日本の片隅でワイエスへの愛を叫ぶ
ワイエス展に行ってきました。思ったよりは混んでなかったかな。でももうちょっと空いててほしかったかも(わがまま言うな)。今回の展示は鉛筆画と水彩画が多かったですね。鉛筆や水彩で描かれた習作から、ドライブッシュやテンペラを用いた完成画に至るまでの過程を順を追って見ていくという構成になってました。数少ない自画像のひとつ『幻影』の習作に、すごいゾンビっぽいのがあって面白かったです。完成品は今にも白い光に溶けそうな明るいシロモノであるだけに、落差が(笑)んー、でもやっぱ僕はテンペラ画が好きだなー。水彩とかドライブッシュの作品は、「絵」って感じがする。テンペラで描かれたものは、もう、絵とかそんなもんじゃなくなってる気がする。幽体離脱してワイエスの体の中にすぽっと入っちゃって、ワイエスの目が見て、ワイエスの心に映った風景、それを一緒に見ている感覚に陥ります。何かが心の琴線に触れた喜びと深い愛情、そういうものを感じます。うん、なんかすごく温かい気持ちになりましたね。訃報のショック覚めやらぬ身で行ったりしたら、うっかり泣いちゃうんじゃないかと思ってたんですが、全然そんなことなかったですね。生きてる気配がしました。とても。ところで、出口付近に「バレンタイン企画!I LOVE AW!あなたのメッセージをワイエス本人にお届け!抽選で素敵なバレンタインプレゼントが当たるよ!」とかいう、今となっては涙が出そうな企画があったので、超愛してるぜー的なメッセージを書いてきました(笑)でも、運良く本人…はもういないから、奥さんかお孫さん?に届けてもらえたとしても、名前書いてないから誰のメッセージかはわからないよね。名前書いた台紙ははがして投票箱みたいなのに入れちゃったし。…あれ、なんか間違えたか?僕(汗)まあいいや。きっと、本人にはちゃんと気持ちが届いてるよね。それにしてもご本人、自画像ではどれも人見知りっぽい顔してんのに、インタビュー映像では随分気さくな感じだったのでびっくりしました(笑)そして言うこと言うことがいちいち良かったです。うん、あれだ。I LOVE AW!