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カテゴリ:2010世界選手権
芸術性を感じる妖艶さとか、エロティックさの表現といったら、男子のジョニー・ウィアー選手ではないでしょうか。 王子様……いや、お姫様か? この人は本当に完成度が高く美しい。 バンハーバーで、高橋選手のメダルを気にしていた私は、この人の演技を見て「やられたなあ」と思った。 完璧な演技……それが高得点の条件ではなかったのか? 芸術性も十分ではなかったか? ジャンプにミスがあった選手に及ばなかったのは、何故か? 本人はOP後、こう述べている。 「政治的に勝てないとわかっていた ボクはアメリカの3番手の選手と認識されていたから」
「完成度が重視される。ジャンプにミスがあった選手が上に行くのはおかしい。ミスがあった浅田真央が下なのは当然」 と、女子シングル後は得点をおかしく感じても、キムヨナ・浅田真央の順位について「納得」する人が多かった。 しかし、男子シングルでは「ジョニー・ウィアー選手の方が完成度が高かった。ミスをした高橋の銅メダルはおかしい」という意見は聞かれなかった。 矛盾している。 その後の世界選手権の女子シングルのFSではほぼ完璧な演技をした浅田選手に対して、完成度の低かったキムヨナが上回った。 フィギュア関係者やライターなどが理由付けをする。 しかし、そのどれ一つも矛盾に満ちたもので、納得できるものはない。
フィギュア関係のライターである青嶋ひろの氏は「浅田真央は3Aで全てをねじ伏せようとした。ジャンプ以外の全てが欠けている」とコラムに書き、それがヤフージャパンのトップを飾った。 長野金メダリストのタラ・リピンスキーに、ジャンプはもちろんのこと、ステップ、スピン、スパライルを絶賛され、「彼女は全てを持っている」と解説された浅田真央選手。 だが、日本では、そんな真逆のコラムが堂々と載る。 フィギュアのことをずっと書き続け、「暖かい目で選手達を見守っている」らしい青嶋氏は、実際の演技と、プロトコルを見たのだろうか? 審判の評価も青嶋氏が言うものとは反対である。 その浅田選手が「人に美しく見せようと言う心がない(青嶋氏談)」と酷評されるほどならば、それより低い点しかもらえなかったキムヨナ選手や、低いレベルしかとれない他の選手は観客の前に出る資格すらないレベルではないのか。 フィギュアを知らず、演技も見たことのない人ならば、キム選手はすごいで納得するかもしれないが、浅田選手の演技を見た事がある人ならば、誰しもジャッジに不審を抱くことだろう。 その声が大きくなり、青嶋氏にも批判が多く寄せられたのだろうか。 青嶋氏は新たにジャッジは公正であるという趣旨のコラムを書いた。 タイトルは「ジャッジの重責」 「何も事情を知らずに飛ばされる「ジャッジがおかしい!」という謗りを一身に受ける」 「今のお客さんはルールに詳しくて、まるでジャッジのような目で試合を見ている人がいる それではもったいない。せっかくスケートを丸ごと楽しめる観客席に座っていられるのに」 つまり、ジャッジ以外の人は口を出すな、ということだ。 しかし、採点が出る競技、順位が決まる競技……全く納得が出来ない点数が次々に出るのに、楽しんでいられるほど観客はあほではない。 青嶋氏のコラムはいつもながら抽象的。 だめだというだけで、浅田真央選手のどこがどう悪いのか、キムヨナ選手のどこがどう良かったのか、などを書かずに「心がない」など人格的な中傷と思われるような表現をする。 そして、おかしいと疑問を投げかけたり、批判をしたりする人たちに対しては「素人は黙ってろ」的なことを書く。 プロのライターとは思えないほど、滅茶苦茶な事実と反するような内容を書いているのだが。 真にフィギュアを愛して、書いているとは到底思えない。 世論操作、利益誘導的に沿った内容だと私は強く感じる。
フィギュア好きさんがアメリカの元ジャッジのインタビュー記事「正直にジャッジしている人は10%だと思う」を和訳してくださっているので、その記事は後に掲載させていただきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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