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アルコールにも賛否があり、適量有益説に否定的な研究報告が相次いで発表されていますが、
リスク評価ではアルコール、タバコ、大麻の順という研究報告があります。
日本も2014年6月から
「アルコール健康障害対策基本法」が施行され、国も対策に乗り出し、今回具体策がだされました。
目標値として定められた「生活習慣病のリスクを高める量」は、1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上で、この量はビールに換算して、男性で1日当たり1リットル、女性では500ミリリットルとなっています。
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「酒は百薬の長」を否定する解析結果 適度の飲酒でも寿命延びず?
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酒は毒? 薬? アルコールの摂取で脳が縮む! 生涯の総飲酒量が脳の萎縮に影響
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禁酒がもたらす健康効果:お酒をやめて30日間で起きる9つのこと
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アルコールで肝障害250万人、肝硬変4万8000人! 肝がんの死者は3万1000人!
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「酒やたばこを、違法ドラッグと同列に考えよ」 アルコールは高リスク
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「1日缶ビール1缶程度なら有益」誤りか?
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アルコール摂取が及ぼす怖い影響 筋肉を破壊、遺伝子にも影響
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増え続けるアルコール依存症 女性が急増
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適量の飲酒も体に良くない、定説に疑問
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飲酒はたばこに次ぐ発がんの要因 お酒は1合まで
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女性のアルコール依存が深刻化 断酒の支援、重要に
適量も諸説ありますが、量ばかりでなく頻度にも配慮が必要で、
週に3~5日の「休肝日」がアルコール性肝臓病を予防するために効果的だそうです。
適量のアルコールで健康効果を得られる人は15%説があり、アルコール有益説はドンドン追い詰められているようで、私も酒を飲む機会や量はさらに減しています。
世界的にアルコールの健康への影響が注目されていますが、「アルコール摂取はやめた方がいい」理由が6つあげられています。
・運動効果が台無しに
・遺伝子に悪影響
・肥満の原因
・女性の方がリスクが高い
・高血圧の原因
・疲れがとれない
2013年の厚生労働省の飲酒習慣調査によると、アルコール依存症の患者数は推計109万人で、10年前より29万人増加し、65歳以上の高齢者患者が急増しているそうです。女性患者は10年前より2倍近く増加して推計14万人にもなったそうです。
最近ではランチの時にワインや生ビールを何杯も飲んでいる女性をかなり見かけますが、女性は男性に比べてアルコール依存症になりやすく、
脳へのダメージは男性より3倍早いそうです。
アルコールは、過剰摂取に起因する生活習慣病やアルコール依存症などを除けば、脳への直接的リスクは、適量であればそれほど高くないとは言えても、生涯に飲むアルコール総量が脳の委縮と強く相関し、認知症やうつ病のリスクが増えるそうです。
そして脳内の神経細胞は、一度死滅すると元の大きさに戻ることはないそうです。
世界保健機関(WHO)によると、世界で330万人がアルコール乱用が原因で死亡し、20~39歳の若い世代でも全死亡のおよそ25%がアルコールが影響すると報告しています。
WHOは、アルコールは脂肪肝や肝硬変といった肝機能障害をはじめ、高血圧、食道がんなどのがん、不整脈・心不全などの心臓病などの原因になり、さらにアルコールは脳の神経細胞を破壊し、脳の萎縮や機能障害をまねくおそれがあると報告しています。
これらの疾患の多くは、運動によって改善が可能だそうです。
飲酒の適量は諸説ありますが、
飲酒は適量を守り、休肝日を設け、食生活に留意して、適度な運動をする。これが14万人を対象に、長期に渡って追跡を続けた結果から導かれた、「健康であり続けながら、長く、楽しく酒と付き合い続ける」ための秘訣だそうです。
禁酒がもたらす健康効果:お酒をやめて30日間で起きる9つのこと
一般男女の飲酒率は7割程度ですが、医師は85%、薬剤師は75%、栄養士は59%で、2014年より増え、医師の27%、薬剤師の22%、栄養士の7%がほぼ毎日飲んでいるそうで、
日本の医師の4人に1人がアルコール依存だという信じられない驚きの調査結果があります。
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医師の半数が「常用薬あり」の病人(2014年日経メディカル調査)
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医師の8割が“不養生”を自覚 「自分の健康に注意する時間と心の余裕がない」
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医師の乱れた食習慣の実態 やめられないジャンクフード、菓子と酒
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医師の不養生 運動する時間があれば眠りたい 過労が運動不足を生む悪循環
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医師の4人に1人がアルコール依存
米国では、アルコールが原因の死者が年間約9万人に上り、アルコール消費金額と同額の経済損失があるという調査結果が発表されています。
日本も2014年6月から
「アルコール健康障害対策基本法」が施行され、国も対策に乗り出しています。
・WHO「
アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」
英国では以前からアルコールに厳しい報告が続いています。
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適量の飲酒も体に良くない、定説に疑問
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アルコールはコカインやヘロインより危険
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英国の適量研究結果では1日5g説
が発表され、1日5gだと以下のいずれかの量になります。
・ビール:100ml
・ワイン:35ml
・日本酒:33ml
・焼酎:20ml
・ウイスキー:10ml
日本人は英国人よりアルコールに弱いので適量はさらに少ないかも知れません。
飲酒はタバコに次ぐ発ガンの要因で、日本酒を毎日4合飲む日本人男性は、大腸ガンになるリスクが3倍になるそうです。
お酒が「百薬の長」になるのは、少量なので飲酒は大きな健康リスクであり、飲んで顔が赤くなるのは発ガン物質が体内にたまっている目印だそうです。
WHO(世界保健機関)が作成した評価法
「アルコール使用障害同定テスト」(AUDIT)
WHOはアルコール規制強化を表明しています。
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WHO(世界保健機関)が作成した評価法
「アルコール使用障害同定テスト」(AUDIT)
「適正飲酒の10か条」
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【以下転載】****************************
アルコール摂取量と健康の「Jカーブ現象」
さまざまな研究で、適度な飲酒によって病気になる確率や死亡率が低くなることは昔から知られていた。「適度な飲酒」とは、男性では1日アルコール量で20g(ビール500mL、日本酒1合、焼酎で100mL)。女性の場合は、おおむね男性の半分の量が適度と言われている。特に生活習慣病に関係する心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などで、飲酒しない人より適当な飲酒の人の死亡率が低いとされている。
ただ、1日アルコール量で20gを超えると、多くの疾患で死亡率が上昇することも知られている。これをアルコール摂取と死亡率のグラフにすると1日アルコール量で20gの死亡率が最低になり、曲線がアルファベットの「J」になるので「Jカーブ現象」という。このデータなどをもとに、昔から「酒は百薬の長」「ほどほどの飲酒は健康に良い」と言われている。
確かに適度な飲酒はコミュニケーションを活発にしてリラックス効果があるのだが、ついつい飲みすぎるという欠点も否定できない。多くの論文が発表されているにもかかわらず、このJカーブ現象にはいろいろと疑問が投げかけられている。特に「全く飲酒しない人の中に健康問題を抱えた人が含まれていて、その人たちの死亡率が足を引っ張ったかもしれない」とか、「少量の飲酒をたしなむ人はもともと健康だ」という意見がある。アルコール依存の専門家は、「酒は百薬の長」を口実についつい飲みすぎてしまう傾向があることに警鐘を鳴らしている。
酒飲みに残念な結果
最近、「適量の飲酒は、本当に健康にいいのか」という疑問に答える研究が発表された。オーストラリア国立薬物研究所のTanya Chikritzhs氏らは、過去の「飲酒と寿命」に関する87件の研究を調査。病気による禁酒を考慮していない研究を除外したところ、全く飲酒をしない人に比べて、適量の飲酒をする人に長寿の利益は認められなかったという。酒飲みには残念な結果であった。
さらに、飲酒する人の中で最も結果が良かったのは、10日前後につき1杯未満程度の酒を飲む人だったという。筆者は「健康だから適量の飲酒を楽しめるのであって、適量の飲酒が健康に良いということではないので、酒を薬のように考えるのは間違いだ」としている。そして、「多くの人にとって、飲酒量は少ないほど健康に良い」という。
この研究に対し、ほかの研究者から「適切な飲酒の効果も科学的に確かめられている」との反論も出されている。喫煙が健康に悪いということはもう周知の事実になっているが、多くの人が楽しんできた飲酒にまで“難癖”をつけられたので、これから論議が広がるかもしれない。
同じような研究で、「性生活の多い人は健康で長生きする」というデータがある。性生活が長寿の秘訣(ひけつ)というより、高齢になっても性生活が持続できている人はもともと健康だから、という意見もある。
「適量」で終われる?
さて、1日アルコール量で20g以下という適量の飲酒が本当は難しい。居酒屋に行って1杯だけで終わる客は、ほとんど見たことがない。実は私はアルコールに弱いので、仲間と飲みに行っても1杯しか飲まない。その間、友人は次から次へとビールや酎ハイを頼む。最後に割り勘にすると、どうも損した気分である。
精神科医が心配しているのは、健康に良いと思い込んでいる酒が度を越して「依存症」になることである。毎日飲酒する人も依存症の予備軍であるが、毎週末に飲酒する人も要注意だ。アルコール依存の目安として、私は2週間断酒できれば大丈夫と言っている。2週間断酒と聞いただけで「無理や」とか「殺生や」と思うような人も、依存症予備軍かもしれない。
(出典:毎日新聞)