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テーマ:海外生活(7789)
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Vol.17 <サッカーは戦争だ!!> いよいよワールドカップが近づき、あちこち盛り上がってきましたね~。 以前にも書きましたが、おさるがいた時期はちょうどメキシコ大会が開催され、イタリアは決勝まで進んだものの惜しくもペレのブラジルに屈したのでした。 皆様よ~くご存知の通り、とにかくイタリア人はサッカーが大好き。日本の国技が何故か相撲ということになっていても殆どの国民は相撲をとることはありませんが、イタリア人は男女共にサッカーに熱中します。まさにイタリアの国技といえばサッカーでしょう。 おさるが今でも謎だと思うのは、サッカーにおけるイタリア人気質。 通常イタリア人はなにごとにもルーズでいいかげんでのんびり、というのが通り相場なのに、ことサッカーになると全く逆に変貌するのです。 イタリアチームの伝統的戦術が、よく知られている「カテナーチョ」。ゴールに鍵をかける、という意味で使われていますが、ようするに貝のように固くゴールを守るといこと。守って守って守り抜き、カウンター一発で勝利する、というのがイタリアチーム不変の戦術と言われています。 しかし守るというのは相手に即して動きを決めていくから、実に繊細で周到な計画性と、相手のプレッシャーに耐え抜く忍耐力が必須。日頃陽気でいいかげんなイタリア人が、サッカーになると緻密で忍耐力のある人種に変貌するのは本当に不思議です。 おさるはおさる父に連れられて二回、ローマのスタジオ・オリンピコに試合を見に行きました。イタリアというかヨーロッパのサッカー場に行かれた方はご承知でしょうが、あちらでのサッカーの試合はまさに国と国、都市対都市の「闘い」の場です。チームは皆その所属する都市の歴史を背負っており、試合になるとその誇りと意地が激突するのです。その激しさは巨人対阪神の比ではありません。もうまさに戦争です。 応援歌を謳っているくらいなら可愛いのですが、発炎筒を焚き、相手チームをののしり、試合中も相手チームの選手がボールを持つとブーイングの嵐。自分のチームが負けようものなら遠慮なく罵詈雑言が降り注ぎます。乱闘も日常茶飯事、いやぁ怖いのなんの。 おさるはゴール裏の芝生席の前の方にいたのですが、そこにいると後ろや上の席の連中が投げるモノ(新聞紙や食い残しや飲料の缶)が振ってきます。まわりには屈強な男たち(上半身ハダカの人もいました)が目を血走らせ、何に怒っているのかこぶしを突き上げて絶叫しています。まだ小さいおさるは恐ろしくて試合観戦どころではなく、とにかく試合が早く終わることを祈っておりました。なので試合結果は全く覚えていません。多分ローマ対フィオレンティーナだったような気がするのですが・・・ あの生きた心地がしなかったスタジオ・オリンピコを思い出す度に、おさるは日本人の試合観戦マナーの良さに惚れ惚れします。どちらが良いのかは好き好きなのかもしれませんが。 おさるのイタリア漫遊記 へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月23日 18時20分13秒
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