おきらく楽天　映画生活

『ハンコック』を観ました

空を飛び並外れたパワーで様々な事態を解決、人々に尊敬されるはずが、
その粗暴な解決過程と言動で嫌われ者となっているスーパーヒーローの成長と活躍を描く、
ウィル・スミス主演のアクション・コメディです


>>『ハンコック』関連

原題：HANCOCK
ジャンル：アクション／ＳＦ／コメディ
上映時間：92分
製作国：2008年・アメリカ
監督：　ピーター・バーグ
出演：　 ウィル・スミス、シャーリーズ・セロン、ジェイソン・ベイトマン


【ストーリー】
ロサンゼルスに暮らす酒浸りの自堕落な男ハンコックは、実は不死身で空も飛べ、
しかも驚異的なスーパー・パワーの持ち主。
その類い希な能力を使い、事件が起きればすぐさま現場に駆けつけて解決してくれるが、
事件の度に周囲へ大損害を与える乱暴なやり方と何一つ反省しないぶっきらぼうな態度が
災いし、人々から非難されてばかり。
そんなある日、踏切内で身動きがとれなくなり列車に轢かれそうになった１台の車を
いつもの強引さで救う。
その車を運転していたＰＲ会社勤務のレイにとって命の恩人となったハンコックは
やがて、彼から正義のヒーローとしてのイメージ・アップ計画を持ちかけられるのだが…。


ここから先はネタバレを含みます。ご注意を


スーパーヒーロー、始めるぜ。


いや～、凄いヒーローがいたもんですね

空を自由自在に飛び回り、車やクジラを投げ飛ばすほどの怪力を持ち、
至近距離から撃たれても無傷な不死身のヒーローでありながら、
事件が起こるたびに、街を壊しまくってしまう、
アル中で半ズボン姿の空気が読めない、
性格に問題有りの嫌われもののヒーロー　ハンコックの
自己紹介的な前半の傍若無人ぶりは清清しいほど笑えます

演じているのが数々の危機から地球を救ってきたウィル・スミスなもんだから、
自分の街のヒーローがこんな人だったら困るけどなぜか魅力的なんですね

そんなハンコックが、列車と衝突してしまいそうになったPR会社の営業マン
レイを助けた事から、愛されるヒーローになるべく、
ヒーロースーツに身を包み、物を壊さないようにするetc.の
”グッドジョブ作戦”を決行し、
イメージ向上に頑張っちゃう姿がこれまた可笑しいわけです

そんなこんなで徹底的に笑わせる作品なのかと思うと、
後半は一気にシリアスはモードになって
ハンコックの暗く切ない過去が明かされたり、
彼を支えるレイとの友情にはジーンときちゃったり、
ロミオとジュリエット並みの悲恋まであって、
予期してなかったてんこ盛りの展開に目が釘付けになりました

見せ場のアクションシーンでは、手持ちカメラで撮影したような
グルングルンな映像がこれでもかと続き、その臨場感は酔いそうなくらいでした
そして、ハンコックの頑張りに心がグルングルンとかき乱され、熱くなるわけですね

いつでもどこでも美しいシャーリーズ・セロンと、
やっぱりかっこいいウィル・スミスのキッチンでの攻防も面白いし、
ジェイソン・ベイトマンの人柄の良さも際立って3人の相性がバッチリでした

ラストまで目の放せない展開が続きますが、
終わった後いろいろと疑問が浮かんでくるのは、
コメディを観に来たというスタンスだったからなんでしょうね。
でも、そんな疑問を鑑賞後に語り合うのもこれまた楽しかったりします

そして、ポジティブはラストは後味が良いし、
空気が読めなくてもハンコックはかっこいいし、
ノリノリの音楽も、キャストも魅力的で、
最近主流のヒーローの苦悩も、成長も描かれている見応えのある映画でした

それにしても、クジラを投げ飛ばすシーンは、予告編から何度も観ているけど大爆笑でした