御厨人窟から、少し歩くと、最御崎寺への登り口があります。
今はこの室戸岬廻りの道も通る人が少なくありませんが、かつては、
この岬を廻る道は大変な難所で、普通は岬を山越えしてショートカット
していたようです。現在でも、この岬を避けた三津から室戸中心部に
抜ける道路があります。
その道から少し入ったところに四十寺という山があり、四十寺という
お寺があります。24番最御崎寺の奥の院ともいい、
このに24番が在ったともいいますが、位置からすると、
最御崎が難所だったので、ここで札収めをしていたとか、最御崎での
行の拠点という時代があったのかもしれません。
ともあれ、最御崎寺は室戸岬にあるといいながらも、
その切り立った山の平地に在るので、地図上で想像するより遥かに
登らなければなりません。わずか700メートルの距離で
80メートルも登ります。
コンクリートや石畳の通路の上に、落ち葉が積り、
しかも雨にぬれているために滑って登りにくい。
高知の札所では大した登りはないと見て登山靴でなく、
スニーカーを選択したのが、ここでは裏目に出ています。
一歩一歩確かめるように登っていきます。
相変わらず雨は降っています。
汗が出ないうちに何とか登りきり境内に入ります。
本堂の柱や縁にうっすらと緑がかった苔が目立つ辺りは
室戸岬という海にごく近い場所にありながら深山のような
雰囲気を持つ札所であす。
そして木々に囲まれて静かな境内が、雨によってさらに音を
吸収されているような感じがします。
納経所のおじさんが、なんとなく愛想よくしてくれたのも、
お参りが少ないせいでしょうか?
時間を見ると2時近い。
今日の当初の目標は24番、25番、26番という室戸の3札所を
打ちぬけて、27番神峰寺の麓まで進みたいのでしたが・・・
ここから25番まで七キロ、26番までさらに四キロ。
歩きでは3時間。お参りが1時間かかりますので、歩いては無理。
(5時までにお寺に入らないといけない)
日程の消化にはバスの連絡がうまくいくことを願うしかありません。
さらに27番の麓まではバスで1時間あまり。
果たしてどうなるでしょうか?
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