことはまれであるだろうが、地震が起きると、超高層ビルの命綱であるエレベーターが停止したり、電気、ガス、水道、空調などのライフラインが、超高層住宅の頑強さとは関係なく、足下の土木的・都市計画的な耐震構造として貧弱なライフラインが停止する期間が１週間以上になることも考えられる。ライフラインとエレベーターが停止すると、超高層住宅の難民は、１階まで非常階段を通じて援助物資をとりに行かなければならない。これが大変な負担であり、特に高齢者にあっては不可能である。超高層の何回おきかに備蓄倉庫が配置されていればまだいいが、それが無ければ大変である。また、アメリカの９．１１の様なテロが超高層ビルに行われると、避難階段で逃げられる人は限られており、おおくの被害者が出る可能性があるともいえる。超高層ビルでも、オフィス部分については、災害等があったとき、一度避難すればそれですむことはあるので、超高層オフィスは成立してもしょうがないと考えられるが、住宅の超高層の場合には、何日も非常の生活を強いられるのである。また、建築計画学で昔からいわれていることとして、高層住宅に住む子供の生活圏が高層住宅に住む、隣は何をする人か分からない人との関係や、地上との関係が薄くなり、遊び場の生活圏が小さくなるほか、住居にとじ困る傾向が強くなる恐れがあるということがある。普段から、超高層住宅の中にコミュニティや、中間階の遊び場やコミュニティ施設が考慮されていれば改善されるだろうが、デビロッパーの計画による超高層住宅にそういう配慮はどの程度されているのかが問題である。既存の街並に突出する景観の問題や、超高層住宅が潜在的にもつ問題点の解決としては、超高層住宅は禁止して、超高層からのビスタは公共的建築に譲り、住宅は精々高さ３１m（10階建て）位の辛うじて人間性を保てる秩序に治めるべきである。ついでに、職住接近でオフィスや商業施設を接地階に近いれベルに配置するとすれば、住宅に限らず、都市の建築は高さ３１m位のヒューマンスケールとすべきでろう。今からでも遅くないから、東京や、道州都に建てる職住接近地域の建物は、住宅もオフィスも商業施設も３１m以下の建物とし、それで経済的に成り立たない物は、地価の安い地方都市に考えることとして、道州制などの地方分権のまちづくりに期待したいところである。高さ３１m位のまちづくりというのは、パリ旧市街程度の秩序とヒューマニティであることは参考とすべきことであろう。10階くらいであるならば、地震やエレベーター停止状態でも、何とかぎりぎり生活できることであろう。東京や、道州都や、大都市のまちづくりは、これから、真剣に検討されるべきであろう。

Oct 10, 2007

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2100年に、東日本、最大降水量４割増も

日経新聞によれば、地球温暖化に伴い、日本各地で短時間に集中的に大雨が降る傾向が今後強まり、洪水のリスクが高まる恐れが大きいことが、国土交通省の研究グループの予測でわかったという。西日本に比べて東日本で雨の強まりが激しく、東北や北陸などで降水警報が出される頻度が増えるという。河川の堤防を高めるなど防災対策を見直す必要がでてくる可能性もあるという。予測をまとめたのは、国土交通省土木研究所の和田一範研究企画監らであるという。河川整備で基準になっている「百年に一度の豪雨」の際に一日で降る雨の量がおよそ５０年後、１００年後にどうなるかをコンピュータシミュレーションで割り出したという。雨の降り方は地形などの影響を受け、増える所も減る所もあるが、２０５０年頃には豪雨時の一日最大降水量が現在より増える地域が減る地域を上回り、全体として雨の量が１０－２０％以上も一日最大降水量が増える地域があるという。２１００年頃には、東日本の増加傾向がさらに高まり、北海道から東北北部、関東、北陸では１日最大降水量が４０％以上増える地域も出てくると言う。雨の増加で、洪水注意報や警報水準が発令される頻度も高まってくる。特に東北から北陸、中国地方にかけての日本海側の地域で頻度が増すとの予測である。和田研究企画監は、「集中豪雨の強まりで治水の安全度が下がってくる」と話している。当然既存のダムなどの補強が行われなければ成らないことに成りかねないが、一方で、緑のダムの能力の影響についても検討すべきである。雨水の量が増えたらからと言って、これ以上既存型ダムを増やすというのは、長期的視点に立った時には、繰り返し補強を進めることになるため、非現実的である。樹木や森や林による浸透型の緑のダムの温暖化に応じた成長を考慮するような計画が、環境に優しい、防御計画とならないかどうか、シミュレーションをしてみるべきであろう。

Oct 9, 2007

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国土交通省、中心市街地活性化支援

日経新聞によれば、国土交通省は地方都市の中心市街地や観光地の活性化策の一環として、空き店舗や遊休不動産を取得するまちづくり会社などを税制面で支援する新制度を設けるという。国交省が事業計画を認定すれば、不動産取得税や固定資産税などの優遇をうけられる仕組みにするという。２００８年度の創設を目指し、年明けの通常国会に関連法案を提出するという。新たに設けるのは「地域活性化ファンド支援制度』（仮称）であり、１）商店街の空き地・空き店舗を活用した集客施設の整備２）伝統的な町家を活用した賃貸住宅の供給３）駅前の遊休不動産を生かした文化施設の整備を目的に、不動産を購入するまちづくり会社などを支援対象とするという。まちづくり会社は、再開発事業を進める際に自治体や地元企業などが共同で設けるものであり、再開発ビルなどの運営・管理を受託する場合が多いが、不動産を直接買い取る例も増えているという。ただ、不動産を取得する際の税負担が障害となっているとの指摘があり、国交省では制度導入でまちづくりに意欲的に取り組む地域を重点的に支援してゆく考えという。東京一極集中をさけ、全国に独特の文化、技術を華さかせるためには、このような、地方都市に対する税制優遇などの支援が有効であろう。中心市街地活性化や、遊休不動産の活用に、いわば、民間活力を導入するわけであり、政府や地方自治体が市民の税金を使って直接資金を提供するのではなく、一部の税制優遇だけで、計画を実現する可能性を高めることは、有効なことであろう。ただし、税制優遇をうけるまちづくり会社が、その土地の歴史、文化、技術、などを開発発展させる社会的役割を十分に発揮することが必要で、必要以上の営利追求型企業となっては元も子もない。まちづくり会社を指導する、近隣大学サポートや、地域文化の掘り出し、いわゆるデベロッパー型の利益優先の排除など、地道に勧めてゆくことが、地方のまちづくりの成功の素であろう。地域住民も住民エゴや、旧式の地縁組織の影響を排除し、地域全体の計画性を重視することが重要であろう。そして、本当に地域活性化を成し遂げるには、できあがったものが、美しくあり、そこに住まう人の自慢となり、そこにアプローチした人に感動をもたらすものでなくてはならないのであり、そうすることで、観光資源化が進み、地域活性化が本当の意味で進むことであろう。

Oct 8, 2007

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C02削減は早いもの勝ち

１０月６日の日経新聞によれば、松下電器産業は５日、グループの全製造拠点で排出されるCO2の総量を、２０１０年度に２００６年度比で約１割削減する計画を発表したという。省エネ商品の開発も強化し、現中期経営計画にCO2排出量削減を盛り込むという。記者会見で大坪文雄社長は、「企業の成長と環境対応を車の両輪として推進する」と語ったといい、環境対策を強化しグローバル企業としての存在感を高める狙いを明らかにしたという。「経営改革はすべてCO2の削減につながるという意識で取り組みたい」と強調したという。地球温室化問題が誰の目にも明らかになった現在、温室化ガスの削減やエネルギー削減など、可能な限り早めに着手したものが確実に勝利するという意識が生まれつつ在ると言えよう。

Oct 7, 2007

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道州制で地方に独自文化の中心を創る

日経新聞によれば、住友不動産は都市再開発法に基づく再開発事業を相次ぎ始めるという。商業施設を合わせた地上３４階建ての複合棟を含む様な開発をすでに推進しているという。地価上昇を背景にデベロッパー各社は不動産の取得を急いでいるという。ここで問題なのは、１）なぜ東京首都圏ばかりに開発が集中するのか２）なぜ防災避難上も問題があり、都市景観や子供の生活空間上も問題が在る、超高層プロジェクトが乱立するのか３）なぜ道州都のようなところに東京とは異なる魅力的な文化都心ができないのか４）ヒートアイランドはコンパクトシティーにより推進されてしまっていて、建物より樹木が高いような立地のところではヒートアイランドは起き難くその方が環境には良いのではないか５）欧米はポリスが発展した伝統が在るが故に核となる文化経済都市が発展しているが日本は、戦後東京一極集中化を推進してきた６）東京の中心部のセレブライフは、東京郊外の住宅の住民に恩恵を与えている訳ではない。７）江戸時代以前からの伝統的文化と都市スケールの人間性を取り戻すことに価値をみいだす国民を増やす必要はないのか。８）東京に密集することをやめれば、必然的に、地方への税収移動などがおき、地方自治が進み、一方で、国全体の人口減少の影響をうけて、東京首都圏は密集高層状態から解放されるのではないか９）東京に本社機能を置くことを禁止するか、課税強化をして、地方の文化をリードする企業の本社を地方の核都市に移動させることができるのではないか１０）現在以上に東京に密集した状態は、地震対策上も極めて危険な状態であり、早くこの状態を解除することを考えるべきである１１）東京一極集中がなくなれば、地方の新幹線計画とか空港計画が有意義なものになりうる１２）東京に地震災害テロが起きたときの対策上、ITネットワークを活用した、兄弟都市への政府の機能臨時移転の可能性が必要である１３）高層住宅は高齢者や子供の生活空間形成や災害時の緊急生活に支障を生じるばかりか、都市の景観を崩すので、せめて１０階建て３１m以下のヒューマンスケールの計画で経済的採算性があうような、国土計画を形成すべきである等問題山積の、現在の環境国土都市農村建築計画を見直すことが、急がれる。

Oct 6, 2007

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「東アジア環境共同体」は「東アジア共同体」と表裏

日本の環境政策の弱点は、ヨーロッパ共同体のように、環境政策を一元化出来る環境共同体が存在しないことである。環境規制を統一し、経済的になりたたせるにも、環境共同体が必要である。また、地球レベルの環境共同体の下位のレベルの地域共同体ができなければ、日本だけが努力しても、中国の黄砂などの例をみるように、回り回って、日本の環境が悪くなることになるのが、環境という問題である。そのため、日本は、日本を取り巻く近傍の諸国との東アジア環境共同体を必要としているのである。東アジア環境共同体を成り立たせるには、太平洋戦争以来損ねている日本の信用を、経済的にも回復させるような東アジア共同体がベースに必要である。日経新聞によれば、経済産業省、国土交通省、東芝など民間企業約１０社は、東南アジア諸国連合（ASEAN）の各政府と協力し、東アジアの広域物流網を整備する。広域物流網の全貌はここではのべないが、日本にとって異例の多国間援助により、日本が進める自由貿易圏「東アジア共同体」の推進力にも成りそうだと言う。東アジア環境共同体では、東アジア共同体の経済交流をベースに信頼関係を構築し、途上国の環境対策に協力し、ポスト京都議定書になくてはならない、途上国からの排出権取引の成立を勝ち取る必要がある。ポスト京都議定書では、全参加国に温暖化ガスの排出規制を同様にかけることは出来ず、先進国が買い取る可能性がある排出権を供給する途上国の存在が必要である。特に、アジア圏には、排出権提供国になる途上国が多いと考えられるが、これらと優先的な交渉を日本が進めるためには、日本との間で、東アジア環境共同体が成立していることが必要である。そしてこれは、東アジア共同体における主として経済的な信頼関係がベースになると考えられよう。

Oct 5, 2007

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電力貯蔵装置の効果

日経新聞によれば、日本ガイシと東京電力は発電所などで使う電力貯蔵装置の輸出を始めるという。米電力大手から１０～２０億、フランスの電力会社からも離島の発電装置向けに受注した。需要の少ない夜間に作った電力を溜め込み、需要の多い昼間に利用するなど電力を有効活用でき、省エネルギー、環境への負荷軽減に繋がる技術であるという。輸出するNAS（ナトリウム硫黄）電池は、液体のナトリウムと硫黄の間を動くイオンを利用し、大規模な電力を充放電できる。鉛電池の約３倍のエネルギー密度で、蓄電効率高いという。日本ガイシと東京電力が１９８４年から開発を初め、２００３年から量産に着手したという。東電の秩父変電所など首都圏３変電所に５０００キロワットNSA電池を設置済みで、夜間に充電し、需要が増える昼間の需要家への送電の一部を補う仕組みであるという。昼夜間の負荷平準化に繋がる他、本来なら需要増で容量増強が必要な変電所の設備投資繰り延べにも役立っているという。風の強弱に発電量が大きく左右される風力発電でも、いったんNAS電池に電気を蓄えておくことで安定した電力供給が可能になり、クリーンエネルギーとしての普及も促進できるという。太陽エネルギーを蓄電して利用のピーク時間にあわせることもできるかもしれない。離島の発電設備が脆弱なことから、NAS電池と、電力使用量の少ない夜間電力を貯め込み、昼間の需要増に対応するという。この　NAS電池により、電気の欠点であった、需要のピーク時と発電のピーク時のずれが調整され、発電設備の省力化が期待できそうである。現在エコキュートとして、家庭のオール電化システムにおいて、電力が蓄積できないため、夜間電力で大きなタンクにためたお湯のかわりに、小型の各戸別の蓄電装置が利用される日も来るのではないかと予想される。

Oct 4, 2007

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建築基準法改悪で、住宅着工、前年同月比４３％減

２００７年６月２０日に建築基準法が改正された。その直後に開かれた東京大学工学部建築学科の同窓会についてのブログの記事を見てみよう。Jul 6, 2007建築基準法がおかしい [ 建築・都市・建築家 ] 建築学科の同窓会があった。半年ぶりであったが、全卒業生の半分があつまり盛況であった。話題となったのは、去る６月２０日に行われた建築基準法の改正についてであった。耐震強度偽装事件以来、国土交通省で進められてきた建築基準法の改正に伴い、建築設計の自由度が強度に失われ、これからの業務と瑕疵担保に大きな影響を与えようとしているという問題点である。そもそも、建築構造計算上の理論値より、マンション等の壁が多く、繰り返しの多い建物では、実際の強度はかなり大きく、また、構造計算上の想定により、構造計算上の理論値がかなりの幅に広がるという実務的な認識があるということである。耐震強度が偽装された建物が、早急に破壊されてしまったが、なぜ、破壊試験を実物でやって、固有値などの特性を検査し実証しなかったのか国土交通省側の取り組みが問題だという。現実に施工に携わる立場からすると、今まではかんがえられないような１００mm程度の微小の調整も現場では出来なくなる可能性がでており、本当に意味のある規制なのかどうか問題であると言う。とにかく、改正建築基準法のありかたと、それの運用規則などのありかたについて、不満続出で、建築の設計ができないという議論が続出した。このままだと、近い将来、建築基準法の再改正または抜本的改革をする必要があるという意見が強いようであった。国土交通省のこの問題への取り組みの不自然さについて大きな不満が寄せられた。この時、国土交通省の建築基準法担当の同窓生は改正後の事後対策に追われて参加できなかったが、他にも、国土交通省の建築関係の役人も参加していた。本日の日経新聞によれば、国土交通省が耐震偽装の再発防止策として建築確認を厳しくした影響で、住宅着工が、前年度同月比で４３％減と過去最大の落ち込みになっている。日本建築士事務所協会連合会は、１０月２日、「運用の改善だけでは混乱は解消しない」として建築確認の緩和を要請したという。国土交通省や「法改正の方向は正しい」として運用面の改善で対応する構えだという。一方、建築士側は、「現場の実態にそぐわない部分もあり、制度の再改正が必要」と申請後の修正の容認などを求めたと言う。そもそも、建築基準法を作ったり改正したり、それにもとづいて確認審査した官僚組織は現実に建物を設計や施工した経験のない官僚で固められているのではないかという疑惑は消えない。このような体制のもとでできた法律改正が現実の設計、施工に馴染むのはそう簡単なことではないと考えられる。

Oct 3, 2007

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山手通り（環状６号線）　２０１１年に拡幅

日経新聞によれば、東京都は、環状６号（山手通り）の豊島区要町─渋谷区松濤間（約８．８キロメートル）の整備を２０１１年までに完成させる方針を固めたという。集配とラックの停車による渋滞防止などのため、道路幅員を２２メートルから、青山通り並みの４０メートルに広げ、車道両側に停車帯を設けるという。環境にも配慮し、中央分離帯を含めて街路樹を植え『緑の回廊」にするという。この拡幅工事の完成により、一般道や高速の環状線などとあわせ、都内の交通渋滞の緩和を目指すという。この計画には以下のような目的があると考えられる。１）東京大地震のときに、東京周辺の環状道路を確保する。２）東京大地震等による大火災のときに、火災延焼防止帯とする。３）東京環状に、緑と風の回廊をもうけ、視覚的効果だけではなく、　　ヒートアイランドの効果を緩和する。４）地域の物流の集配トラックの停車帯を設け、　　地域の産業に配慮する。５）首都の環状道路としての交通量をさばく。山手通りの豊島─渋谷区間の工事は、地下で工事中の首都高中央環状新宿線と一体で整備が進んでいるという。首都高は板橋─新宿区間が１２月に開通し、２００９年度に新宿─目黒区間の完成を予定しているという。これらの開通後に地上部の工事を本格化をし、山手通りは２０１０年までに豊島─渋谷区本町間を２０１１年度までに、渋谷区本町─渋谷区松濤間を順次完成させるという。山手通りは、幅員を２２mから４０mに拡幅するが、車道は従来と同じ片側２車線を基本とし、残りの部分を両側に２mもしくは２．５mの停車帯を設けるという。さらに残った部分には、車道と歩道の境にツツジなどの低木を生け垣のように植え、メタセコイヤやケヤキなど高さが１０－２０mに成る木を一定間隔で植えると言う．さらに植栽が可能な地域については、高さが４m－５m級のハナミズキや拳を植える。中央分離帯には、ツツジやメタセコイヤ等を植える電線の地下埋設もすすめるという。山手通りや完成後、整備前より２０００台多い一日４５０００台の通行量が見込まれていて、都内の物流、交通、防災の一段の強化が認められるという。

Oct 2, 2007

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特殊樹脂シートで空気中の水分水滴に

日経新聞によれば、空気中のわずかな水分を水滴として集めることができる特殊な樹脂シートを、理化学研究所の石井大祐研究員と東北大学の下村政嗣教授らの共同研究チームが開発した。水不足に苦しむ干ばつ地帯や、砂漠での農業を可能にするという。砂漠に住む甲虫が海風に含まれるわずかな水分を体の表面で集めて生きていることにヒントを得た。汎用樹脂シートの表面に直径数マイクロ（マイクロは１００万分の１）メートルの小さな穴が蜂の巣状に沢山並んだ構造を作成、部分的に銅メッキをしたという。メッキ部分は水にぬれやすいため空気中の水分がくっつく。メッキのない蜂の巣状部分は水をはじく性質が強く、薄く張り付いた水が水滴に変わるという。昼間に蒸発する水分を水滴として貼付け、夜間に気温が下がった時に集めることができるという。乾燥地でも海が近くにあれば湿り気を帯びた風が吹く。差額でも昼夜の寒暖差で地中の水分が蒸発したり露になったりして地面を湿らせたりする。こうしたごくわずかな水分を動力なしで集めることができれば、井戸も掘れない乾燥地で農業や飲料水に使えるという。ペルーやチリ、イスラエルなどでは霧を吸着し、たれ落ちる水を集める研究が進んでいる。風の力を受けやすい様に、風車と組み合わせれば、効果はどうなるであろうか？地球環境問題は、温暖化の問題から展開して、砂漠地域の緑化の推進が必要であろう。こうした砂漠を緑化地域にかえる技術として、特殊な樹脂シートで空気中の水分を水滴に返る技術は有効かもしれない。今後は、効率を上げる研究が進められるであろう。空気中の水分が農業に利用され、太陽エネルギーによる水と大気の大循環の恩恵を砂漠乾燥地帯でもえられるようになると、中間地帯でも利用出来る技術に発展することであろう。

Oct 1, 2007

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