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ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

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2008/06/05
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カ デル ボスコフランチャコルタ キュベ プレステージ NV


ロンバルディア州、ブレーシャ県フランチャコルタ地区のワイン。

このワインの醸造家であり、オーナーでもある
マウリツィオ・ザネッラ氏に敬意を表して、この
ワインを少し大きめの

「ヴィンテージ・ホワイト」

というグラスでテイスティングしたいと思います。

「あれ?スパークリングワインなら、細長いフルート
 グラスじゃないの?」

と、訝しく思っているあなたも、


「シャンパンといえば、あの結婚式の乾杯で使う
 あれでしょ!?」

という時代遅れのあなたも、まずもって、プレステージの
高いスパークリングワイン(=仏のシャンパーニュ、伊の
フランチャコルタ)の失われた聖地奪還の運動に賛同するか
しないかの瀬戸際に立たされることになります。

なんのこっちゃわからんでしょ?(^^;)


マウリツィオ・ザネッラさんに最初にお会いしたときの
エピソードをお話しして、「聖地奪還」の意味を理解して
いただきましょう(^^;)


彼との出会いが印象的で衝撃的だったのは、フランチャ
コルタワインを飲むときに使用されるグラスに対する彼の
猛烈なアピールがあったからでした。

 「私は、フランチャコルタのグラスを巡っては
 十字軍の戦いを挑んでいる!」

と日本刀を最上段に構えたような言葉と共に始められた
プロテストとは次のとおりです(^^)


「私は常々フルートグラスはフランチャコルタに相応しく
 ないグラスだと思っている。
 
 なぜならフルートグラスは細いがために香りが深く
 味わえないばかりでなく、飲み干すためには必ず首を
 後ろにのけぞらす必要がある。

 これは特にエレガントな場所でははばかられる行為だ。

 パーティー会場のフルートグラスを見てみるといい。
 ほとんどのグラスは少し残されている。

 これはもったいない話だ。

 私は自分のワインは最後まで楽しんで味わって欲しい。
 ワインは共通して目よりも鼻や口で楽しむものだと
 思う。

 フランチャコルタにはむしろフルートグラスではなく
 幅の広い香りを楽しむためのグラスで味わって欲しい。」


これが彼のアピールしたすべての言葉ですが、どうでしょう?
あなたを十字軍遠征に乗り出す気にしたでしょうか?


半信半疑なら、もう何度も遠征を強行している僕の方から
なぜ「大き目のグラス」でなければならないのかを
フルートグラスとの比較でお伝えしましょう。


まず、フルートグラスにワインを注ぎます(リーデル社の
フルートグラスを使用しています)


あ、もし良かったらいっしょに飲みましょう!フルート
グラス、お持ちですか?準備が出来たら再び読んでください。


あ、この頃はいい季節ですからね、夏はギンギンに冷やして
くださいね。もちろん、この種の良いレベルのスパーク
リングの適温はややぬるくなる頃の温度ですが、温度による
味わいの変化を楽しむのもいいものです。


グラスに注がれたワインが、激しくゲッホゲッホと咳き込んで
います。つまり、激しい調子で泡を吐き出しているイメージ
です。

これは、フルートグラスの底辺に泡が出やすいような細工を
しているからですね。美しい泡の流れを見ることもワインの
楽しみだから、と。これ、もちろん一理あります。


泡は細かく、数が多く、美しい曲線を描きながら沸々と
立ち上がっています。空に舞い上がる粉雪のようです。

グラスを鼻に近づけます。

グラスを持って少し鼻に近づけようとした頃から、絢爛と
美しい香りが放たれています。美しい香りというのは
果実の香りに酵母の香りが混ざった瓶内二次発酵ワインの
典型的な香りです。

クリーンで良く熟れた甘いフルーツからキャンディーの
ような甘い芳香に、少し鼻を刺激するようなツンと来る
酵母臭が溶け込んでいます。

この香りを愛してしまうと、もうどうにもできません。
心がウキウキして、ちょっぴり興奮してしまいます。

鼻に近づけたグラスの縁から放たれる芳香性は、
りんご。りんごと言っても富士やジョナゴールド
といった赤色のりんごというより、王林やゴールデンと
いった黄色の果皮のりんごをイメージできます。

要は、酸味を甘みが凌駕した熟れた果実です。

パイナップルも感じます。フルーツの繊細な香りが
閉じ込められていて、パワフルにコチラに迫って
こない・・・これはむしろ非常にエレガントな香りと
いえます。


口の中に抱くと、もうこれは陶酔以外の何物でもない。

テイスティングノートには思わず


 「おいしい!!」


とだけ書きます(^^;)

まず、口蓋内ではじけるアロマの素晴らしさに乾杯したい。

熟れたラ・フランス、りんご。そしてここで初めて
酵母臭が「フランスパン」的なこんがりと焼いた
香りに昇華しています。

グラスからの香りでは酵母臭、つまりパンのイーストの
イメージですが、口の中で感じられる香りはフランス
パンなのです。

このアロマのトーンの変化がまず楽しい。

そして、味わいの酸です。この種のワインはシャンパーニュ
を筆頭として、やはり酸の力強さ、そして二次発酵熟成に
よる熟成を経て獲得する複雑に織り込まれた、力強くも
繊細で、洗練された酸の質感を十二分に感じ取ることが
肝要です。

舌の上を新幹線のように通過させるのではなく、鈍行
電車のようにワインを停車させて、しっかり舌の細胞
ひとつひとつに染み渡らせるようにしてください。

口蓋全体に「まとわりつくような」エロティックな酸
があります。

唾液が次々に分泌されます。


これは、棘棘しい、あるいは、日本刀でぶった切るような
切れ味鋭い、上質シャンパーニュのような冷徹な酸では
なく、フランチャコルタ独自の、非常に練りこまれた、
温かみのある美しい酸です。

(断っておきますが、僕は「冷徹な酸」のファンでも
 あります^^)

そして特筆すべきは、この酸の余韻の長さです。

おそらく1分は持続します(^^;)


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今、上に載せているコメントは、現在「楽天市場」の
「ワインガレージ ニシジマ」さんの


  「高岡洋文セレクション」


のワインをお買い上げの方にワインと共にプレゼントしている
僕のワインコメント&エッセイの一部です。この続きは
ワインの味わいと共に是非是非、楽しんでください(^^)


 

高岡洋文セレクション 夏の白ワイン特集






カ デル ボスコフランチャコルタ キュベ プレステージ NV





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Last updated  2008/06/28 06:19:42 PM
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