最御崎寺から来た道ではなく、室戸スカイラインの九十九折を
下っていきます。
目の前には太平洋が広がり、雨もやんで明るくなってきました。
スカイラインを下ったところで20分経っていました。
25番札所津照寺までは4キロぐらいと
勘違いしていたので(実際は七キロ)
こんなにスカイラインは長かったかな?と漠然と考えていました。
さて、道は二つに分かれています。
海岸線を走る新道を選ぶか?旧道を選ぶか?
近いのは多分、新道。
しかし、問題はバスがどちらを走っているか?
旧道を選んでみる。
しばらく進んでバス停が無かったら、新道へ移動する!
この辺りの見極めは難しい!
室戸岬町の旧道を歩いていきます。バス停がありました!
片側にしかないバス停の時刻表を見ると、
次のバスは14:45分ぐらいの予定です。
あと25分待つよりは少し進みます。
町並みは古ぼけた感じがします。
鉄道が通っていないからでしょうか?
時代から取り残されたような感覚さえあります。
室戸はかつては遠洋業業の基地として栄えた町です。
飲み屋の数が往古をしのばせるという話を以前聞きました。
しかし、捕鯨が禁止、マグロもかつてほど捕れなくなった今
あれから15年、人口が2万人を切った町にどんな展望が
あるのでしょうか?
隣の東洋町は
高レベル放射性廃棄物最終処分施設を
巡って揺れました。
町民の判断はノー。
しかし、過疎の根本的な解決には至っていません。
時計を見ながら、時刻表を見ながら進みます。
二つの時間が交差する地点。
そこにバス停があれば、いいのですが・・・
無ければアウト?
この時点では知らなかったのですが、四国の田舎のバスの多くは
乗客数を増やすため、フリー乗車・フリー下車システムを
採用している所も多いので、田舎では手を上げれば結構バスは
止まってくれるそうです。
ただ、気になることがありました。
25番札所津照寺までどれ位の所まで進んでいるか?
区間距離を4キロと誤解していたので、(実際は七キロ)
かなり近づいていると考えていました。
バス停で二つぐらいならバスに乗る必要は無いのです。
それを裏付けるように?だんだん家が密集してきて、
町の中心に近づいている様に思えました。(25番札所は街中です)
地図を出して調べればいいのですが、雨天用に荷造り
していますので、簡単に出せません。
近くの商店のおばさんに札所の場所を聞きます。
「歩いて40分、バスで10分ぐらいかな?」
「え~そんなにあるんですか?」
「雨も上がったし、歩いて行き」
「バスで行きます。バス停どこですか?」
「がんばったら35分ぐらい。バスを待つ時間で着くわ」
「・・・」
オバサンは親切にいろいろと説明してくれるのですが、
私は早くバス停に着かないとバスが通過して乗り遅れないかと
気が気ではありません。
おばさんに礼をいい、すぐ近くだという高知東部交通の営業所まで
ダッシュしました。
バスに乗れば3時過ぎには札所に着くだろう!